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2014/12/31

超人の面白読書 106 井上貴子著『霊峰に育まれたスイスのワイン』 3

次に時計とオルゴールのヌーシャテル州では、イギリスの作家ジェームス•ジョイスがチューリヒ滞在中ここのロゼワイン、ウィユ•ドウ•ペルドリを取り寄せていたエピソードを紹介、それだけ美味しいということの証左だ。さらに、熊のマークの名醸ワインのベルン州、世界一のチーズを誇るフリブール州、ラインの滝やハイジの村があるスイス東部地方のぶどう産地をほど良く描く。またもや歴史が古いー。この地区のぶどう畑の基礎は7世紀に修道士たちが築いたという。世界のリゾートがあるティチーノ州のメルローワインの話。 メルローは1907年にフランスからもたされ、今やこの州の主品種という。このあとヴァレー州のミゾット館に住み着いた晩年のリルケー恋人に贈る薔薇を摘んだときに、その棘で指を刺して、その傷が基で生涯を閉じたという逸話の持主ーは、実は慢性肺血症だったというエピソードを紹介、彼の墓標に刻まれた4行詩も挿入されている。彼が愛した薔薇にも似て、人生の悲哀も歓喜も含み熟知したものだけにしか味わうことができないワインであったのかもしれない、と著者は書く。
乾杯のマナーでは、乾杯は健康を祝する行事だが、スイスでは心から相手の健康を願うのであれば目線を逸らさないことや乾杯の「トースト(toast)」は美しい女性の名前に由来していることなど教えられた。その他チーズホンジュのつくり方、25年に一度、スイスのヴヴェで開催される「ぶどう作り人の祭り」を見られたこと、古城の夫人やワイン博物館「エーグルの城」の話。本書の圧巻は幻の氷河ワインの件で感動的だ。標高が高いところではワインつくりができず、その代わり標高の比較的低い地域から樽で運び貯蔵して村人に供給する。このシステムは、19世紀後半から始まって今日まで続いているから驚きだ。ワインは飲むだけではなく(呑んべえをたくさん量産するだけ!)、その用途は料理など幅広いことだ。そして最後の章に入る前に大事なことがー。それはスイスのtasting大会で特別入賞を果たした著者のことだ。本場の実力者揃いのなか、日頃の業績が認められた著者の喜び様は計り知れないほど。その模様は二度開陳され行間に溢れていた。そして、スイスワインの神様の話もあるが、ここは著者も感謝を込めて書いているが、やはり生産者に乾杯して締めよう。Viva vins! 筆者は本書を少し持ち歩き過ぎた感もあるが、“熟成”した分味わい深かった。本書に触れていない他のスイスのワイナリーもほしいところ。続編が待たれる。読後にとっておきのもう一つの話がー。それは次回に。
井上貴子著『霊峰に育まれたスイスのワイン』A5判変形判(縦17cm×横15cm) 並製 208頁 定価:1,800円+税 2001年 産調出版刊

2014/12/30

超人の面白読書 106井上貴子著『霊峰に育まれたスイスのワイン』 2

ご存知スイスはアルプス連峰が連なる山国で、国土は日本の九州の約2倍、人口約800万だが、金融業、精密機械業、観光業、化学薬品業が盛んでかなり豊かな国だ。2013年のスイスのGDPは6508億ドルで世界20位、一人あたりのGDPは81323ドルで世界トップクラス。富裕層も多く、9.5%の世帯が金融資産で100万ドル以上保有。咄嗟に世界一信用度の高いスイス銀行を思い浮かんだ。一方、農地の四分の三は草原と牧草地、地理的に穀物栽培や耕作は無理な国だ。そんな地理的に恵まれない土地柄でのぶどう栽培は主に山の急斜面を利用して行われている。ワインの消費量は国民一人当たり年間45リットル、世界5位。国内生産した分では賄いきれず、約65%が輸入に頼っているのが現状だとか。以上、ちょこっとガイド風にネット情報を加味してスイスの概要を。
さて、話は横道に逸れたので本題に戻そう。本書の始めのほうにスイスのぶどう栽培産地と品種が記述されている。それによると、産地名、品種名、生産比率(括弧の数字)は次の通り。ヴァレー州やヴォー州のシャスラー、白(39%)、ヌーシャテル州、ヴォー州やヴァレー州のピノ•ノワール、赤•ロゼ(28%)、ヴァレー州やヴォー州のガメイ、赤•ロゼ(13%)、テイチーノ州のメルロー、赤•白•ロゼ(6%)、ベルンからスイス東部地方のリースリング×シルヴァネール、白(5%)、シルヴァネール(2%)、その他の品種(7%)となっている。(本書の刊行が2001年だからそれ以前の統計による)。本書50ページのカラー写真で見る限りでは、シャスラー、ガメイ、ピノ•ノワールそれぞれの彩りがすばらしく、品種改良の結果産み出されたものと分かる。そして主なぶどうの産地と品種の紹介と続く。国際都市ジュネーヴの郊外、ヴォー州のレマン湖畔、ヨーロッパ最高峰のぶどう畑のあるヴァレー州、特にヴァレー州は12世紀頃にワインつくりの技術が僧侶によって広められた地域。ここでスイスが品質を保つため厳しく生産を規制していることに触れている。ワイン法は1991年に導入されて、ぶどうの収穫量は州の規制に基づき、およそ1ha当たり80hlから100hlと規制されている。だとすると、多く生産ができなく、自ずと高額のワインになり兼ねないはずだ。

2014/12/29

超人の面白読書 106 井上貴子著『霊峰に育まれたスイスのワイン』

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ワインといえば筆者的には赤ワインだが、これまでフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ポルトガル、アメリカ、アルゼンチン、チリなどのワインを気の向くままに嗜んできた。しかもワイナリーや銘柄に拘らず手頃な値段で味わえるものもがほとんどだった。ところが、フランス、ドイツ、リヒテンシュタイン、オーストリア、イタリアに囲まれた小国スイスのワインには、筆者の記憶が正しければの話だがついにありつけなかった。あっても不思議ではないはずなのだが…。
井上貴子著『霊峰に育まれたスイスのワイン』は、カラフルな200ページの上品な本で、著者の恩師古賀守氏が序文に書かれているように、商品学と文化の両面からスイスとそのワインを知る道しるべとなる本だ。スイスとスイスワインを愛して現地を幾度も訪ね歩いた実証的調査の成果でもある。

1章 美味しいワインの話
2章 一度は訪れてみたいスイスワインの故郷
3章 ワインを深めるためのとっておきの話
4章 スイスワインに学ぶ生活のエスプリ
5章 文化を彩る料理とワイン
6章 ぶどう作りの人々が生んだ歴史的祭典
7章 古城めぐりと旅の楽しみ
8章 氷河が育む幻のワイン 
9章 スイスワインを愛する人々

以上が目次だが、各ページには写真が1、2枚挿入されていて、ビジュアル的にも理解しやすいように工夫されている。しかもカラー写真が約8割以上と贅沢だ。本書のページにあるスイスワインの代表的な生産地の地図を何度もめくりながら本書を読み進んだ。〈続く〉

【写真左下:本文P.8ーP.9「スイスワインの代表的な生産地」の手書き地図】
付記 この地図の主な生産地を表したぶどう印は35ヶ所。

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2014/12/28

超人の面白読書 105 矢嶋道文編クロス文化学叢書第1巻『互恵と国際交流』

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クロスカルチャー出版からクロスカルチュラル スタディーズ シリーズ(クロス文化学叢書)の第1巻、矢嶋道文(関東学院大学教授)編、キーワードで読み解く〈社会•経済•文化史〉と謳った『互恵(レシプロシティー)と国際交流』が発売になって約3ヵ月、読み応えのある重厚な本(本文だけで406ページもある大著)でまた、〈互恵(レシプロシティー)〉がテーマのユニークな本でもあるが、重厚といい、ユニークなタイトルといい、どれだけ読者を獲得できるか一読者の筆者としても気掛かりだ。本書の特徴は、古代から現代までの日本と外国との交流が俯瞰でき、それぞれに丁寧な用語説明を付して内容理解を手助けしている点だ。また、特に近代経済学の祖、アダム・スミスのreceprocityの概念に注目して、そのreceprocityと国際交流を結びつけたことにこそ編者の狙いと本書の価値も見いだされるというものだ。ただ、編者も序論で書いているように、読み進んでいくと執筆者によって濃淡があることも事実だろう。筆者的には特に次の執筆者たちの論考に興味を引かれた。見城悌治氏の「1930年代における中国留学生たちの日本見学旅行」(冷え切った日中関係の今こそ読んでほしい)、林博史氏の「日本軍『慰安婦』問題に取り組むアジア市民の交流と連帯」(これも現状の日韓関係悪化改善策には示唆的な文章)、橋本和孝氏の「東遊運動と東京義塾ーベトナム・アンチ・コロニアリズムとレシプロシティー」(最近のベトナムの経済発展には目を見張るものがあるが、実は明治大正期に日本とベトナムにも深い互恵関係があった)、住民投票で惜しくも独立の夢は絶たれたスコットランドと日本に言及した小林照夫氏の港横浜お雇い外国人の興味ある話、松尾野裕氏の北海道酪農史や山本長治氏の武藤山治のアメリカなどだが、勿論他の執筆者たちの論考もいい(編者の苦労のあとが読み取れる)。一方で、経済学の理論的なものは大分専門的過ぎて難解なものも。そんな中で多ヶ谷有子氏の「ことばに宿る霊力ー今むかしー」は、文化史的な観点からのユニークな論考で興味深かった。
ここで参考のためにその他の論考にも触れておきたい。

編者矢嶋道文氏「21世紀におけるレシプロシティー(互恵)と国際交流」を考える 
伊藤哲氏「『国富論』にみるリシプロシティー」
田中史生氏「遣随使・遣唐使と文化的身体・政治的身体」
永井晋氏「鎌倉時代の日元関係を考える」
勘田義治氏「古代キリスト教ネストリウス派の東漸」
伊藤綾氏「明治初期における日伊外交貿易の特質」
宮田純氏「幸田成友の国際交流にみられるレシプロシティー」
西淳氏「近代経済学を構築した『京都学派』と国際性」
金暎根氏「日米貿易摩擦の変容」

今日の神奈川新聞に書評が掲載された。簡潔に内容紹介した好意的な書評だ。評者もちょっと触れていたが、編者のいう〈互恵(レシプロシティー)〉=他者への思いやりの精神が今こそ必要なときはないと思うのだ。研究者、院生、学生、大学職員、教師や一般人だけではなく、広く外交官や官僚、マスコミ関係者(筆者的には「そこになぜ日本人が」や「you はなぜ日本に来たの?」などこの手の番組関係者)、作家、海外で活動する日本語教師、音楽家などの芸術家、工業や農業の技術者、商社マンなどにも有益な本で、知的刺激を受けることは間違いないと思う。

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詳細はこちらのホームページにアクセスされたい。 http://www.crosscul.com :


追記 筆者は今昨年の大晦日に購入した話題の本トマ・ピケティ著山形浩生・守岡桜・森本正史訳『21世紀の資本』(706頁 2014年12月8日第1刷  12月25日第5刷 みすず書房刊 定価5500円+税)を読み始めている。本書は政治、歴史、経済学の本で、今や世界的に顕在化した「格差の拡大」の問題を扱っていて刺激的だ。経済思想史の領域も扱っているので、クロス文化学叢書第1巻矢嶋道文編『互恵と国際交流』と関連性があるかも。さて、いつ読み終えるか?(2014年1月3日)

追記2 クロス文化学叢書第1巻矢嶋道文編『互恵と国際交流』関連のイベントが1月31日(土)午後1時半~5時まで関東学院大学関内メディアセンター(横浜メディア・ビジネスセンター8階)で開催される。関心ある方は奮ってご参加されたい。入場無料。下記はその概要。

関東学院大学文学部比較文化学科主催 「国際文化学部」発足記念シンポジウム」―互恵と国際交流を考える―
上記『互恵と国際交流』の執筆者のうち、田中史生先生、永井晋先生、多ヶ谷有子先生、小林照夫先生、橋本和孝先生、見城悌治先生、林博文先生が講演。司会は編者の矢嶋道文先生。詳細は下記を参照されたい。
「20150120150610.pdf」をダウンロード

関東学院大学のシンポジウムを聴きに出かけた。会場は神奈川新聞社が入っているビルの8階の快適なホールで、シンポジウムは司会者の絶妙な呼吸の下、講演者が持論をコンパクトに展開された(持ち時間1人15分!)。内容は「互恵(receprocity)」(註:文化人類学用語で使われる〈互酬〉と同意語)をキーワードに。叙述と講演の違いがみえて興味深かった。また、野毛近くのディープエリア一角にある韓国料理店での懇親会にも出席、講演者他の交流も活発だった。(2015年2月2日 記)

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追記3  巻末にはこの本を含めた〈クロス文化学叢書〉の発刊に際しての言葉が記されている。このシリーズの全体的なコンセプトが読み取れるはずだ。以下に 全文を引用してみよう。


クロス文化学叢書(Cross-cultural Studies Series)発刊に際して

21世紀は精神生活を豊穣にする世紀である。IT革命が進んだ今、書物の復権が叫ばれて久しいが、物質文明にに侵食されてものが溢れてしまい、却ってものを見たり、感じたりする力が衰えてきている。慎ましやかな人間の存在が人間の創造した物質によって自らを破壊していることは事実である。今こそこうした人間の危機を打開し、世界の平和を求めて、知の円環運動を射る新しい矢が必要なときである。このような事態に直面して、真の教養とは何かを地球規模で問いながら、真理は万人のために拓かれることを痛感したとき、私たちは新たな知の地平を構築する意味の重要性に気づく。
クロス文化学叢書(Cross-cultural Studies Series)は、〈知〉の気球を飛ばして狭くなった地球をじっくり歩く試みとして発刊する。国と国との境界を越え民族間の争いを越えて、私たちが豊穣さを共有するとき、私たちは初めてshake hands できるのである。そこには政治的、経済的、社会的、文化的な枠組みから放たれて、ものごとの全体をよりよきバランス感覚をもって自覚された人間がいる。ゆえに、クロス文化学(Cross-cultural Studies)とは国際間の交流をはかるものさしである。換言すれば、地球人としての自覚をより進化させる学問なのである。
それはまた、異文化、多文化、多元言語化の現状を認識し相互理解を深めていく知の連関運動である。出版界がかつてないほどの怒涛にある現在、あえて新教養書を発刊する意味は大きいが、また、幾多の困難も予想されることも事実である。ここに出版人としての自覚を促しつつ読者諸氏の共感を期待するものである。

2014年9月

また、英訳もあるので画像で見られたい。

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追記3 上記クロス文化学叢書第1巻『互恵と国際交流』関連の講座が開催中。
葉山町民大学で「互恵(レシプロシティー)と国際交流を考える」と題して2015年2月16日~3月16日まで毎週月曜日午後に行われている。詳細は下記を参照されたい。
「20150220140706.pdf」をダウンロード

2014/12/23

超人のラーメン紀行 190 葛飾区新小岩『麺屋 一燈』

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「テレビ東京の長寿情報番組『アド街』で今東京で人気のラーメン店が登場してたよ」とはS氏の話。それから1ヶ月半位経った天皇誕生日の今日、昼飯にと新小岩にあるその人気ラーメン店『麺屋 一燈』に出かけた。寒空のなかちょうど1時間待ってカウンター左端に座った。頼んだのは一番人気の「濃厚魚介つけ麺」ではなく、あっさり系の「芳醇香味そば 醤油」(800円)だ。すでに並んでいるときに券売機で購入していたのでほんの5、6分程度待つだけで注文のラーメンが出てきた。見た目はきれいな彩りで上品な感じだ。早速レンゲで一振りして味わった鶏出汁スープは、まろやかであっさりしていてもコクが感受できた。良質なスープは奥が深いのだ。美味。麺は色白でやや細麺、ストレート系だ。スープと上手く絡んでいて絶妙。トッピングもほうれん草、メンマ、海苔、刻みネギ、豚と牛のレアチャーシューが乗って、これまたコンビネーションがすばらしい。特に二つの違った食感が味わえるレアチャーシューは歯応えもあり美味。他のラーメン店と一味、否二味も違っていた。麺、スープ、トッピング、どれを取ってみても侮れない逸品だ。完食。大分待たされたが、あっさりしていてまろやかなラーメンは一時の寒さを忘れさせてくれた。メニューは濃厚魚介つけ麺、濃厚魚介らーめん、芳醇香味そば(塩)など11品。他に中盛り(つけ麺300g、ラーメン180g)、大盛り(つけ麺400g、ラーメン230g)、チャーシュー(鶏、豚5枚)、チャーシュー(鶏と豚のミックス5枚)など。カウンター15席、厨房は4名、外の行列誘導係などホール2名。
住所 : 葛飾区東新小岩1-4-17 電話 : 03-3697-9787 営業時間 : 11:00-15:00 18:00-22:00 定休日 : 日曜日
葛飾区新小岩『麺屋 一燈』1.スープ★★★2.麺★★★3.トッピング★★☆4.接客・雰囲気★★5.価格★★

追記 店の前には本日限定のラーメンも貼り出されていた。大分迷った挙げ句、“煮干”もいいがここは無難に「芳醇香味らーめん」を選択した。
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2014/12/20

超人の面白ラーメン紀行 189 つくば市『横浜家系 清六家 総本山 』

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今週の火曜日に水戸て時間帯が合わず美味いラーメンにありつけなかったので、茨城県内のラーメン店を再チャレンジしたいと思い、昨日の昼食時間に混んでるラーメン店が苦手な某書店の人の案内で、つくば研究学園都市内のラーメン店『横浜家系 清六家 総本山 』に入った。最新茨城県ラーメンランキングでは30位にも入らない店だが、たまにはこういうことも。因みに茨城県人気ラーメンランキング1位から5位は次の通り。①麺や虎の道 ②ラーメン・つけめん八角 ③煮干し中華ソバイチカワ ④スタミナラーメン馬しゃ屋 ⑤ハリケンラーメン。1位から5位までのランキングをみると、茨城県はガッチリ系ラーメンが好みらしいことが分かる。
さて、『横浜家系 清六家 総本山』で人気二番目の極み鶏ラーメン(820円)と餃子(310円)を頼んだ(一番人気はラーメン。値段が手頃かも)。見た目色鮮やか(後に写メールした知人がまるでイタリアンみたいと言っていた)、スープは極み鶏系とあって半透明でまろやか、やや塩辛いのが難。味薄。麺は珍しく太麺でもちもち感もあった。トッピングのチャーシューは思ったより柔らかで美味。全体的にはパンチ力が不足していたかー。

つくば市『横浜家系 清六家 総本山』1.スープ★★2.麺★☆3.トッピング★☆4.接客・雰囲気★5.価格★☆


2014/12/18

超人の生真面目半分転生人語 2 アメリカがキューバと外交関係回復

今日驚きのニュースが飛び込んできた。53年振りにアメリカがキューバと外交関係を回復するという。NHKの朝のニュースでも取り上げていて、今ではあまりにも有名な現代史の一シーンーキューバ危機で演説するジョン・F・ケネディ大統領の姿ーが映し出されていた。このシーンはテレビで見た記憶があるが、わが家だったか、それとも近所の家だったか、今となっては定かではない。このアメリカの外交戦略の大転換はオバマ大統領(大統領の任期はあと2年強)の歴史に名を残したい売名行為の表れと捉えられてもおかしくない。キューバから荒波を乗り越えてやってくる不法移民も多くいることも事実。最近のアメリカとキューバの関係で微笑ましい出来事があったことを覚えている読者も多いだろう。かつて荒波のなかボートに乗ってやっとマイアミの海岸にたどり着いた少年がいたが(当然不法上陸)、時の政権の粋な計らいでその少年を超法規的な処置で一時預かり帰国させたことがあったのだ。野球選手などスポーツとも縁が深い社会主義の国キューバ。キューバと言えば、チェ・ゲバラやカストロが有名だが筆者的には作家ヘミングウェイが通ったバーで、彼が贔屓にしていた端の椅子に座って彼の好んだカクテルを飲んでみたい。キューバに行ったことがある人に聞くと、時がゆっくりと流れている感じで、さながら日本の昭和30年代を思わせるらしい。そんな老カストロ政権(現在は弟が首相を)のキューバにアメリカが手を差し伸べた。この時期になぜと憶測は飛ぶかも知れない(相互間の政治的経済的諸事情が絡んでいるなど)。しかし、時代が再び隣国に門戸を解放させたのである。歓迎すべき歴史的出来事である。イデオロギー対立の時代から資本主義という妖怪が一人歩きする時代に変貌してしまったということか。

2014/12/17

超人の生真面目半分転生人語 師走で思うことなど

師走。歩いていても走っている感じになるから不思議な月だ。年の締め括りの月で何かと慌ただしくなる。それは12月に入ると今年一年の総括が新聞やテレビなどで年中行事のように組まれることからも分かる。半ば形骸化していてまたかと思う反面、もうそういう時期になるのかと、時の速さを感じてしまうことも事実だ。時間軸に沿って過ごせばそういうことになるが、たまには時が止まったような充実感も味わいたいものだ。

駆け巡る幼子のごとく冬支度

今年のノーベル物理学賞は、青色発光ダイオード(LED)の発明者の日本人、赤崎勇名城大学終身教授、天野浩名古屋大学教授、中村修二米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授の3名が受賞。スウェーデンのストックホルムで行われたノーベル賞受賞式の華やいだ雰囲気がはっきりとテレビの映像で見て取れた。晩餐会では日本人3名の受賞者の一人、中村教授がスウェーデン国王の隣りに座り、「ろうそくもLEDでできます」と話され、さりげなく売り込んでいたと新聞各紙が伝えた。また、ノーベル平和賞受賞者のパキスタン人の少女、マララ・ユスフザイさんがノルウェーのオスロで受賞スピーチを行ったが、子供に教育の機会を、世界に戦争のない平和な時代をと訴えたスピーチの内容はレトリックを効かせて説得的かつ感動的だった。それから1週間も経たないうちに、不幸にも悲惨な出来事が起きてしまった。昨日パキスタンの陸軍が経営する学校でパキスタン・タリバン運動の攻撃を受けて児童が多数死亡したニュースだ。またしても悲劇が繰り返されてしまった。罪のない将来のある子供たちを狙い撃ちした残虐な殺人行為だ。ノーベル平和賞受賞式で力強いスピーチをしたパキスタン人の少女の声は、残念ながら届かなかった。哀しいー。

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2014/12/11

超人の面白ラーメン紀行 188 仙台市青葉区『東昇飯店』

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仙台市青葉区にある中華料理店『東昇飯店』。タクシードライバーに教えてもらった店だが、確か20数年前に某書店の営業所の何人かと食事したところかも。筆者の記憶が正しければの話だが。実は久し振りに瑞鳳殿入口の『千代ラーメン』で(『おり久』や『味へい』もあったが場所的に難)昼飯を食べようと考え、T大学からタクシーで行ったが昼時間営業は2時20分で終了していた。で、筆者があれこれ考えて(その一つが国分町にある『酒田ラーメン』)困っていたところ、タクシードライバーが「それならここから近くの私どもが贔屓にしているラーメン屋を案内しますよ。中華料理店のラーメンですが、味もいいですよ」とタクシードライバーが言ってくれた。そうこうしているうちにあおば通りの中華料理店『東昇飯店』に着いた。タクシー料金は、すでにラーメン2杯は食べられる料金に跳ね上がっていた。
さて、 500円のラーメンも魅力的だったが(ともかく安い)、午後3時のラーメンは五目ラーメン(本体750円)に。この時間帯なので客は2人、店内のテレビでは昼ドラをやっていた。注文してしばらく経って五目ラーメンが出てきた。ちょうどその時Y先生から携帯に電話が。「例のポスターは仕上がり具合満点です」と誇らしげの声。午前中の電話のやり取りではどうなるかハラハラドキドキのギリギリの線だった。ベースはぶれない文面だ。「頼んだラーメンを写メールで送って」とY先生。どういう意味だか解らず考えてしまったが、筆者を和ます気遣いだったかも。その間供された五目ラーメンはしばしテーブルに置かれたままで、麺が少し伸びてしまった感じだ。中細麺、鶏ガラスープの薄味系、昔懐かしの味だ。五目なので野菜が豊富、海老の歯応えがいい。麺は普通。トッピングのチャーシューも並。何と言ってもスープの緩やか感が郷愁を誘い出す。パンチの効いたスープを食べ慣れている人には物足りなさが感じられるかも。しかし、筆者はマルセル・プルーストの小説『失われた時を求めて』の紅茶のシーンにあやかって、学生時代にフラッシュバック。そこにはこぢんまりした中華料理店で五目ラーメンを食べている筆者がいた。その味こそここ『東昇飯店』の五目ラーメンの味。蘇ったのだ。“時よ、時よが運んでくれたラーメンの味”♪♪♪。
食べ終えたあと、筆者はY先生に「仙台から出前です」と写メールを送った。Y先生の返信メールには「私も薄味のラーメンが大好きです」と書かれていた。気がつくと筆者の後ろのほうで携帯電話で話している店の女性の声が聞こえた。中国語だったー。中華料理店『東昇飯店』は意外と穴場かも知れない。
住所 : 仙台市青葉区大町2ー3ー10 電話 : 022-264-7728 営業時間 : 11;00〜23:00 地下鉄勾当台公園駅徒歩6分

仙台市青葉区『東昇飯店』1.スープ★★2.麺★★3.トッピング★★4・接客・雰囲気★☆5.価格★★

2014/12/03

クロカル超人が行く 169 渋谷『魚山亭 新寮』と追記

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ぐるなびの人気ランキング上位店だという宮崎の郷土料理店『魚山亭 新寮』。H先生が予約してくれた店で、くわ焼、鶏南蛮、めひかり南蛮、生牡蠣、アスパラ、レンコンはさみ揚げと網焼き椎茸を食した。写真はくわ焼とめひかり南蛮。鶏、牡蠣、魚、野菜などの組み合わせだったが、特に生牡蠣、アスパラ、椎茸はビックサイズで美味。お酒も会話も弾んだ。
ところが、カウンター席から筆者が「アスパラ、美味しかったですよ」と店主らしき男性に告げるも何も返答がなかった。ここは客に一言あっても良さそうなもの。料理が良かったのに雰囲気・対応がよろしくなかったのだ。せっかくH先生が紹介してくれた店だったのにがっかりである。先週の日曜日にも新宿新中村屋ビルの6階で開店して1ヶ月の無国籍料理店の段取りの悪さに閉口したばかり。下の写真はこの無国籍料理店で最初に供されたマグロのカルパッチョ。

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追記 またしてもと言うか、店側のチェックの杜撰さが浮き彫りにされた格好だ。仕事を終えて仙台駅の牛タン通りにある最初の店に4、5年振りに顔を出した。牛タン定食(柔らかく肉厚のもの。1950円)を頼み、中生と笹かまぼこで晩酌。次に配膳された定食のうち肉厚の牛タンを味見、これは“まいう”と頷いてさらに麦入りのご飯を口にした瞬間、「ナンジャ、コレハ」と唖然とさせられた。硬いしごわごわ、しかもテンコ盛りである。面白いことにウエトレスはお代わりは自由とまで言ってのけた。そう言えば、何気なく少し距離をおいて麦入りご飯を見ていたら、盛り加減やご飯の鮮度に違和感があった。これは尋常ならぬこと、案の定一口入れただけでお強飯以上のダサいご飯と判明。硬くて食べられる代物ではなかった。店の人を呼んだことは言うでもない。「すみません」とウエトレス。次に厨房責任者が「釜の底にあったものを出してしまいました」と謝罪。客に配膳する前に再チェックをせずに出した結果だ。最後に店長らしき男性の謝罪と特別な計らいに店側の誠意をみてほっとした次第。
最近出くわした3店舗に共通していることは、店の新旧はともかく繁盛店での基本的なミスだ。予約の準備不足や配膳•段取りの悪さ、客の気持ちを怠る店のエゴそして食の安全に直結する品質管理の杜撰さ、これらはいずれも食に関わるビジネスに欠かしてはならない基本である。モラルやサービスの低下と言わざるを得ない。和食文化が世界の食文化(ユネスコの無形文化遺産)として認められた現在、和食をビジネスとしている人たちは“おもてなし”の心を忘れてはならないと思うのだ。すべては楽しく味わえてこそ意味があるのだ。自然の恵みに感謝しながら。(12月9日 記)

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