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2015/04/18

クロカル超人が行く 173  町田市民文学館『常盤新平展』 余滴 6

直木賞選評の続き。

「ときめきと不安が混在する青春なるもの。ことに昭和30年代初期という時代の青春を見事に描き出した作品だった。」「小説のとどのつまりは文章によって成立すること、丁寧でつつしみ深い文章がどういうことを表現出来るかを示した作品でもあった。」(藤沢周平の選評)

「すぐれた青春小説であり、昭和30年代前半のムードをみごとに描いている。ただ東西のミステリーを読破した常盤新平氏が、なぜ骨組みのしっかりしたミステリーをひっさげて登場しないのか、それだけが不満である。」(陳瞬臣の選評)

「味のある文章で青春の悩みと希望を見事に描き切り当時の風俗を彷彿とさせる。」「この小説の魅力は単なる青春小説ではなくアメリカを遠い国とする「時代」が息づいているところにある。」(黒岩重吾の選評)

五木寛之は選評なし。この無言は選評に値しないということか。別な候補者、逢坂剛と落合恵子の二人を推した。

「歯ごたえを感じなかった。」(村上元三の選評)

この96回直木賞選考委員会では、結局池波正太郎、山口瞳、井上ひさしそれに黒岩重吾の4人が推して常盤新平の『遠いアメリカ』が受賞。常盤新平55歳での受賞である。

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