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2019/11/04

超人の面白読書 145 雑誌『すばる』2019年7月号 特集「教育が変わる 教育を変える」ほか 2

この高校国語問題は、そもそも月刊誌『文藝春秋』2018年11月号に文芸評論家で明治大学准教授の伊藤氏貴氏が「高校国語から「文学」が消える」を書いたことなどがきっかけで話題となったらしく、いろいろなところで議論が沸き起こっているのだ。特に文芸誌などで。朝日新聞「天声人語」(2019年8月17日)、毎日新聞「余録」(2019年9月16)、毎日新聞は前日の社説でも取り上げていてこの問題の大きさが伺える。高校国語の問題とは何か。一つには文学作品を止めて仕事にすぐ役立つ実用文を取り入れて学ばせるという産業界からの要請であることらしいのだ。特集で高校国語問題や教育問題を扱った、文芸雑誌『すばる』7月号を買い求めたが品切で、結局図書館から借り出して読んだ。特集のタイトルは「教育が変わる 教育を変える」(似たようなタイトルがどこかの出版物にあった。それは確か『メディア―移民をつなぐ、移民がつなぐ』だったか)。それでは『文藝春秋』に掲載された伊藤氏のエッセイにはどう書かれていたのか。
「戦後最大の「国語」改革がいま行われつつあることをご存知だろうか。私たちがイメージする「国語」の概念を根本から揺るがすほどの変化が訪れようとしているのだ」の書き出しで、大学入試に新たに記述式の問題が加わること、そこで読まされるのが、駐車場の契約書や交通事故発生件数のグラフの実用文の類だというのだ。もう一つは、「高校の指導要領改訂で、これまで高校一年次配当だった「国語総合」は半分の時間に減らされ、残りの半分で契約書やグラフのような「実用文」を学び、高二、高三では実質的に「文学国語」と「論理国語」のどちらかしか選択できないようになる。「論理国語」にはもちろん、文学や評論も入れてはいけないというお達しで、入試改革のことを考えると、ほとんどの高校が「論理国語」を選択するだろう。中島敦「山月記」や漱石『こころ』のような、日本人なら誰でも読んだことがある文学作品が、契約書やグラフの読み取りにとって代わられる」と書く伊藤氏は、国語改革で高校国語の文学作品追放を嘆く。

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