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2016/01/25

クロカル超人が行く  189  西脇順三郎 生誕記念 アムバルワリア祭Ⅴ 西脇順三郎と井筒俊彦―ことばの世界

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【西脇順三郎 生誕記念 アムバルワリア祭Ⅴ の会場
: 休憩時間に筆者撮影】

西脇順三郎 生誕記念 アムバルワリア祭Ⅴ 西脇順三郎と井筒俊彦―ことばの世界 の講演会を聴きに慶応大学三田キャンパスに出かけた。司会はお馴染みの新倉俊一氏、登壇者とタイトルは次の通り。高橋勇氏(慶応大学教授)「文学部の西脇・井筒」、野村喜和夫氏(詩人)「神秘と諧謔」、若松英輔氏(批評家)「コトバの詩学 西脇順三郎と井筒俊彦」、坂上弘氏(慶応大学出版会会長)「井筒俊彦の内なる西脇順三郎」。午後2時~5時。北館ホール。
登壇者には話し振りなどそれぞれに個性があって興味深かった。慶応大学は文学部創設125周年記念事業として「西脇順三郎学術賞」と「井筒俊彦学術賞」を去年設立したばかりである。西脇と井筒は師弟関係で今回の「アムバルワリアⅤ」ではここに焦点をあてた。西脇順三郎の詩「失われた時」は、西脇詩の最高作ばかりではなく、日本の現代文学にとっても避けて通れない傑作と語るのは、二番目に登壇した詩人野村喜和夫氏だ。親しみのあるややゆったりとした語り口(マイクに近づきすぎて聞き取りづらかったが)で独自の西脇と井筒読み解き合戦を展開した。そうそう、彼は開口一番に西脇順三郎の研究会で晩年の井筒俊彦と風貌が似ていると言われたことを披露して場内を沸かせた。三番目に登壇した若松英輔氏(『井筒俊彦 : 叡知の哲学』の著者)は西脇詩についての研究だけでは理解できないとし、情感が混じりあって初めて分かると説いていた。第一登壇者の高橋勇氏は若手の研究者だが、淡々と半ば理路整然に慶応大学文学部の西脇・井筒の足跡を述べ、最後に登壇した坂上弘氏は、小説家だが慶応大学出版会関係者の立場から井筒言語哲学出版雑記張なる一覧でビジュアル的に解説。井筒の残したものには日本語と同じボリュームの英文で書かれたものがあると語りまた、井筒関連著作では夫人にも語ってもらおうと企画しているがなかなか進まないとも。質疑応答の時間も設けたが活発な質問はなかった。最後に新倉俊一氏が西脇順三郎と井筒俊彦は現代文化のブラックホールではないかと締めくくった。筆者の友人I氏は井筒俊彦の書物は全部読んだと言っていたけれど、筆者は「意識と本質」をまず手にとって本格的に読んでみたい。難解だとは分かっているが。それと西脇順三郎の全集で詩集を再読するつもり。聴衆は約100人。帰り際小千谷からK氏とN氏が来られていたので挨拶した。寒い寒い日だったが、心がより豊かになる“あんばるわりあさい”だった。

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