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2019/07/26

超人の面白読書 141 雑誌『世界』8月号の特集2 出版の未来構想 4

「日書連の加盟店が20年前に15000店あったのが2019年の現在では3分の1の3000店にまで減少」と清田氏が書いているように書店の現状は厳しさを増し、衰退の一途を辿っている。原因は後継者がいない、継がしたくないのが理由らしいがまた、存続し続けるには22%から30%へとマージン引き上げも要求している(本文P.171)。出版全体で1996年時点で確か2兆6千億円あった総売上額が、現在では1兆6千億円まで縮小している。それは169頁の図表を見ても明白だ。また、出版点数が72000点、書籍返品率は38%、雑誌にあっては返品率が45%を示していて、その役割やら存続が危ぶまれているが、紙媒体としての役割よりむしろデジタル・オンライン発信に切り替えていることで存続しているようだ。ここ10年雑誌は、創刊しては休刊したりと競争が激化しているのだ。それはマスメディアの朝日新聞、日経新聞、読売新聞、毎日新聞など紙媒体からオンラインシステム(デジタル版あるいは電子版)の開発と改良・刷新化後の定期購読販促に躍起なっているのを見ればその力の入れようが知れよう。インパクトのある記事内容だと思うが、「課金」がキーワードでそのエンクロジャーに躍起なのが現状のような感じを受ける。
さて、少し横道に逸れた。話を図表に戻そう。はっきり言って初めはスキップして何が問題なのかを探った。清田氏といえば、黒いB4サイズの薄手の黒い手提げカバンにホヤホヤの雑誌『出版ニュース』を入れて版元に配って歩いていた姿だ(但し、筆者の記憶が正しければの話と書き加えておく)。遠い昔――。そこで思い出したのが出版評論家の小林一博(1931-2003)さん(もっと前だと原宿に場を設けて、「棚の会」を主催して書店員たちが熱い議論を戦わせたことだ。また、この流れの延長線にあったかどうかは定かではないが、四谷新道通りの入口付近にあった書店の2階に集まって版元と書店の会合否情報交換会を持ったこともあった)、学士会館あたりで版元有志と定期的に会合を開き出版界の様々な問題について議論をしていた。まだ若いクラスに属する筆者なども代理で何回か末席に座らせて頂いた。会の名前は、確か「出版未来の会」だったか。清田氏がここで書いているような話題が当時から出ていたような気がする。ただ後継者問題とアマゾンの話は別として。要は古くて新しい問題なのだ。旧態依然いえばその通りだ。(続く)

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