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2011/10/24

超人の面白読書 90 ノーベル文学賞受賞者スウェーデンの詩人トーマス・トランストロンメル氏の作品を読む 7

暴力があったときは、私は本当に幼かった。隣の家は夫人が封鎖していた。旦那が酔っぱらっていて夫人は自分でバリケードを築いていたのだ。彼はドアを壊そうとしながらいろんな脅しの文句を叫んだ。思い出すのは彼が奇妙な言葉を叫んでいたことだ。「俺はクングスホルメンへ行けと罵ってはいない。」私はどういう意味なのか母に尋ねた。「そこは警察本部があるところよ」と母は説明してくれた。その時以来その地域は怖いイメージを想起させた(1939年から40年の冬にかけて聖エリック病院を訪れ、フィンランドから戦争で傷ついた人たちが手当てを受けに来ているのを見たときに、このイメージが増大した)。
母は朝早く出て電車もバスにも乗らないで通勤した。母は一生を通じてセーデルからエーステルマルムまでの往復を徒歩通勤したのだ。母はヘドヴィグ レオノーラ小学校で働いていた。毎年3学年と4学年が担当だった。子どもと深く関わる熱心な教師だった。そんな母だから退職を受けとめることなど難しいことは想像ができる。しかしそうではなかった。母は本当にほっとしたのだ。
母が働いていたので、「メイド」と呼んでいた家事のお手伝いさんがいた。もっとも「子ども心を持った人」だったというのがより真実に近かっただろうか。彼女は台所にある小さな部屋で寝ていた。その台所は私たちの家の官営2DKアパートには含まれていなかった。

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