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2011/12/06

超人の面白読書 90 ノーベル文学賞受賞者スウェーデンの詩人トーマス・トランストロンメル氏の作品を読む 25

図書館

市民会館が1940年頃に建てられた。南部地区の真中に大きな4つの正方形のブロックが置かれているだけではなく、明るく将来性のある建物で近代的しかも“機能的”である。家からわずか徒歩5分のところにあった。
市民会館には公共のプールと市民図書館の分館も含まれていた。子ども室は当然必要で私の割り当てられた領域だった。はじめは消費するためには充分な本が揃えてあった。一番大事なことはブレームの『動物の生活』という本だった。
私はほとんど毎日図書館に入り込んでいた。しかしこれは悩みがないことでは全くなかった。女性図書館員が時々私の年に相応しくないと考えた本を貸し出のに躊躇したことがあった。一つはクヌート・ホルムベの『砂漠は燃えている』という乱暴なドキュメンタリーの本だった。
「この本を借りたいと誰が?」
「私が…」
「えっ、ダメ…」
「私は…」
「お父さんに訊いてからお父さんが借りに来てください」
私が大人のセクションに入ろうとしたことが尚更悪かった。子ども室になかった本が必要だったのだ。入口で止められた。
「ぼく、何才?」
「11才です」
「ここでは本は借りられないよ。5、6年経ったら戻っていらっしゃい」
「はい、分かりました。でもその本はここにしかないんです」
「どんな本?」
『スカンジナビアの動物 : 移住の歴史』そして『エクマンが書いた』と付け加えた。力の抜けた声でゲームに負けたと感じて。私は赤面し怒り狂った。女性図書館員には決して謝らなかった。

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