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2009/10/25

超人の面白創作 携帯連載小説 ミルクプラント 8

 ナオミの実家・生家をここで出来る限り子細に再現してみよう。すでに書いたが、この家は壊されて新築されている。だから当時を偲ばせるものはほとんどない。今でもあるのは危険だけからの理由でもなさそうな、コンクリートで頑丈に出来た蓋のある井戸だ。2階建てで多少建て増ししているから変形である。強いて言えば、L字型の格好、前がミルクプラント、その右脇に棟が続いている。何人かは確実に入れる冷凍庫と冷蔵庫、アンモニアで冷却する大きな冷菓ボックス―ここで各種のアイスキャンディーが作られたが―、アイスモナカなどを作る出し入れ可能な冷菓機械、瓶、缶、大小のビニール袋、モナカや蓋類に赤、黄、青色など各種の甘味料や香料の入った瓶類、検査器具などが置かれた部屋などがある棟、その前に手動式の研磨機、鎌、鍬、万能などの農機具が無造作に置かれた小さな納屋、その右奥にはその昔は牛小屋だったところに、手動の簡便な木製脱穀機、動力脱穀機、俵、杭、稲穂干し用の何本もある長い棒、リヤカー2台、一輪車のネコ、合羽、ムシロ、米の貯蔵庫、大量に積み上げられた藁の束、風呂炊き用の籾柄、木っ端や松の枯れ木が所狭しと積み上げられた天井が高く比較的大きな2階造りの納屋、そしていつまであったかは忘れたが、ややくたびれかかった二層式の木造家屋があった。ナオミらが家の空き地―母屋の井戸の近くがホームベース、小さな手前の納屋の近くが一塁ベース、二塁は冷凍庫や冷蔵庫、冷菓ボックスがあった戸口の近く―で三角ベースボールをして遊んでいたときなどボールがその屋根に上がれば登って取りに行かなければならなかった。ところが、そろそろと上り歩かなければ屋根敷が崩れるのだ。一度ドスーンと落ちたことがあった。ナオミの弟か近所の遊び仲間の一人だったかは記憶が薄れて分からない。かつてはその二層式家屋の手前左側に鶏小屋、多少の溝があってその後ろの方に細長い豚小屋があった。その豚が一遍に13匹産まれたときには祖父と俵に詰めるのが大変だった。黒豚もいた。また、うさぎ、犬猫もそして先ほど書いた奥の2階造りの納屋の藁に囲まれた奥隅にはアオダイショウとシマヘビもいた。そしてその豚小屋周辺が葱やじゃがいもも植えられた畑、ミルクプラントの裏側には桐の木や無花果の木があったのだ。これがナオミの現風景、実家・生家の外観だ。
 因みにナオミは実家の生業についてネット検索を試みた。すると全国牛乳年鑑・昭和37年版にKミルクプラントの記載があった―。


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