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2009/11/29

クロカル超人が行く 128 ル・クレジオ講演会「フィクションという探求」

 午後3時7分、会場の東大法文大教室第二会場(モニターで観賞)は多くの聴衆で溢れていた。満席。第二会場だけでも300人、とすると少なくとも600人以上は入ったことになる。同時通訳付きだが、レシーバーが筆者の方まで回らず。午後3時10分過ぎ開始。「フィクションという探求 」という題で2008年のノーベル文学賞受賞者のル・クレジオ氏が講演。聞き手は中地義和氏。フランス語の聞き取りは難しかった。もう大分遠ざかって久しいので、本当に所々知ってる単語を繋いでいく、謂わば、手探りの状態、質疑応答を入れれば約2時間続いた。今年69歳のル・クレジオ氏は思ったより若い、ラフな服装で淡々と喋っていた。来年刊行予定の“L'Inconnu sur la terre”Gallimard,1978,p.7 (『地上の見知らぬ少年』(仮題)鈴木雅生訳、河出書房新社、2010年3月刊行予定)と“Ballanciner”Gallimard,2007,p.56-57(『シネマ逍遥』(仮題)中地義和訳、集英社、2010年刊行予定)を朗読。“音”としてのフランス語を充分に楽しんだ。テキストを読めばある程度は解るのだが。この内容はいずれ何らかの形で発表されると思うので、それまでの楽しみとしよう。最後にル・クレジオ氏本人が第二会場まで足を運んでくれて挨拶までしてくれた。日本にフランス語やフランス文学に関心を持っている方がこんなにいることに感謝するとともに、フランスにも日本語や日本文学に関心を持っている人がもっと増えてほしいと。

1963年の『調書』から2008年の『空腹のリトルネロ』(未訳)まで45年間で小説24冊、評論・エッセイ14冊。その生い立ちからフランス中心というよりカリブ海域やメキシコなど中南米を舞台にした作品が多い。初期の言語的実験小説から神話、想像力を駆使したポエジー的小説が魅力だった。最近ではエコロジカルな視点の小説もあるようだ。若い時代にはアンリ・ミショーやロートレアモンについての論文もある。日本映画に詳しく、溝口健二や小津安二郎作品をこよなく愛しているという。
ル・クレジオ氏の帰り際、出口付近で鎌倉の鳩サブレを上げていた女性やサインを求める人たち(ル・クレジオ氏は疲れているのでサインは取り止め)がいた。そうか、美男子だし昔からのファンがいるということか―。

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