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2010/09/26

超人の面白読書 72 村上春樹著『風の歌を聴け』 2

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 村上春樹作品は話題になると購入して少しは読むが、いつも読了せず読みかけで終わってしまい、本棚に飾られてしまう。『1973年のピンボール』、『羊をめぐる冒険』、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェーの森』、『海辺のカフカ』、『1Q84』など。それは何だろうなと最近考えるようになった。軽さ故か、タッチが違うのか、プロットについていけないのか、生活感がなく都会と戯れている書き方にか、女の描き方や小説の装置に違和感を感じてかなど逐一揚げればきりがない。村上春樹は初期の恋愛のテーマから地下鉄サリン事件を扱ったあたりから社会システムと個人に移り、今後は総合小説を目指しているそうだ。
 村上春樹自身は、両親が国語教師で読書環境に恵まれていたらしく(書店でツケで本を購入することを親から許可されていた!)、小さいときから日本の古典や文学を読まされて育ったといわれている。そんな家庭環境がうんざりだったのか、高校生の時分から外国文学特にアメリカ文学をペーパーバックで読んでいたらしい。 
 まだ翻訳されていない処女作『風の歌を聴け』(未熟な作品と本人が拒否している)を文庫本で読んだ。 恥じることはないが、筆者は今までこの本を読んでいなかった!過去何度か途中まで読んだが放り出した。今回の文庫も国際文化交流基金の雑誌『遠近をちこち』(今は休刊)の特集「世界は村上春樹をどう読んだか」(2006年8月)を読んでか、あるいは何かの理由で何冊か買い溜めした1冊だ。のらないと放り出しておくタイプなので手に取るまでに時間がかかる。そうかと思うとすぐに読了してしまう本もあるから不思議だ。同時平行で読んでいる本、雑誌や新聞の切り抜きなど常時何冊かは抱え込んでる状態だ。
 村上春樹の『風の歌を聴け』は、誰もが抱く青春の1ページを甘美にやや叙情的に描いた小説である。その文体にはアメリカの現代小説の影響が読み取れるが、乾いたタッチや軽快な流れは、さながら映画のシーンを見ている感じで爽快感もある。表面的には素っ頓狂を装う主人公の僕だが、意外と内面注視もしている。繊細さや優しさもあり、高笑いはないが静かでクールなユーモアが横たわっている。男女間にしてもある距離感がある。友人鼠との他愛ない日常の会話、あるバーで知り合った女との距離がだんだんと縮まっていく様は、気だるくも軽妙な男女の会話に象徴されるが、喪失感と甘酸っぱさが漂う。好きな作家の言葉が挿入され、自分探しに一役買うように仕向けられている。それにしても主人公の「僕」と彼の友人「鼠」は、ビールを全部で何本飲んだか、そちらの装置が気になる。ついでに飲み干した本数まで書いてくれると良かった。銘柄はバドワイザー、否、ロックかと訊ねてみたくなる。
 主人公の僕は、夏休みにある海辺の街のバーで友人の鼠に会う。また、そのバーで指が1本足りない女と知り合いになる。主人公の僕は、いろいろなほろ苦い体験をした後、夏休みを終えてまた、学生生活に戻って行く。よくあるパターンの通りすがりの恋だ。これが文庫本で160ページのあらすじである。読みやすい文章だからといって全てを理解できたとは限らないのだ。そこにはある種の仕掛けが施されている。例えば、主人公は僕だが、2回ほど注意深く読んでいくと、友人鼠は恐らく作者の分身だろうと推測できる。一人称と三人称の入れ替えによって生じるズレを楽しんで書いているかのようだし、小説の構成も、ご丁寧にアメリカンスタイルの典型的なTシャツの絵まで挿入されていて、活字の中の絵は効果満点だ。垢抜けている感じだ。架空の人物、アメリカの現代作家のデレク・ハートフィールドのメッセージも計算されていてあとがきまである周到さ。この知的装置は俗っぽさを抑えている。ラジオDJの語り口、アメリカカンポップス、ロックにクラシックなどのレコードの話、女との俗っぽい会話、ジェイズ・バーを中心に動いて行くシチュエーション、アルコールは人間の有様をみるものさしなど青春のアバンチュールと危うさが装置よろしく仕掛けられている。
 危なくハートフィールドには騙されるところだった。ラジオDJの語り口といい、ハートフィールドの人物作成といい、良く出来ている。人を引き込ませる才知にたけている。

君は屈託した男の、
風の音を聴いた?

■「群像」(1979年6月号)に載った第22回群像新人文学賞受賞者村上春樹氏の受賞のことば
 学校を出て以来殆んどペンを取ったこともなかったので、初めのうち文章を書くのにひどく手間取った。フィツジェラルドの「他人と違う何かを語りたければ、他人と違った言葉で語れ」という文句だけが僕の頼りだったけれど、そんなことが簡単に出来るわけはない。40歳になれば少しはましなものが書けるさ、と思い続けながら書いた。今でもそう思っている。
 受賞したことは非常に嬉しいけれど、形のあるものだけにこだわりたくないし、またもうそういった歳でもないと思う。

因みに選考委員は佐々木基一、佐多稲子、島尾敏雄、丸谷才一と吉行淳之介。この新人の登場は一つの事件(丸谷才一のコメント)やあえていえば近来の収穫(吉行淳之介のコメント)との評。

2010/09/25

超人の面白読書 72 村上春樹著『風の歌を聴け』 1

 この8月下旬にオスロの「文学の家」で村上春樹フェスティバルがあったことはすでにこのブログで触れた。本人も短い講演をした。そのブログのアクセスは上位にランクされている。また、このところ毎年のようにノーベル賞文学賞の候補者にもなっている。今一番旬の作家だ。『1Q84』は1、2併せて230万部以上も売れた。作家の新作を出す演出も手伝って効果は抜群、そのせいでもないと思いたいが、版元のPR雑誌が以前よりずっと分厚くなっている。これは図書館で確かめた。印税計算など下世話なことだと知っていても、こう売れてしまうと計算したくなるのが人情だ。
 今日「群像新人文学賞」(筆者的には懐かしい雑誌!)が載っている文芸雑誌のバックナンバーを借りにいつもの図書館に立ち寄った。ついでに村上春樹の『風の歌を聴け』の単行本の表紙など少し見たいと考えて図書館の職員に訊ねたが、分館も含めて15冊所蔵している全てが貸し出し中との事。さらに予約者もいる。30年前の本が未だに人気があるのだ。一つにはその単行本が絶版ということもあるかも知れない。
借り出した雑誌「群像」を電車の中でぺらぺら捲った。若いころは「群像」を定期購読していたが、いつの間にか止めてしまった。この号は村上春樹が「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を取った号なのだが、同じく評論部門で富岡幸一郎も新人文学賞優秀作を取っていた。意識の暗室―埴谷雄高と三島由紀夫論だ。当時は読んでいたかも知れないがすっかり忘れていた。これも再読(?)しよう(『死霊』の難解さは、言葉が〈沈黙〉の領域に浸透していくときに、言葉の機能が剥奪され、〈沈黙〉の膝下で限りない同語反復に陥るところに要因が求められる。なるほど―。作者23才の作品だ。仏文専攻だけあって、かつて筆者も読んだ作家の引用が散りばめられている。フランス以外の哲学者、ヴィトゲンシュタインやシオランの引用もあって懐かしかった。三島由紀夫の作品については語る資格はないが)。もう一人、「文学の週末について」を書いた宇野邦一もいた。
 ということで、村上春樹氏の初期はどうだったかを少し思い出したくてこの雑誌「群像」1979年6月号を借り出した。少し前には村上龍の『限りなく透明に近いブルー』の新風俗や村上春樹受賞の直前の受賞者は、『海を感じる時』の中沢けい、最年少の10代の受賞でそのひらがなの多用と子宮感覚が話題をさらった。それは新鮮かつ鮮烈だったことを覚えている。村上春樹の『風の歌を聴け』はどうだったか―。

2010/09/21

超人の面白ラーメン紀行 138 JR 恵比寿駅『AFURI 』

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 昨日と一昨日の二日間(9月18日〜19日)にわたって開催されたB級ご当地グルメの祭典『B-1グランプリ in 厚木』。第5回の優勝者は甲府鳥もつ煮、準優勝者はひる前やきそば、第3位は八戸せんべい汁。第4位、津山ホルモンうどん、第5位、三崎まぐろラーメン 。富士宮焼きそばが第1回の優勝者、今や当地は30億円以上の経済効果だそうだ。地方のシャッター商店街に活性化の波をと立ちあがった大会で、今年の厚木には2日間で43万人が集まった。それにしてもこの盛況、さぞかし目当てのものがなかなか有り付けなかったのではないかと心配してしまうほどだ。
 さて、前置きが長くなってしまったが、今回登場のラーメン店は、この厚木の『ZUND.BAR』の東京進出店。3日前の9月17日にテレビ朝日でも紹介されたらしい。
JR恵比寿駅東口から徒歩5分の立地にある『AFURI』、テレビで放送したせいかやはり並んでいた。細長い店内は立ち食い店かなと思わせるほどのスペース。逆に厨房は広く感じる。券売機でスタッフお薦めの『冷やしゆず冷麺』(850円)を横目に、定番の醤油ラーメン(750円)を購入して並んだ。店内は比較的若いお客が大半だが年配者もポツリ。食べ終わったばかりで満足気の人、食べている最中の若い親子、まだ注文のラーメンが届かない男女、注文を出そうとする男性など表情豊かな15名、カウンター席のみ。厨房の中は、それぞれのパーツを受け持つ若いスタッフがリズムカルに動いていた。中心スタッフの男性の足にはファッションなのかタトーが。一見スポーツバーやジャズバー風だ。
 筆者は注文寸前に醤油から塩ラーメンに変更してもらった。塩が売りの店だからという単純な理由からだ。正解。供された塩ラーメンは、鳥ガラの基本ベースに魚介類、昆布、香味野菜にさらに上質な鶏油を加えてまろ味スープ(スープは二種類、もう一つは淡麗スープ)スープに仕立てたストレート系細麺が絡み、上品な味を引き出していた。美味。茹で玉子、刻みネギ、細いメンマ、海苔に香味野菜、それにオプションで加えた炙りチャーシュー2枚(150円)、特にこのチャーシューがやわらか、その食感たるや絶品。追加したくなるほどだった。完食。『ゆず塩麺』(850円)も看板メニューで隣に座っていた30代後半くらいの男性は、旨い、旨いと連呼しながら100年に一度のラーメンと絶賛していた。これは大袈裟だ。柚子ものも“譲”れないくらい美味らしい。今度はこれに挑戦だ。
 店を出てすぐ前が恵比寿横丁、懐かしさが漂う店の路地を通って駅の近くに辿り着いた。そして、筆者は、昔この辺にK書店の本社があったことを思い出した。201009201652000
営業時間は午前11時〜翌朝3時。無休。場所は渋谷区恵比寿1-1-7。
『AFURI』1.スープ★★★2.麺★★☆3.トッピング★★★4.接客・雰囲気★★5.価格★★☆

追記 昨日の毎日新聞夕刊(2010年9月24日)に上記の「恵比寿横町」の話が掲載されていた。公設市場の跡地に「横町」を2008年に蘇生させたみたい。13軒の店は価値合わないように組まれていて、値段も少し高いようだ。

2010/09/19

超人の面白ラーメン紀行 137 JR市川駅『亥龍』

201009171633000_2 千葉県のラーメンランキングでは松戸周辺のラーメン店が上位に並んでいる。その松戸駅と市川駅の間に仕事で行ったついでに、JR市川駅から2、3分のところにある麺屋『亥龍』でラーメンを食べた。夕方近くで客はポツリポツリ。実は横浜家系ラーメン店を探したが見つからず、駅地下街を一巡した後この店に入ったのだ。細麺、やわらか、背脂普通を選択して、ラーメン(650円)を頼んだ。津田沼の『なりたけ』で修行した店主(ネット情報)が2008年に開店した店で、背脂たっぷり、醤油とんこつが主流の店。味噌ラーメン(700円)、魚塩ラーメン(700円)、辛みそつけそば(750円)や餃子もある。さて、ラーメンである。当初ギドギド感が強くて大丈夫かなと心配していたが、レンゲ一振りでそれは解消された。スープは思ったよりあっさりだ。麺は黄色が目立つ『珍来製麺所』を使用。細麺というよりは中細麺でストレート。まあまあの食感だ。トッピングはスライスした大きなチャーシュー、これがイケた。美味。ほうれん草、やや粗削りのネギ、もやし、メンマがほど良い。
 市川駅で初めて食べたラーメン店は及第点だ。
実はラーメンが出てくる間カウンター席の前に貼られていたこの店の紹介記事を読んでいた(左上写真参照)。ラーメン店にしてはおとなしい雰囲気の店である。午前11時半から深夜の3時まで営業している。火曜日が定休日。住所は千葉県市川市市川1-8-13。
『亥龍』1. スープ★★☆2.麺★★☆3.トッピング★★4.接客・雰囲気★☆5.価格★★★

2010/09/15

超人のジャーナリスト・アイ 129 大型書店考

 筆者は、8月28日付朝日新聞のフロントランナーに丸善の小城武彦社長の記事が掲載されていることをネットで知った。早速その新聞を買い込んで読んだ。
 ここ何年間か大日本印刷(DNP)が、丸善→図書館流通センター(TRC)→ジュンク堂→文教堂→ブックオフ、主婦の友などを次々に傘下に収め、一大出版流通再編が加速し始めていて、少し目を離せば関係が分からなくなるほど巨大な地殻変動が起きている。その仕掛人こそ通産省ベンチャー企業支援出身でTSUTAYA常務、産業再生機構,カネボウ社長を歴任した小城氏その人と噂されている(ネットを読む限りではの話だが)。朝日新聞の記事を端折って読めば、日本の知を支える基盤産業が崩壊しつつあることが看過できない、「委託制度」に問題があるとしつつも、書店は顧客のニーズを掴み、売り切って行く姿勢が大事と強調している。購買意欲を高める店舗工夫が必要と斬新なアイデアを店内に展開中だ。松岡正剛(元工作舎雑誌「遊」編集長、『千夜千冊』の著者、現丸善の子会社「編集工学研究所」所長)棚(松丸本舗)はその一つで、デザインや棚構成も斬新だ(参加した出版社の話では、売れ行きはイマイチとの声もあることも事実)。 紙とデジタル、リアル書店とネット書店という「二次元ハイブリッド」を構想、ネットと書店がうまくコンビネーションをはかり、紙とデジタルでどうシナジーを出すかを考えていて、日本ならではの書籍流通のモデルを生み出したいと。それは店舗で本がなければそれで終わりでなく、なければ通販で届けるか、デジタル配信するか、その場でプリントオンデマンドで印字するか、お客が選択できるようにしたいと。目指すは大日本印刷の力も借りて、電子書籍配信やプリントオンデマンドなどの機能を統合したデジタル・プラットホームを構築することだと語っていた。
 日本には二大取次会社(トーハンと日販)が出版流通を独占しているが、出版流通業界再編がさらに進化し続けていくのか注目されるところ(取次会社のサバイバルも過激さを増している)。
 来年2月に丸善と同様に正式に大日本印刷傘下に入るジュンク堂が、大型書店出店を計画、その場所が最近業界紙に発表された。今度は大阪の阪急梅田駅茶屋町に2060坪で12月に出店する。MARUZEN&ジュンク堂のブランドでの出店もあり得ることを示唆。これは既存の紀伊國屋書店梅田本店(改装計画中)を直撃するばかりではなく、周辺書店も影響を受けるはずだ。大阪梅田周辺には大型書店が結構あるが、果たして生き延びられるのか心配だ。ジュンク堂は同一商圏にある梅田ヒルトンプラザ店を縮小して丸善の看板で運営することも検討しているらしい。 堂島の旧毎日新聞社跡地のビルには大規模なジュンク堂大阪本店もある。いやはや中小書店の淘汰の時代が目の前に来ている感じだが、大型書店同士の戦いもしのぎを削るということだろう。共存共栄はありえない?
 MARUZEN&ジュンク堂の連合体は、最近渋谷の東急本店に開店したばかりだが、福島・郡山のうすい百貨店に県内一のワンフロア700坪で、10月の中旬には吉祥寺の伊勢丹跡地の商業施設に1100坪で、10月下旬には広島の天満屋にも出店予定。2012年までにこの連合体は、全国の主要都市で大型店舗を10店出店する計画。そのため売り上げが芳しくない小規模店を閉店する。また、丸善やジュンク堂のある既存店がある場合には、かち合わないように調整しながら出店するらしい。出店ラッシュもいいが、要は、店舗運用資金とその後の売り上げ伸長だ。豊富な商品と質のいい人材確保ができるかがポイントだ。これだけの出店だから決して容易ではないとは素人でも想像がつくが、内部もいろいろと混成チーム、その苦労もあるはず。そもそも小売業の書店も本離れ現象やネットショッピングに読者を奪われたりして販売不振が続いている。
 印刷業界の二大大手、大日本印刷と凸版印刷もデジタル化の波が押し寄せ、旧来の印刷工程を直撃、新技術、コスト提案等のプレ部分や製本他まで視野に入れたポスト部分を取り込まないと特に中小規模の印刷会社は生き残れないらしい。印刷業界も不振で他業界への連携を強め始めたのだ。その豊富な資本力と川上から川下までの出版流通全体を視野に入れた印刷会社の戦略か。
大日本印刷傘下の丸善・ジュンク堂・TRC・主婦の友のCHIグループ、他方、凸版印刷も紀伊國屋書店と国会図書館のデジタル化に乗り出した。アマゾン、アップルやグーグルの「黒船」も来ている。新たな読者の囲い込みが始まっている。
 リアル書店の店頭の活性化はただ端末に頼り切りにするのではなく、お客が立ち寄りたくなる棚構成、棚管理、接客に尽きる、これは一朝一夕ではできない。この辺が筆者の常日頃から思っていることなのだ。最近では手書きポップなどで既刊書や文庫本の売り上げを驚くほど伸ばしている書店もあって、活性化も見られるし、書店を舞台にした小説や奮戦記なども出て来た。それにしても付録のバックが目当ての雑誌が渦高く積み上げられているコーナーに行くと、筆者などは逃げ出したくなって図書館に駆け込んでしまう。
いずれにせよ、コングリマット化した書店の大型化は、新たな流れが出来つつある兆候かもしれないが、文化受発信基地であることを忘れないでほしい。ビジネスも大事だが―。
 余談だが、久し振りに朝日新聞のbe欄を読んだ。丸善社長の記事以外にも面白いものがあった。勝ち組、負け組についての若者インタビュー記事、簡単にできてしまう、be report 電子書籍の自作法、まだあるフジマキ兄の記事そして何より面白かったのは、車屋長吉の悩みのるつぼだった。今回は老人の浮気を扱っていた。
2010年7月19日付毎日新聞朝刊メディア欄には、苦境「本屋さん」生き残り模索中 カギは本棚づくりとの見出し。この話は別な機会に。 最後に一つ付け加えると、上記で触れた梅田界隈に大阪が拠点の旭屋書店本店がある(最近元気がないようだ)。かつてはここの人文書は男女ペアで本の補充など棚管理をきめ細かく行っていた。
 さて、最後。ネット書き込みにここまで来たら大日本印刷は、ソフトバンクを買収したらとの大胆な意見が載っていた。

2010/09/13

超人のジャーナリスト・アイ 128 大規模書店考 その前に

 かつて1980年代の後半から90年代前半に毎年のようにニューヨークの書店を見て歩いた。20年と少し経った、ちょうど1年前にニューヨークを再訪して多少の書店巡りをした。ミッドタウンのヒィフス・アベニューにある書店はバーンズ&ノーブル、ボーダーズ、ダブルデイなどの大型チェーンが幅を効かせて老舗の書店が消えていた。日本の書店の紀伊國屋書店やブックオフ(オンジャパンの東京書店や旭屋書店もあったが今はない)も場所や品揃えを変えながら営業をしていた。ある業界紙に連載されたニューヨークの書店なる本も読んだ(この本は読者プレゼントだった!)。それより52丁目付近にあるアップル社の直営店の賑わいが印象的だった。
 リアルとバーチャル、この媒体変容が今年の一番の話題だ。キンドル、iPad、ソニー製の電子書籍など電子書籍の本格的な出現によりペーパーとペーパーレスの時代の突入、その間の棲み分けがクローズアップされて来て、紙媒体は電子媒体に駆逐されるとあちこちで本気で囁かれている。新聞のコラムや大手出版社のPR雑誌のコラムにも、やれ電子書籍が売れ行き好調で紙媒体を抜いたとか(一部のジャンルらしい)、やれ紙媒体はまだまだ印を付けたり、捲る感覚を大事にできるとか、双方の言い分が拮抗しているが、コンテンツや重さそれにデザインは電子書籍に叶わない。すでに電子辞書が証明済みだ。昨日読んだある英字紙の週刊版最新号には、かのオックスフォード英語辞典の最新版は電子媒体で提供することになるかもとの記事が載っていた。20冊からなる1セットの価格は、1165ドル、他方、オンライン版の年間利用料金は295ドルで毎月200万ヒットを記録しているらしい。印刷されない可能性が高いと。

2010/09/08

世界の大学ランキング 2 上海交通大学にみる世界の大学ベスト 100

 世界の大学ランキングにはイギリス、アメリカ、中国などの機関の発表のものがある。以前にこのブログでもイギリスの大学ランキングを掲載したが、アクセス件数が今もってかなりある。
 今回はその一つ、上海の上海交通大学が毎年行っている大学ランキングだ。今年も8月15日に発表された。それによると、ハーバード大学、カリフォルニア大学バークレー校、スタンフォード大学とアメリカの大学が上位を占め、イギリスのケンブリッジ大学が5位、オックスフォード大学が10位。日本の大学では東大が20位、続いて京大の24位、阪大75位、名大79位、東北大84位となっている。日本も最近そうだが、この上海交通大学のランキング付けに対する大学関係者の神経質振りが分かって大変興味深い。特にフランスやドイツなどのヨーロッパの大学関係者からの問い合わせが多いらしい。
 下記は2010年8月28日付ジャパンタイムズウィークリーからの拾い読み。

 中国があやしい調査と限定的な学問の自由によって国際的な大学の卓越性の思いもかけない権威者になっている。しかし、上海交通大学のランキング付けはヨーロッパの教育大臣を悩ませている。
 フランスの高等教育大臣は先月、ノルウェーの教育大臣は去年、このランキング付けしている上海交通大学を訪問。また、デンマークの大臣は来月訪問予定。多くの学長もまた訪問している。
 「私たちは結果が世界中の大学のエキスパートや学者の興味を引くと信じていたが、ランキング付けがこんなに影響力を持つとは想像できなかった」と上海交通大学の関係者。世界の大学ベスト500位を2003年から公表している。基準はたとえば現職や卒業生のノーベル賞やフィールズ賞の数、現職の研究者の数、ネイチャー誌や科学雑誌掲載記事の数などだ。理系ランキングで文系はない。
 そもそも2003年から始まった世界大学ランキングは、中国政府が何校かの世界的水準の大学が必要と決定したときから始まった。中国の大学がいかにしてグローバルに積み上げられるかを見るためのものだった。しかし、中国以外で議論が沸き起こった。フランスではこのランキング付けの貧弱な業績を非難。イタリアはベスト100位に入っていないが、スペインはベスト200位に入っている。
 「ドイツ、フランス、イタリアそれにスペインは、大学ランキング付けに最も揺さぶられて来た」とECの大学ランキング付けを分析した女性の話。彼女の話によれば、上海の大学ランキング付けは世界のトップクラスの大学の使命や明確な特長を考慮に入れていないため、普遍的ではないと主張する。
 大きな大学に偏っているとそのランキング付けに躍起になっているフランスは、大規模な研究センターに50億ユーロを投資している。去年フランスのピエール・マリー・クーリエ大学は最高の40位だった。
 基準は大学内の文化の向上が目的と上海交通大学の関係者。「ここの大学が良い例だ。国際的な雑誌発行は無理だと最初学者たちは言っていた」1998年、単年度で雑誌に130の論文を掲載、それが現在では3000以上になった。中国の大学は2004年ベスト500位に16の大学が入ったが、今年はダブルスコア以上の34の大学が入った。そのためにスキャンダラスな事件も。
 学問の自由が拡大されるべきで、中国の大学も中央政府からもっと自主的になることが必要だろうとはこの大学の関係者の話。広い学問の世界で研究者を競争させることによって、中国は悪しき伝統と闘っていると。

 今年の日本の工学系の就職が滞っているとつい先日報道されたばかり。日本の大学も世界に伍していかなければ、世界から取り残されかねない。技術立国の日本の将来は危ぶまれている。ランキング付けの問題はあるにせよ、関係者の奮闘を期待したい。
 それでは上海交通大学の2010年世界の大学ベスト100のランキングをどうぞ。(上海交通大学のHPから転載)


Academic Ranking of World Universities - 2010 Methodology | Statistics | Analysis
Top 100
World Rank Institution* Region Regional Rank Country National Rank Score on Alumni Score on Award Score on HiCi Score on N&S Score on PUB Score on PCP Total Score
1 Harvard University Americas 1 1 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 69.2 100.0
2 University of California, Berkeley Americas 2 2 67.6 79.3 69.0 70.9 70.6 54.2 72.4
3 Stanford University Americas 3 3 40.2 78.4 87.6 68.4 69.7 50.1 72.1
4 Massachusetts Institute of Technology (MIT) Americas 4 4 70.5 80.3 66.8 70.1 61.4 64.5 71.4
5 University of Cambridge Europe 1 1 88.5 92.6 53.9 54.3 65.7 53.1 69.6
6 California Institute of Technology Americas 5 5 50.3 68.8 56.7 64.8 46.9 100.0 64.4
7 Princeton University Americas 6 6 56.4 84.8 61.1 43.3 44.3 65.5 60.8
8 Columbia University Americas 7 7 70.7 67.4 56.2 47.6 69.9 32.1 60.4
9 University of Chicago Americas 8 8 65.5 83.9 50.9 39.8 50.5 40.0 57.3
10 University of Oxford Europe 2 2 56.2 57.6 48.8 49.8 68.5 41.1 56.4
11 Yale University Americas 9 9 48.6 44.9 58.5 56.3 62.0 37.0 54.6
12 Cornell University Americas 10 10 42.3 51.1 54.3 49.9 59.5 38.1 52.6
13 University of California, Los Angeles Americas 11 11 27.2 42.6 56.9 49.2 75.1 31.2 52.2
14 University of California, San Diego Americas 12 12 15.1 35.8 60.2 54.6 65.1 37.9 50.0
15 University of Pennsylvania Americas 13 13 32.9 34.3 57.1 46.9 68.6 28.5 49.0
16 University of Washington Americas 14 14 24.4 31.7 53.9 51.6 72.5 28.1 48.7
17 University of Wisconsin - Madison Americas 15 15 36.5 35.4 51.9 40.2 66.1 25.7 46.4
18 The Johns Hopkins University Americas 16 16 43.6 32.1 42.0 49.4 64.0 27.2 46.0
18 University of California, San Francisco Americas 16 17 0.0 40.1 53.4 51.8 60.7 33.6 46.0
20 The University of Tokyo Asia/Pacific 1 1 33.3 14.1 42.0 52.0 80.4 34.5 45.9
21 University College London Europe 3 3 32.9 32.1 39.4 44.6 67.0 31.6 44.4
22 University of Michigan - Ann Arbor Americas 18 18 36.5 0.0 59.8 43.4 79.8 26.3 44.2
23 Swiss Federal Institute of Technology Zurich Europe 4 1 34.1 36.1 36.3 43.6 53.6 47.1 43.4
24 Kyoto University Asia/Pacific 2 2 33.7 34.7 38.1 36.0 67.6 31.0 43.1
25 University of Illinois at Urbana-Champaign Americas 19 19 35.4 36.5 42.6 37.1 58.6 27.8 42.6
26 The Imperial College of Science, Technology and Medicine Europe 5 4 17.7 37.2 41.4 36.9 62.3 33.0 41.9
27 University of Toronto Americas 20 1 23.8 19.2 38.8 38.3 80.3 27.9 41.8
28 University of Minnesota, Twin Cities Americas 21 20 30.6 16.2 50.4 36.1 66.6 23.9 40.6
29 Northwestern University Americas 22 21 18.5 18.9 48.3 35.9 59.7 28.4 38.4
30 Washington University in St. Louis Americas 23 22 21.3 25.9 38.8 41.0 54.8 26.7 38.1
31 New York University Americas 24 23 32.4 24.4 40.7 36.2 54.4 22.4 37.8
32 University of California, Santa Barbara Americas 25 24 16.0 35.1 42.0 33.3 42.6 37.3 37.1
32 University of Colorado at Boulder Americas 25 24 14.1 30.7 38.8 41.7 44.7 33.5 37.1
34 Rockefeller University Americas 27 26 19.2 58.4 28.8 42.3 21.0 35.6 36.7
35 Duke University Americas 28 27 17.7 0.0 45.8 42.2 62.0 24.4 35.3
36 University of British Columbia Americas 29 2 17.7 18.9 32.2 30.8 65.7 23.7 34.7
36 University of Maryland, College Park Americas 29 28 22.0 19.9 41.4 29.0 53.6 26.2 34.7
38 The University of Texas at Austin Americas 31 29 18.5 16.6 46.1 28.4 54.4 24.7 34.5
39 Pierre and Marie Curie University - Paris 6 Europe 6 1 34.8 23.5 24.9 28.8 59.9 21.9 34.2
40 University of Copenhagen Europe 7 1 26.1 24.1 26.0 26.0 56.4 32.3 33.4
41 University of North Carolina at Chapel Hill Americas 32 30 10.7 16.2 39.4 27.7 60.6 23.9 33.3
42 Karolinska Institute Europe 8 1 26.1 27.2 31.4 20.5 49.9 38.1 33.2
43 Pennsylvania State University - University Park Americas 33 31 11.9 0.0 46.6 37.4 56.1 23.2 32.6
44 The University of Manchester Europe 9 5 23.2 18.9 27.9 28.0 59.1 23.1 32.4
45 University of Paris Sud (Paris 11) Europe 10 2 31.7 46.0 12.5 20.8 49.9 23.6 32.3
46 University of California, Davis Americas 34 32 0.0 0.0 47.2 31.7 63.0 26.0 32.0
46 University of California, Irvine Americas 34 32 0.0 29.3 36.7 26.3 49.3 26.9 32.0
46 University of Southern California Americas 34 32 0.0 26.7 38.8 26.3 53.1 20.0 32.0
49 The University of Texas Southwestern Medical Center at Dallas Americas 37 35 20.6 33.1 30.5 29.9 38.4 23.5 31.8
50 Utrecht University Europe 11 1 26.1 20.9 27.9 30.4 48.2 26.1 31.7
51 University of Zurich Europe 12 2 10.7 26.7 26.4 28.7 50.6 27.0 31.2
52 University of Munich Europe 13 1 31.5 22.8 16.1 26.3 54.5 30.7 31.1
53 Vanderbilt University Americas 38 36 17.7 29.5 31.4 20.2 50.8 19.1 31.0
54 Rutgers, The State University of New Jersey - New Brunswick Americas 39 37 13.1 19.9 40.1 27.9 43.7 23.2 30.9
54 The University of Edinburgh Europe 14 6 19.2 16.6 26.0 34.2 51.3 23.9 30.9
56 Technical University Munich Europe 15 2 39.2 23.5 24.9 19.5 46.5 29.2 30.7
56 University of Pittsburgh Americas 40 38 21.3 0.0 42.0 23.4 63.1 19.0 30.7
58 Carnegie Mellon University Americas 41 39 32.9 32.7 30.5 15.2 34.2 34.3 30.2
59 The Australian National University Asia/Pacific 3 1 15.1 12.6 36.0 27.8 43.8 31.1 29.6
59 The Ohio State University - Columbus Americas 42 40 15.1 0.0 41.7 22.8 62.0 19.1 29.6
61 McGill University Americas 43 3 31.1 0.0 32.2 22.9 59.6 25.3 29.5
62 University of Melbourne Asia/Pacific 4 2 19.9 14.1 22.8 18.7 63.1 27.0 29.3
63 King's College London Europe 16 7 14.1 23.0 31.4 16.7 50.7 25.0 29.1
63 University of Heidelberg Europe 16 3 16.9 27.0 17.6 23.0 50.6 28.6 29.1
65 Brown University Americas 44 41 16.0 13.6 31.4 29.6 41.9 32.1 29.0
66 University of Bristol Europe 18 8 9.2 17.8 28.8 29.1 47.3 25.1 28.9
66 Uppsala University Europe 18 2 22.0 32.1 14.4 19.9 49.5 26.6 28.9
68 University of Florida Americas 45 42 19.2 0.0 36.7 20.6 63.9 17.5 28.8
69 Purdue University - West Lafayette Americas 46 43 16.0 16.6 29.7 22.4 51.8 20.6 28.6
70 Leiden University Europe 20 2 21.3 15.4 27.9 19.9 47.8 32.4 28.4
71 Ecole Normale Superieure - Paris Europe 21 3 50.8 24.4 12.5 18.7 27.9 56.7 28.3
72 The Hebrew University of Jerusalem Asia/Pacific 5 1 31.5 19.9 24.9 20.8 41.6 26.5 28.1
72 University of Helsinki Europe 22 1 16.0 17.8 22.8 20.6 52.7 28.2 28.1
74 Moscow State University Europe 23 1 46.8 34.1 0.0 9.6 52.4 31.2 27.9
75 Osaka University Asia/Pacific 6 3 10.7 0.0 26.9 27.9 60.2 27.8 27.7
75 University of Oslo Europe 24 1 22.0 33.3 17.6 13.5 46.6 24.3 27.7
77 Boston University Americas 47 44 13.1 11.5 29.7 24.7 50.0 19.3 27.3
78 University of Arizona Americas 48 45 0.0 0.0 29.7 37.5 52.1 21.6 26.8
79 Stockholm University Europe 25 3 25.0 29.5 16.1 20.4 37.5 24.2 26.4
79 Nagoya University Asia/Pacific 7 4 24.4 14.1 16.1 24.3 48.1 26.1 26.4
81 Arizona State University - Tempe Americas 49 46 0.0 19.9 24.9 26.9 44.3 21.1 26.1
82 University of Rochester Americas 50 47 0.0 11.5 30.5 27.0 46.6 19.2 25.8
82 University of Utah Americas 50 47 28.2 8.9 26.9 20.6 43.3 21.9 25.8
84 Tohoku University Asia/Pacific 8 5 16.0 0.0 21.6 20.8 60.3 27.4 25.7
84 University of Nottingham Europe 26 9 13.1 19.9 23.9 16.1 47.6 20.9 25.7
86 Michigan State University Americas 52 49 10.7 0.0 37.4 19.1 52.4 18.7 25.5
86 University of Basel Europe 27 3 22.0 17.0 22.8 19.4 36.2 34.5 25.5
88 McMaster University Americas 53 4 14.1 18.9 22.8 14.8 47.3 22.8 25.2
88 The University of Sheffield Europe 28 10 19.9 14.1 21.0 21.3 44.3 22.6 25.2
90 Ghent University Europe 29 1 7.5 15.4 17.6 15.1 54.4 30.4 25.1
90 Indiana University Bloomington Americas 54 50 11.9 22.7 24.9 18.5 39.9 19.6 25.1
92 University of Sydney Asia/Pacific 9 3 16.9 0.0 20.4 18.4 61.4 25.1 25.0
93 University of Bonn Europe 30 4 16.9 19.9 14.4 23.3 42.5 24.3 24.9
93 University of Goettingen Europe 30 4 32.9 19.9 14.4 17.2 40.7 24.3 24.9
95 Texas A&M University - College Station Americas 55 51 0.0 0.0 34.5 21.0 54.0 21.0 24.8
96 University of Virginia Americas 56 52 0.0 0.0 34.5 26.8 47.5 19.5 24.5
97 Case Western Reserve University Americas 57 53 34.5 11.5 21.6 14.3 41.9 22.7 24.3
98 University of Aarhus Europe 32 2 13.1 18.9 7.2 23.5 48.4 25.4 24.2
99 Rice University Americas 58 54 18.5 21.8 21.6 18.8 30.2 29.6 24.0
99 University of Birmingham Europe 33 11 21.3 10.9 21.6 16.2 46.4 20.7 24.0
* Institutions within the same rank range are listed alphabetically.

2010/09/06

クロカル超人が行く 141 大分点景

 一泊二日の大分ビジネストリップ。運転手とガイド付き。お土産まで頂き、Iさん、Yさんそれにコーディネーター氏にも大感謝。

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大分→別府→大分空港まで車で移動したのだが、途中別府市明礬地区を通った。所々温泉の看板は見えるものの、山道である。コーディネーター氏も言っていたが、この辺の秘湯「鍋山の湯」付近でつい二三日前殺人事件が起き、神戸の看護師が絞殺遺体で発見された。まだ犯人は見つかっていないらしい。

クロカル超人が行く 140 大分の焼物 陶房「杜」の作品

201009062327000

 大分市田の浦にある陶房「杜」の斉藤陶工作品。その焼き加減といい、絵柄といい、味わい深い一品。素朴でやや軽いのが特徴。ビールを注ぐとその味は最高に。至福の時だ。清水焼(青柚)のコーヒーカップ、イケアのワイングラスと焼酎グラスそして新たにこの一品が加わった。

高崎山の猿も来訪者の陶房「杜」には他に多種多様な器が所狭しと置かれている。大皿、小皿にぐい飲みや茶碗、箸置き等々。

光あふれる
山の陶房で
みどりの風の中
土と木と炎と
すべての恵みをうけ
この器が生まれた

(陶房「杜」のしおりから)

2010/09/05

クロカル超人が行く 139 猛暑の大分  豊の国情報館

クロカル超人が行く残夏の大分
クロカル超人が行く残夏の大分

 
 飛行機は快晴の別府湾に滑り降りた。大分空港だ。気温28℃。微風。ここからJR大分駅まで約1時間、左手に穏やかな海を眺めながらバスに揺られた。途中別府で大分乗客が降りた。ここまで来ると南国の景色か。まだ残る夏雲を見やっているうちにバスは新川、中心街に入ったが、急にバスの走行が遅くなった。地方都市によく見られる車の渋滞である。終点のJR大分駅は大友宗麟像と向かい合っていて、地方の典型的な駅風景を今に残していたが、少し裏駅周辺を覗けば、そこには整備されつつある新たな空間があった。変わる地方、その予感―。
 とり天定食で昼食後、大分県立図書館に向かった。磯崎新設計の入口周辺は、機能性というより空間美に圧倒され、来館者の目を楽しませてくれる。分かち合う光の力とコンクリートの快い調和だ。天井には宇宙を照らしているような不思議なオブジェが飾られている。思わず手に取ったカメラだが、このオブジェはフレームに入り切れず、上記のカメラアングルでの撮影が手一杯。その図書館の貸出数が最近1500万冊を達成した。これは岡山県立図書館に次いで全国3位の快挙。ある地元の人の話。図書館の貸出が多いと言うことは、大分の人たちはあまり書店に行って本を買わないことなのかしら。
 ざっと館内を案内された。新築されて10年以上が経つが、館内は明るく利用客も多い。木の温もりが感じられる快適な読書空間といったところ。公文書館、先哲史料館もこの中にある。その先哲史料館からの眺望は異国を彷彿させるポイント。
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 ここは大分文化情報発信の中心地である。


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