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2011/11/11

超人の面白読書 90 ノーベル文学賞受賞者スウェーデンの詩人トーマス・トランストロンメル氏の作品を読む 15

ぐずぐズしているところはすべてエチルアセテートの臭いがした。私がポケットに殺した昆虫の入ったブリキ缶をいつも忍ばせていたからで、私の臭いも―。手引き書の薦めでカリウム青酸塩をあえて使っていたことは確かだ。幸いにこの物質は私の手元にはなかった。だから使うのにどれを選ぶかで自分の勇気を試す必要はなかった。
多くは昆虫採集に割いた。近所の子どもたちは興味津々の昆虫を見たとき、子どもたちの知らせの音が聞けるようになった。「ここにいるよ!」という子どもたちの声が家々の間に響き、私が蝶捕り網を持って駆け込んだものだ。私は絶えず探検を続けた。健康を助長するという馬鹿げたことを考えないで済む屋外での生活だった。もちろん私の戦利品には何も芸術的な意見はなかった。結局科学の部類だった。しかし知らず知らずに多くの自然美を吸収できた。私は偉大なミステリーの中で動いていたのだ。土がが生きているのを学んだ。また、私たちにほとんど注意を払わなくとも自分たちの生活を豊かに過ごしているものたち、はい回っている、飛んでいるものたちの無限の世界があった。
私はその世界のほんの少しの部分を捕まえてピンで止め箱に入れたのだ。その箱を未だに持っている。滅多に意識することのない隠された小さな博物館だ。しかし昆虫がそこに座っているのだ。自分たちの時期が来るのを待ち望んでいるかのように。

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