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2019/09/17

超人の面白読書 142 第1回中央公論新人賞 深沢七郎著『楢山節考』(新潮文庫) & 次席 鈴木一郎「神童」(『中央公論』昭和32年3月号掲載複製版)を読む 5

「神童」について この間の中央公論新人賞の選に当たり、「楢山節考」を読む前に、この「神童」を読んだ印象では、それまで読んだ中では一等佳いと思われ、さて、「楢山節考」を読んで、特異な題材の特異な扱い方にに圧倒されたのちも、なおこの「神童」に未練を残していたが、他の委員には「神童」を推す人がいなかった。 「神童」は、これ一作では、作者の資質を推し量ることが、いかにもむつかしい小説である。好きな小説ではあるが、自分一人が責任を以って推すとなると、躊躇させられるものがある(筆者注。現代かな使いに直した)。三島由紀夫の評全文を読まれたい方さらに『神童』全文を読まれたい方はこちら⇒

選考委員の三島由紀夫評と『神童』全文 - 20191014171500.pdf

20191014180949_00001 【9月中旬に札幌の古本屋からネットで手に入れた『中央公論』昭和32年3月号の表紙】

「神童」の著者鈴木一郎さんは、大分昔に奥さんと筆者が当時勤めていた会社でお会いした。その後地下鉄蓮根駅にあったマンションにも家族でお邪魔した。心臓の具合が芳しくなく杖をついていたにもかかわらず、文学のことや企画などいろいろと親切に教えてもらった。彼は確かTBSの雑誌『調査情報』を出していた部署の部長を務めた人だったと思う。瞬間湯沸かし器と綽名されたほど短気(筆者にはその仕草はみせなかった。この「神童」にもパパの性格を表す言葉として出てくる)だったようだが、都会育ちのせいか上品さがあった。生きていたら今年99歳だ・・・。もう遥か昔昔―。「神童」は当時としてはモダンな小説だったに違いない。

追記 第1回中央公論新人賞受賞者深沢七郎の『楢山節考』全文と次席鈴木一郎の『神童』などの作者名と作品名それに選考委員評が掲載されている、『中央公論』1956年(昭和31)11月号が手に入った。しかも手頃な値段で。雑誌は当時の時代状況を写し出していた。(2019.9.25)

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