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2009/04/30

超人の面白ラーメン紀行 116 千代田区『ラーメン二郎神保町店』

200904281240000_2行列のできる店でお馴染みのラーメン店『ラーメン二郎神保町店』。この日も25、6人は並んでいて食にいありつけるまで約1時間ばかりかかった。相変わらずの人気だ。2004年の開店だから5年経っているわけだ。店内はカウンター10席と狭く、それに太麺を茹で上げるのに時間がかかるので必然的に並ばざるをえないのだ。
さて、麺やわらか、野菜少し、ニンニク少しを頼んでやっと注文の醤油ラーメン(650円)が出てきた。やはり量には圧倒される。一振り、豚スープと脂のスープはまろやか、太麺がトッピングの茹でたもやしとキャベツの野菜に絡まり、箸でその麺を取り出すまで多少の力と時間が要るが、食感はよく、シャキシャキ感たっぷり。チャーシューも厚く大きくやわらかだ。食べても食べてもまだある感じで、誰かのブログにあったが、一気に掻き込むことかもしれない。一番少ない量を頼んでも、体調がイマイチの筆者はやはり食べきれなかった。若い二人組のサラリーマンの男性はぺちゃくちゃ喋っていて、店主に喝を入れられていた。
『ラーメン二郎神保町店』1.スープ★★☆2.麺★★3.トッピング★★★4.接客・雰囲気★☆5.価格★★★

2009/04/26

超人の面白読書 55 最近買い込んだ書籍や雑誌

Img065津村記久子著『ポトスライムの舟』(講談社 200年2月刊 定価 1365円)
第140回(2008年下半期)芥川賞受賞作品。『ポトスライムの舟』は何気ない日常を描いた小説二編。関西弁が新鮮、それに確かな言葉遣い―。著者31歳での受賞、大阪の企業(仕事の内容は書類の製本)に勤めながら書いているらしい。

Img066『モンキービジネス 2009 Spring vol.5 対話号』(ヴィレッジブックス 2009年4月刊 定価 1365円)
約80ページにわたり村上春樹のロングインタビューの掲載をはじめ、川上弘美、小野正嗣、岸本佐知子、古川日出男などがレギュラー執筆者のニューウェイブの文芸誌、その最新号。編集長はアメリカ文学者・翻訳家の柴田元幸氏。やはり翻訳ものはきちっと入っている。創刊から1周年、大分気合が入っいて、隔月刊で出している勘定だ。値段も手頃、つい採算どうなのかと気になるところだが。ぱらっと捲った感じでは面白い。確か創刊号を書店の店頭で立ち読みしたはず・・・。編集後記にあたる"猿の仕事"の欄で川上未映子の『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』(青土社)が中原中也賞を受賞したことを知った。

Img067水村美苗著『日本語で読むということ』(筑摩書房 2009年4月 定価 1680円)
『日本語が亡びるとき 英語の世紀の中で』の著者が20年間に書き溜めたエッセー、批評文集。今や二匹目三匹目のドジョウを追えだ。同時に『日本語で書くこと』も同じ版元から発売になっている。筆者はまだ雑誌「ユリイカ」の水村美苗特集を読んでいる。それと彼女が大学時代に書いたポール・ド・マンに関する論文も手に入れてこちらも読みかけ。彼女はなかなの戦略家かも知れない。

Img068絓秀実著『吉本隆明の時代』(作品社 2008年11月刊 定価 2940円)
朝日新聞の評者・柄谷行人の書評を読んで手に取った一冊。60年安保以後、あるいは現在においてもなお、日本の「知識人」の代表的存在と見なされ「戦後最大の思想家」とさえ評される吉本隆明は、どのようにそのヘゲモニーを確立していったのか。批評家としてデビューした1950年代から60年代にかけて彼が行った論争と時代背景の精緻な分析をとおして解明する。「知の巨人」の実像に迫る、入魂の書き下ろし長編評論 !(本書の帯)より
筆者は千駄木あたりを自転車を引いて歩く吉本隆明の姿を何度か見ている。腰にはタオルを下げて。彼の書く書物からはなかなか想像しがたいが。さて、この評論は読み応えはある。

雑誌「群像」5月号(講談社 2009年4月刊 定価 1200円) 第3回大江健三郎賞発表(受賞者は安藤礼二著『光の曼荼羅 日本文学論』)、芥川賞作家の諏訪哲史の創作、新鋭15人短編競作、海外文学最前線などを掲載。久し振りに文芸誌をゲット。海外最前線と大江健三郎賞受賞評を読みたかったからに他ならない。安藤礼二著『光の曼荼羅 日本文学論』は高価なので図書館で借り出し読もうと考えたが、すでに先客がいて4ヶ月先だそうな。もっと本の充実化を図ってほしいと職員に申し出たが・・・。

Img069_2世界の名著中公バックス版 マルクス エンゲルス1・2  鈴木鴻一郎・日高普・長坂聡・塚本健訳(中央公論新社 1980年初版 1999年第8刷 1 定価1890円 2 1785円)
世界の名著マルクス エンゲルス 2 を浦和の古本市で見つけゲットしたが、1 の方がその後神保町の古本屋を何軒か尋ね歩いたが手に入らず、結局この中公バックスを知人に安く買ってもらったのだ。まだ入手は諦めていない。何度挑戦しても挫折の書物だ―。

Img070J文学−英訳で楽しむ日本文学4月・5月号(NHK教育テレビテキスト 2009年4月 定価 380円)
ついに出たかとは最初この雑誌を書店の店頭で見たときの言葉だ。典型的な明治以降の文学を日英二ヶ国語で読み解く試み。第一回目はあの壱万円札でお馴染みの福澤諭吉だ。講師を見たら東大教養学部のロバート・キャンベル氏だ。NHKのクイズ番組にも出ている、今やメジャーの学者になった。大分前にある会合に講師で出てもらったことがあったっけ。放送日が午前0:25〜0:30分の5分間だ。

Img071雑誌「學鐙」春号(丸善 2009年3月 定価 500円) 今回の特集はアカデミズムの現状。村上陽一郎、船曳健夫、佐々木毅、池内了、諸熊奎治、土屋俊、馬越恵美子、福井次矢が執筆。その中で元東大教授の村上陽一郎氏のアカデミズムの現状、元東大総長の佐々木毅氏の大学改革についての一つの中間考察が示唆的だが、その他の執筆者ももちろん参考になる好小論になっている。

 ところで、この最新号の雑誌の末尾にお知らせがあった。それによると、発行が年4回から年2回にかわり、定価も一部500円に値上げするという。老舗の丸善の看板のこの「學鐙」も、そろそろその役割に終止符が打たれるのだろうか。採算ベースにのらないからカットしてしまうには惜しいPR雑誌だ。このところ出版業界も再編の動きが加速している。大日本印刷が丸善、TRCそしてジュンク堂も傘下に入れたのだ。R25などのフリーペーパーが氾濫、その編集長が書いた新書本のなかにJR横浜駅西口・相鉄線の通路では2000部もこの雑誌が出ているそうだが、印刷屋は儲かるかもしれないが、書店は大変、ネットで買えるしこういうフリーペーパーが氾濫してはビジネスにならないだろう。雑誌は休刊・廃刊が多く、前年比割れが続き、書籍も落ち込んでいる。業界全体のパイも以前の3分の2までに落ち込んでいるのだ。海の向こうのアメリカの新聞・出版界も厳しく、新聞社の廃業に続き、出版社の人員整理も加速度を増していると最近報道されたばかりだ。インターネット、ケータイなど新媒体の活用が活発で活字文化の危機だが、打開策を抜本的に考えなければ縮小は仕方あるまい。そう悪いニュースばかり言っても仕方がないので、学術系で生まれたばかりの出版社を紹介しよう。今は府中にある東京外国語大、その学長―光文社から出したドフトエフスキーの『カラマゾーフの兄弟』の新訳翻訳を手掛け100万部以上を売った亀山郁夫氏だ―が会長で東京外国語大学出版会が去年10月に発足、すでに柴田勝二『中上建次と村上春樹〈脱60年代〉的世界のゆくえ』、亀山郁夫『ドストエフスキー 共苦する力』など3点を出したばかり。今後は教養叢書「Pieria Books」シリーズ、人文関係の学術書それにテキストの三本柱で、年4~5点刊行していく方針。対外交流の盛んな今、むしろ遅すぎた感はあるものの頑張って出版界に貢献してほしいものだ。

2009/04/24

超人の気になる芸能ニュース 草彅剛、北野誠そして清水由貴子

 昨日SMAPの草彅剛が公然わいせつ罪で逮捕されたニュースは、日本国内に止まらず韓国、香港、台湾それに中国と海外にも流れた。わざわざ逮捕された公園から中継した香港のテレビ局があり、また、それを日本のテレビ局のリポーターがインタビューしていたのには呆れたが。総務省は地デジのコマーシャルに草彅を起用したが、今日の夕刊のイエローペーパーなどは3000億円損失と大袈裟な見出しの活字が踊っていた。地デジではなく血デジだろ。草彅は律儀で頭良さそうにみえたが、私生活は意外と芸能人仲間も知らないベールに包まれているらしい。昨夜は友達と居酒屋、バーと2件ハシゴし泥酔していた。「シンゴー、シンゴー」と夜中に叫んでいたという。信頼おける友達の一人が香取真吾だったわけだ。それにしても夜中2時過ぎに大声出して、六本木ミッドタウン近くの公園で丸裸とは―。マスコミはすぐに誰々先生のコメントを求めたがるが、今回もその例に漏れず、ブラックアウトだと力説していた東大の名誉教授。そもそもブラックアウトとは脳の海馬が過度のアルコール摂取によって記憶がなくなる状態をいうらしい。同情は禁物だが、たかが裸になったぐらいでこの騒ぎ、有名人は本当につらい。猛省して早く復帰してほしい。ヴィンテージのジーパンに韓国語、また見せてほしい。この事件の教訓は、酒呑みの人は酒に呑まれないよう気をつけるいうことだ。この記事を加筆訂正していたら、NHKが9時のニュースでこのフルチン事件を異例のトップニュースで報じていた。
 
 さて、芸能リポーター否今や辛口コメンテーターの北野誠が、関西で舌禍事件を起こして出演していたテレビやラジオの番組をすべて降板された。しかも無期謹慎だとか。一体何があったのか。その発言内容が不明だったが、今日あたりその詳細がみえてきた。それは大手芸能プロダクションの誹謗・中傷だったと日刊ゲンダイが書いていた。タレントにとっては致命的。テレビ朝日は朝の情報番組、TBSは日曜午後の番組に出ていて面白かったが(その他ラジオや在阪キー局もあるようだ)、発言が過激過ぎたのかもしれない。これは自分の立場をよくわきまえろということだろ。 
 ショッキングな死を遂げた欽ちゃんファミリーの元アイドル歌手の清水由貴子。父の墓前で自殺とは―。母親介護の疲れが原因らしいが、母親連れての墓前自殺、幸い母親は生命に別状はなかったという。吉祥寺の自宅で妹にお父さんの墓参りに行ってくるからと告げ、車椅子の母親を連れてタクシーで静岡の富士霊園に出かけたらしい。何とも痛々しい事件だ。未然に防ぐ手立てはなかったかが悔やまれる。シグナルは上げていたはずだが・・・。性格の明るかった清水由貴子さんはもろかった―。合掌。

2009/04/23

超人のテレビ鑑賞 オシャレなアシュリーさん死去

 今朝のフジテレビの番組「めざましテレビ」で難病「プロジェリアのカナダ人アシュリー・ヘギさんが、昨日午前9時に亡くなったと報道。800万人に一人の遺伝子異常が原因の難病で10倍の速度で老化が進む病気だが、知能や精神には損傷はなく肉体が異常に蝕んでいく病気らしい。この難病患者は現在29ヶ国52人いる。平均寿命は13才だがアシュリーさんは17才まで生きた。フジテレビはサイエンスミステリーというタイトルで7年間このアシュリーさんをカメラで追い続けた。筆者は今年の1月に放映した番組は視ていない。しかし、何度か視た限りでは、その表情の過酷さが視る者を悲しませるが、却って、その当人の話す言葉には冷静さがあり考えもしっかりしている。さらに服装など意外とオシャレだし愛嬌もたっぷり。身長は止まり幼稚園児みたいに小さく、毛は抜け落ち、血管が剥き出しで目はギョロギョロ、視力は弱くメガネをかけ、その歩く姿は小人みたい。が、一旦話すとなると、普通の大人顔負けの発言が飛び出す。いわく、すでにこの病気が何であるかも分かっているし、覚悟は出来ていると。また、もう一度生まれ変われたらどうしますかの質問には、私が私であることが好きと答えている。最近ではアルバイトもしていたらしい。医学の進歩は著しいが、難病プロジェリアの治療貢献もぜひ期待したい。

追記。今年の3月に亡くなったプロジェリアのカナダ人アシュリー・ヘギさんの追悼番組・総集編をフジテレビの「ザ・ノンフィクション」で放映していた。この家族にはすでにアシュリーの異父弟妹が3人できていて、特に長男ジョアの義姉アシュリーに対する愛情が深い。ぼくもアシュリーのところに行きたいと墓の前で訴える。母親はその長男にあなたにはこれからやってもらいたいことがたくさんあると説得する。また、高校卒業3ヶ月前に亡くなったアシュリーは、過去に戻れたら何に変わりたいですかの質問に「何も変わりたくない」と答えている。特別に許可されてアルバイトとして働いたペットショップのレジの上には在りし日のアシュリーが着ていた作業着と記念の文字が飾られていた。自分の運命を受け入れていたアシュリー・へグさんは、短い人生をまさに疾走したのだ。意味のある人生をかみしめて。(2009.8.9 記)

2009/04/19

超人の面白読書 54 佐伯一麦著『芥川賞を取らなかった作品たち』 続

第1章 太宰治「逆行」
第2章 北條民雄「いのちの初夜」
第3章 木山捷平「河骨」と小山清「をぢさんの話」
第4章 洲之内徹「棗の木の下」
第5章 小沼丹「村のエトランジェ」
第6章 山川方夫「海岸公園」
第7章 吉村昭「透明標本」
第8章 萩原葉子「天上の花―三好達治抄―」
第9章 森内俊雄「幼き者は驢馬に乗って」
第10章 島田雅彦「優しいサヨク嬉遊曲」
第11章 干刈あがた「ウホッホ探検隊」
[巻末対談]文学章の選考はスカウトであり、福祉だ

 目次から作品名を取り出してみた。著者ははじめにで世間の評価を別にして、自分の評価で文学作品を読む目を持ってもらいたくて、平成18年から20年にかけて仙台文学館で連続講座を持ったと書く。受賞したかどうかに関係なく「良い作品は良い」。それをもう一度読み直すのがこの本の趣旨だという。残念ながら筆者はこれらの12作品をほとんど読んでいない。芥川賞は今年で第140回を数えるが、去年の第139回・平成20年の上半期は『時が滲む朝』を書いた中国人の楊逸氏。外国人初の受賞だ。ごく最近では非漢字文化圏のイラン人の文学新人賞が決定したとのニュースも入っている。隔世の感を禁じえない。
 さて、芥川賞は昭和10年に文藝春秋社の菊池寛によって芥川龍之介の業績を讃え創設された。毎年上半期は7月、下半期は1月に発表されている新人登竜門の最も権威ある文学賞だ。その選考にもれた作品を読むのだ。なかなか意欲的な試みだ。筆者的に興味を引かれたところを本文から引用してみよう。

それにしても芥川賞の選評で「古風」と言われたら、二度と立ち上がるのは難しいくらいの、新人にとってはきつい言葉です。僕が小説を書きはじめた頃に「自分の作品は古風なところがあるから」と、ある編集者に弱音を吐いたら、その人が「自分から古風と言ったら、あんたはもう作家になんかなれないよ」と烈火のごとく怒ったんです。古風と言われるのは、作家にとっては一番屈辱的なこと。才能がないと言われるより大変なことなのかと思いました。

著者も書いているが、ここに取り上げた12の作品の作家は、最後の2人の戦後生まれの世代を除けば、戦前生まれの作家だ。否応なしに「戦争」の体験が小説に反映している。そこをどう読むかがキーポイントだろう。川端康成、小林秀雄、井伏鱒二、佐藤春夫、永井龍男、丹羽文雄、瀧井孝作、大江健三郎などの選考委員の言葉はその人なりの文学観を語っていて大変興味深いのだ。最近の選考委員には女流作家も入っている。筆者は特に北條民雄「いのちの初夜」、 小沼丹「村のエトランジェ」、吉村昭「透明標本」、萩原葉子「天上の花―三好達治抄―」くらいは手にとってみたい。著者のコメントも解りやすく、会場の参加者の声もよく反映している。ただやはり取り上げる作品にはどうしてもその選んだ人の意向が出る。この本は著者自身が読み込んだ愛おしい作品たちの開放である。未読の作品の概説も知りえて、一気に読めてしまう一冊だ。巻末の芥川賞候補作一覧も大いに参考になる。本文244ページ。
 ところで、佐伯一麦著『ノルゲ』はまだ読書の途中だ―。


2009/04/18

超人の面白映画観賞 キーラ・ナイトレイ主演『ある公爵夫人の生涯』

1007307_01「つぐない」、「ドミノ」、「プライドと偏見」、「キングアーサー」、「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド」などに主演した女優のキーラ・ナイトレイ。歴史ものから現代もの、アクションから文芸ものまで幅広く、しかも最近ではその演技にさらに磨きがかかってきたイギリスの人気女優だ。
『ある伯爵夫人の生涯』は、悲劇の死を遂げたダイアナ元王妃の先祖で美貌と知性の持ち主、ジョージアナ・スペンサーの愛を求めてスキャンダラスに生きる姿を描いた作品だ。ゴージャスなコスチュームが見物の映画でもある。数々の衣装部門の賞を受賞している。アマンダ・フォアマンの同名の伝記小説の映画化だ。
 最初にこの映画は実話に基づいていると字幕が入るところから始まる。物語の舞台は18世紀イギリス、貴族の娘ジョージアナ・スペンサー(キーラ・ナイトレイ)が母の命により大富豪のデボンジャー(レイフ・フィンズ)公爵家に若くして嫁ぐが、世継き(古くて新しい問題だが)を生むだけしか関心のない夫は、使用人に子を産ませたり、愛人を同居させたりと専ら下半身にしか興味がない。公爵夫人はそんな現実に悩み相談するうち政治家グレイと関係を持ち子を産むが、夫に許してもらえず(夫は恫喝に近い決定を下す)、相手の政治家の家に仕方なく引き渡す。やがて世継ぎの男子を出産、夫の告白を受け入れ思い止まり、社交界に愛人とともにカムバックを果たす。映画はここで終わる。そしてエピローグ。その後ジョージアナ公爵夫人は名社交界の立役者人として活躍、愛人も夫人が亡くなるまで同居し、夫人の死後その愛人は伯爵夫人に。一方、政治家グレイは後に首相になる。ときどき夫人はおしのびでその政治家の家に出向き娘に会っていたらしい。その娘は子供にジョージアナと名前をつけた。エピローグは人間のスキャンダラスな面が切り落とされ、その後のこの女性のしなやかな人生を端的に語る。そこには寛容の精神、否、宿命的なものが横たわっているようにみえる―。常人では理解不可能、イプセンのノラとはまた、違っていた。思い止まる場面に胸が詰まったのだ。キーラ・ナイトレイの特徴的な顔立ちとメイクそれに18世紀の衣装が映えた。伯爵夫人が子どもたちと遊ぶ場面や若い政治家と密会する場面など美しい田園風景は、映画「プライドと偏見」を思わせた。2008年イギリスBBC制作。監督ジョー・ライト、上映時間1時間50分。この日は夜上映だったからか観客が思ったよりずっと少なかった。その観客の大半はやはり女性客だった。
このキーラ・ナイトレイも胸の大きさに悩んでいるらしい。

2009/04/12

超人の面白読書 54 佐伯一麦著『芥川賞を取らなかった名作たち』

 Img064
佐伯一麦著『芥川賞を取らなかった名作たち』(朝日選書 2009年1月)は愛おしさに溢れている本だ。それはタイトルから何となく感じられる。芥川賞を取り損なった作家たちの12作品を賞の経緯、選評、著者のコメント、参加者の感想を入れた臨場感のある構成になっている。もとは仙台文学館連続講座の記録である。著者が講師でテキストを読み、その後参加者から感想を聞いたものをまとめ、著者がコメントする、時には編集者や現役の作家をゲストに招いて聞いたりとなかなか読みやすく、賞の内幕も覗けて面白い。〈続〉

2009/04/11

クロカル超人が行く 106 千代田区新丸ビル イタリア料理店『デリツィオーゾ フィレンツェ』

クロカル超人が行く イタリア料

東京千代田区新丸ビル5階にあるイタリア料理店『デリツオーゾ フィレンツェ』。"意外と素朴"それに気取らないメニューがモットーのトスカーナ地方の田舎料理が楽しめる店。新丸ビルが建て替えて新装オープンした2007年に出店。麻布、名古屋にもあって、今度は渋谷にも出店するそうだ。カジュアルっぽいイタリア料理店だ。味は素朴、量は控えめ、値段はリーズナブル、こぢんまりした店内はさすがに女性客で一杯。お一人様3800円のコースを選んで食した。ミネストローネは味が"見えない"ほど小さな器に少量のスープ、生ハムは美味、メインデッシュの白身魚は味薄、その前のピッツァのマルガリータはトマトソースがいい(実は多少残してしまい、お土産にしてもらって家で家人に食べてもらった。いわく、もちもち感の生地が美味と。ここではナポリ薪窯を使って本格的なピッツァを食べさせてくれる)、スパゲッティはまあまあ、そして甘さ控えめのデザートだ。食前酒の生ビールは普通より控えめの量、普通の店では小ビールだ。その後に頼んだグラスワインの赤ワインはピリッとした辛さが特に舌に心地よく美味―。すべては素朴、控えめのイタリアカジュアル料理だった。店名の『デリツォーネ』は英語でdelicious、おいしいという意味。ちょっと狭い感じだが、スタッフも明るく親切。スタッフの料理の説明は多少の書き物があれば不要。
営業時間: 平日 ランチタイム11:00〜14:00 デイナータイム17:00〜22:30 土日 11:00〜22:30。
住所: 千代田区丸の内1-5-1 新丸ビル5階 電話: 03-3211-8055  

200904111413000下記はこの店のコースメニューをHP: buona-italia.jpから引用。
コースメニューは ¥3,800 、¥ 5,800 でご用意しております。(税別)
(コースメニューはお好きなお料理をお選びいただくプリフィックススタイルです)
どちらのコースもお席料・パン代としてお一人様 ¥500 頂戴しております。
お越し頂いたお人数分、同じコースでのご案内となります。予めご了承下さい。
 
ANTIPASTO MISTO (お一人様一皿)
デリツィオーゾ風 本日の前菜盛り合わせ
<お肉・魚介・チーズ・お野菜等 5種の前菜盛り合わせです。詳しい内容はスタッフがご説明いたします>
*お召し上がりになれない食材等がある方は事前にスタッフまでお申し付け下さい。
 
PIZZE o PRIMI (ピッツァまたはパスタよりお一人様一品お選びいただけます)
マルゲリータ (水牛のモッツァレラチーズ・バジル・トマトソース) フィオレンティーナ (牛肉の煮込み・ホウレン草・リコッタチーズ・トマトソース)
イスキアーナ (小海老・イカ・ドライトマト・バジル・トマトソース) デリツィオーゾ (ゴルゴンゾーラ・くるみ・いちぢく)
メッツォメッツォ メッツォ〜上記のお好み2種のピッツァをハーフ&ハーフで〜

自家燻製カジキマグロとズッキーニ・フレッシュトマトのスパゲッティ
牛肉とポルチーニ茸 ボローニャ風ミートソースの自家製タリアテッレ
燻製豚ホホ肉とトマトソースのブカティーニ アマトリチャーナ風
自家製ジャガイモのニョッキ 4種チーズソースの窯焼き 白トリュフ風味
本日のリゾット(詳しくはスタッフまで)

PIETANZE (皆様で一品お選びいただけます)
本日入荷の鮮魚 トスカーナ風炭火焼き 季節野菜のグリル添え
   または
本日のお肉 炭火焼き ジャガイモのロースト添え
*こちらのコースのメインは皆様で一品お選び頂き、シェアして頂く形となります。
 

ANTIPASTI(お一人様一品お選びいただけます)
デリツィオーゾ風前菜盛り合せ
パルマ ランギラーノ村産生ハム"ピオトジーニ"19カ月長期熟成
イタリア産生ハム・サラミの盛り合わせ
カジキマグロのカルパッチョ仕立て タジャスカオリーブソース
季節の新鮮野菜とハーブのサラダ
牛フィレ肉のカルパッチョ ルーコラとパルミジャーノ添え
季節野菜のトスカーナ風スープ "ミネストローネ"
 

PIZZE o PRIMI (ピッツァまたはパスタよりお一人様一品お選びいただけます)
マルゲリータ (水牛のモッツァレラチーズ・バジル・トマトソース)
ナポレターナ(アンチョビ・オレガノ・ニンニク・ケッパー・トマトソース)
フィオレンティーナ (牛肉の煮込み・ホウレン草・リコッタチーズ・トマトソース)
ルスティカ(生ハム・リコッタ・パルミジャーノチーズ・トマトソース)
イスキアーナ (小海老・イカ・ドライトマト・バジル・トマトソース)
レジーナ(生ハム・マッシュルーム・モッツァレラチーズ・トマトソース)
デリツィオーゾ (ゴルゴンゾーラ・くるみ・いちぢく)
メッツォメッツォ メッツォ〜上記のお好み2種のピッツァをハーフ&ハーフで〜 マルゲリータ

熟成パルミジャーノのスパゲッティ黒胡椒風味
燻製豚ホホ肉とトマトソースのブカティーニ アマトリチャーナ風
自家燻製カジキマグロとズッキーニ・フレッシュトマトのスパゲッティ
牛肉とポルチーニ茸 ボローニャ風ミートソースの自家製タリアテッレ
自家製ジャガイモのニョッキ 4種チーズソースの窯焼き 白トリュフ風味
本日のリゾット(詳しくはスタッフまで)
 
 
PIETANZE (お一人様一品お選びいただけます)
本日入荷の鮮魚 トスカーナ風炭火焼き 季節野菜のグリル添え
日入荷の鮮魚と魚介類のトマト煮込み "ズッパディペッシェ"

狭山産銘柄豚 チェリーポークの炭火焼き
狭山産チェリーポークのロースト 白ワイン レモン ハーブのソース ミラノ風
国産牛ホホ肉と津軽鶏、伊産サラミ "ザンポーネ"、季節野菜の"ボッリートミスト"
牛フィレ肉のソテー  白ワインとポルチーニ茸のソース
 
 
DOLCE e CAFFE
こちらのコースは食後に自家製ドルチェとカフェをお選びいただけます
 

*御希望の御予算に合わせたお料理コースも御用意致します。
 詳しくは店舗スタッフまでお気軽にお尋ね下さい。

追記 先週の土曜日の夕方、7年ぶりでこの店に行ったが相変わらずの賑わいだった。社の打ち上げで行ったのだが、4人とも前菜、ピッツァ、パスタ、豚肉ステーキなどのコース料理を堪能した。美味。デジカメで撮るのを忘れてしまったので、下記はネットからの転載。

150x150_square_29803609 150x150_square_1029223_2 150x150_square_1029224 150x150_square_1029225 150x150_square_29803570  (2014.10.6 記)

超人の雑雑考考

 筆者は同時進行で読んでいる本を今最低でも10冊ぐらい抱えていて、しかもどれも停滞気味、やがては積ん読の運命になりかねないのだ。どうしてかとつらつら考えると、去年の晩秋頃フェルメールの自伝を読みかけたときから何となくおかしいのだ。先に進まなくなり、読み返すことしきり、あとは小雑誌を拾い読み程度でここ2、3ヶ月が過ぎてしまった。特に3月はテンションが低すぎた。寒暖の激しい月で体調もイマイチだったことや、また、ビジネスの盛り上がりもイマイチだったことも原因かもしれないと自己分析したりしている。何冊か鞄に入れて持ち歩いたりしているが、開いては多少読んで閉じる仕草を繰り返すあまり、雑誌など角が痛んだりして読了しないうちに雑誌自体が汚れてしまうのだ。その度にカバーを替えたりして手直しするのだ。別に焦ることはないが、義務感もない。ただ筆者の読書目標はある。それを無理せずに粛々と遂行するだけである。また読書の神様が降りてくるのをしばし待つとするか。
 ここまで書いて新書本を公園のベンチに座って広げた。すでに桜は葉桜、しかし今年の桜は寒さも手伝ってかよく持ったのだ。こんなことは滅多にないはずである。何せ2週連続で花見ができたのだから。多少不景気風を吹き飛ばしたというものだ。いつだったかの桜は満開の日に雨、翌日は風で一瞬のうちに散ってしまった。その花の儚さを今更ながら思ったのだった。

きれいだねとみる花のはかなさよ

桜サクラ華々しくも幹病んで

結局考えていた“さくら考”は書けなかった。

2009/04/04

クロカル超人が行く 106 横浜山手再訪 続

その横浜山手外人墓地。200904041535000
今日は土曜日なので、OPEN HOUSEといって募金をすれば墓地をコースに従って見学できる日。予定外に遭遇、早速いくらか募金して中に入った。資料館を200904041501000
一瞥してからコースを回ったのだが、なかなか誰々の墓とは判り難い。幕末・明治の時代に活躍した人々が眠る墓は日本の墓と違って趣きがあるのだ。最初の外国出身落語家ブラック、孤児院や学校の設立で日本の福祉と女子教育の黎明期に貢献したサンモール修道会、米ポトマック河畔への桜(NHKBSの番組「アゴラ」で現在のワシントンDC、ポトマック河畔の桜を放映していた)の移植に尽力した文筆家スキッドモア、新約聖書を最初に全文和訳したブラウン、200904041518000
日本最初の鉄道建設でモレルとともに働いた建築副役ダイアック等々。"in memory of〜"の文字が刻まれた、ごく最近の墓も散見された。元々は1854年(安政元年)ペリー艦隊再来の際事故死した隊員を横浜村の増徳院境内に埋葬したのが始まりらしい(財団法人 横浜外国人墓地の公開順路案内図を参照)。筆者は以前にこの墓地に埋葬されているらしい外国人を捜したことがあるが、何に関してか今思い出せないでいる。現在5600坪、2500の墓石数らしい。外人墓地に咲く桜もまた、映えるのだ。WONDERFUL ! 200904041503000_4Section_4

今や横浜山手の歴史散歩のセットメニューはユーミンの唄でも有名なレストラン『山手10番館』。200904041537000
フランス料理の「ハイカラ」コースは3800円、「赤い靴」コースは2700円そしてコーヒーは500円。今日は野外コースもあって若いカップルがちらほら。さすがレストランの中は満席、外で女性二人組が待っていた。岐路横浜元町商店街を歩いていたら、雨がポツリポツリそして終には本降り化した。

クロカル超人が行く 106 横浜山手再訪

突発的な事故のため、急遽近くの医院へ。幸いにして1時間少しで治療完了。予定を変更して横浜山手にある神奈川県立近代文学館の「森鴎外展」を観ようと出かけた。しかし、この開催は残念ながら4月の下旬からでまだ始まっていなかった。それで近くを散策と相成った次第。神奈川県立近代文学館→大佛次郎記念館→港の見える丘公園→外人墓地→レストラン『ロッシュ』(ここで休憩。コーヒーとケーキを食した)→レストラン『山手10番館』。
この辺は桜の個人回りした名所があちこちにあるが、すべて追いかけていたら切りがないので横浜外人墓地、大佛次郎記念館付近などでパチリパチリ。
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2009/04/03

超人の観桜礼賛

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ひょっとしたら今日、桜が満開―。
三越本店のショ―ウインド―、文京区の夜桜などなど。

願わくば花の下に君と遊ばむ寒いこの世を忘れし今は

缶チューハイ零すなオヤジ見てるぞと千鳥ケ淵も満員御礼

呑めや唄え花散る前に春謳歌

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