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2013/06/05

超人の面白ラーメン紀行 172 MOMOFUKU NOODLE BAR IN NEW YORK CITY

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ラーメンを食べにニューヨークのラーメンブームの仕掛け人、『MOMOFUKU NOODLE BAR』へ海を越えて出かけた。ニューヨーク大学のあるユニオン・スクウェアから徒歩12、3分、イースト・ビレッジ 1番街にあった。ニューヨークには以前からサッポロラーメンやその他の日本のラーメン店、韓国やベトナム人がつくるラーメン店などがあったが、いずれも異国情緒的で実質的には異質な物ばかりだった。が、その後アメリカ人の健康志向が盛んになったせいもあって、寿司や刺身、天ぷらから豆腐、納豆そしてコンニャクといった日本食がアメリカでブームになり、そば、うどん他の日本食(弁当、焼き鳥、お茶など)もまた、そのあとの本格的なラーメンの到来を促したようだ。今までと違ったラーメンが人気に。ヌーボー・ラーメンの登場である。アメリカ人がつくり、アメリカ人が食べるラーメン店だ。日本人がハンバーガーをつくり、日本人が食べるハンバーガー店のようなものと考えれば納得が行くはず。要はラーメンも国際化して地球に住む皆が食べられるようになったのだ。日本の食文化の輸出と言えば大袈裟だろうか。ヌーボー・ラーメンがニューヨーカーに受け入れられたのはここ7、8年、新しいニューヨークスタイルの食文化として定着するのかも。その先駆がけとなった店がここだ。シェフ兼店主は韓国系アメリカ人だそうで日本でラーメン修行を積んだ人らしい。また、経営者はアメリカ人やオーストラリア人とも聞くが真相は解らない。これはこのイースト・ビレッジのラーメン店で働いたあるいは現に働いている人の話。
ラーメン店には似つかないほど店のエントランスは透明感に溢れていてモダン、ガラス張りと言ってしまえばそれまでだがうまく機能している。他の店にはない斬新さがある。東京の青山や渋谷あたりにあるオシャレなブティックのウインドーみたい。また、機能性とシンメトリーの空間処理の見事さは入ってすぐに見て取れた。ドーンと木製の細長いカウンターを手前に、奥に木製のカウンターを50センチ位右側客寄りにズラして平行に配し、ほぼ真ん中で仕切りして食の分担作業のスムーズ化に成功。作る人、オーダーを取り配膳する人の分業が成り立つように出来ている。右側にはテーブルの大と小、メニューは左側手前、入口の黒板3つに右側にもチョークでぎっしりと書かれていた。薄茶、黒、白の組み合わせもまた、いい。店主のアイデア、コンセプトとデザイナーのコンビネーションの勝利か、何しろコンテンポラリーでクールなのだ。西と東の融合した、言わば、無国籍な様式美。日本人でない人が創造した現代のジャパニーズフード・カルチャーが色彩、形式よろしく行き渡っている。

Momofuku2ncm_0754_3 Momofuku6ncm_0750_3 Momofuku5ncm_0751_2 Momofuku6ncm_0752_2 さて、ここの看板メニューのモモフクラーメン(16ドル!)を食べた。昔ながらのあっさり醤油系、しかも透明感があって、多少欲張っている感じのする一杯。スープは日本の食材がなかなか手に入らないので、ベーコンを煮込んで作ったものらしいが、中細麺に絡んで美味。濃いめの醤油の色合いを期待したが削ぎ落とされている感じだった。イタリアン、アイバンラーメン風。アイバンラーメンの店主は(もともとニューヨークでシェフをやっていた人で世田谷にラーメン店2店舗を展開中)去年ここでコラボし、手応えを感じて目下ニューヨークに支店を出すべく物色中とか。
話は多少逸れた。アメリカ人に合わせた感じのするラージサイズの白色のどんぶりに、半分程度に盛られたラーメンだが、色合い、配置とサプライズの3拍子揃ったモモフクラーメン、ノリ、メンマ、ネギ、ナルト、温泉タマゴそれにサプライズの白菜のつけものまでトッピングした、ローリング・ラーメンといった感じ。特に白菜のつけものがスープや麺とコラボしたときなどは食感がこれまたいい。塩辛さの加減もまあまあ。こんな取り合わせもあるのだと感心した。崩しに崩したチャーシューは柔らかだがこれは崩さない方がチャーシュー本来の味がもっと楽しめるはず。ノリの入れるタイミングがずれたのか、パリパリ感がなく少し湿っていた。これは湯気でやられたようだ。温泉タマゴを真ん中から割って食べれば良かったと後悔するも後の祭り、ただ単に割ってスープや麺などの二度楽しみを味わっただけ。タマゴを割る前と後のー。筆者的にはやはりゆで卵のシンプルなのがいい。ネギやメンマは多少工夫が必要かも。全体的には研ぎ澄まされたラーメン、進化したラーメンの部類に入るはずだ。人によっては物足りなさを感じるかもしれないが、これはこれで完結しているようだ。
『一風堂』、『MISOYA』、『せたが屋』、『寺川ラーメン』、『めんくいーてい』、『くぼや』、『みんか』などが凌ぎを削るラーメン激戦区のイースト・ビレッジにあっては隣の芝生は青く見えるが、肝心なのは切磋琢磨してラーメンの質をあげることだろう。

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さて、客層は?これが若い男女の溜まり場的存在みたいで、店はそういう人たちでムンムンしていた。若い人たちにラーメンが受ければ将来性はあるかも。カウンター端にはぽつりと年配の夫婦もいたが。厨房もまた、活気で溢れていた。この人数を捌くには並大抵ではないはず。アメリカン、メキシカン、コリアンなど顔ぶれは様々、麺捌きにテンヤワンヤ、一方客は客で入口近くで立ったままペチャクチャペチャクチャ、土曜ならでの楽しみ方の風景なのかも。急いで付け加えると、柔らかいチャーシューをはさんで食べるサイドメニューも充実している。価格は決して安くない。読者諸氏もたまには海を飛び越えて食べに行かれてはいかが。一見の価値はあるはず。

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下記はメニューの一部。

momofuku noodle bar

Dinner Menu-June 1. 2013

daily
Brisket Buns-horseradish, pickled red onion,cucumber Chilled Fish Ramen-smoked pike, pickled ramps, chive

Buns
Pork-hoisin, scallion,cucumber
Shrimp-spicy mayo, pickled red onion,iceberg Shiitake-hoisin.scallion,cucumber

bowels
Momofuku Ramen-pork belly, pork shoulder, poached egg Spicy Miso Ramen-smoked chicken, Swiss chard, sesame Ginger Scallion Noodle-pickled shiitake, cucumber cabbege Chilled Spicy Noodle-Sichuan sausage, spinach, cashews

・・・・・・・・

メニュー全体はこちら。店から頂いたもの。
「20130611102407.pdf」をダウンロード

付記。ニューヨークのいくつかの大学図書館や市立図書館を訪ねる機会があったが、司書の女性たちは筆者が持参したラー博の英文パンフレットに皆さん興味津々、中にはラー博に行ってきた女性司書もいた。『モモフク ヌードル バー』や『一風堂ニューヨーク店』は2時間位待つらしく、みなさん食べるのに大変とこぼしていた。

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