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2015/03/07

クロカル超人が行く 171  国立 鰻店『うなぎ 押田』  3

生ビールとツマミの鰻の蒲焼きを細切れにした一品が供された。まずはK君と再会を祝して生ビールで乾杯した。お椀に溢れんばかりの蒲焼きをつまんで口に入れたら、ぱっと口の中に少し甘いがしっかりした鰻の食感が広がった。焼き具合の黄金色といい、秘伝のタレに浸されたものと想像される艶といい、小さな光沢を放っているばかりではなく、ツマミにあうしまった感じのする鰻もまた、乙なものだ。生ビールの進み具合が急に速まった感じだ。何せ鰻店でゆっくり食した経験がない筆者にとっては、味わい深い異空間でもてなしの鰻料理にワクワクなのだ。K君とは去年久し振りに会ったときの話の続きになったようで、青春時代パート2といった様子。
「どこで外国人を見つけたの。田舎じゃ、いないものね」
K君が生ビールを少し嗜んだあと訊いてきた。
「うーん、確かT市のビルの1階で確か上智の露語科を出た女性がやっていた喫茶店かな。何かいろんな情報交換ができた店だったから」
筆者は必死に当時のことを思い出していた。それは細くて繊細な記憶の糸を一つまた一つ解きほぐす作業だ。それ以前は記憶の糸に縛られたまま、永久に忘却の彼方に押しやられるはずだったものだ。〈続く〉

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