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2010/01/20

超人の面白創作 携帯連載小説 ミルクプラント 45  

 いつだったかK牛乳店の得意先で不良債権があって現物を抑えたことがあった。そんなとき父からナオミとヒロミに現物を取りに行くようにと命令が下った。恐らく牛乳かアイスキャンディの卸売り代金の未回収だったのだろう。
 ミルクプラントからS店に行くには大分距離があった。徒歩で往復4時間くらいかかったのかも知れない。よく晴れた日曜日だった。完全舗装がまだ徹底していない時代に隣のY町まで行って、そこから現物をリヤカーに積んで持ち帰るのである。 現物で代金回収を図ったのだ。あまり気持ちの良い仕事ではなかった。
 その現物とは当時の家電製品、テレビと電気洗濯機それに駄菓子類だった。毛布と紐などで固定して運んだのだ。ナオミはつい最近テレビ番組「熱中時代」の中古テレビコレクターの中にその同じ型番を見つけて興奮した。テレビ画面の下にチャンネルがあって番号が1から12まで並んでいた。しかも奮っていたのは、拡大用のスライド付きだった。ゼネラル製だったか。電気洗濯機は1層式で脇に手動式の絞り機の付いた素朴な洗濯機だった。
 砂利道ではガタガタと揺れるので、片方に傾いたりして持ち帰りには難儀した。その分帰ってからテレビをセットして映った感動は何物にも替えがたかった。母屋の中の間と奥の間の敷戸は外され、テレビは中の間の仏壇の近くに置いて遠くから動く映像を視た。もちろん白黒だった。

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