« 超人の面白読書 46 『源氏物語』の冒頭を読む | トップページ | クロカル超人が行く 98 京都 永観堂の紅葉 »

2008/11/26

クロカル超人が行く 97 大阪北新地『エデンの東』

クロカル超人が行く   北新地
 ジョン・スタインベック原作エリア・カザン監督『エデンの東 East of Eden』。繊細な表現力で一躍スターに躍り出たジェームス・デイーン主演映画の名作―あの月明かりの夜に屋根を歩くシーンが今以て焼きついている―の題名に綾かってつけたという店の名前。優しく柔らかく彩られた空間、それが大阪北新地にある『エデンの東』である。店主はミュージカルインストラメントをいとも簡単に操る名人、以前はエレキギター、今はピアノしかもこの日はショパンの「別れの曲」を弾いていたのだ。ちょっとその前に美人の若い女性がアコーディオンを奏でていた。あれっ、“コバ”ちゃんかとその音色だけを聴けば間違えるほど音に華があったのだ。それよりも先週TBS(毎日放送)の番組「ウルルン滞在記」の後番組(依頼人から受けたものを芸能人がポストマンになって世界中に届ける番組)で見たルーマニアのロマ(ジプシー、このユダヤ人たちは楽器を操る名人)の80歳を過ぎたおばあさんの使い古されたアコーディオンの色と心に響く声量に魅せられ、暫し茫然とさせられた。特にヴィンテージものの茶褐色のアコーディオンが出色だった。
時折11月20日の解禁後のボジョレー・ヌーボーをこの店で味わってきたが、今年は仕事が忙しかったこともあってかありつけなかった。すでに店のラブメールで告知されて知ってはいたのだが・・・。いつだったか同じラブメールでこんなふうに語っていたことがあった。今日はマスターの誕生日です。奮ってご来店をお待ちしております、といたって簡単なメッセージ。送り主を読むと何とママその女性(ひと)からだった。優しさとビジネスがシンクロナイズしている真夜中のラブメールだ。でも客として行けば何か特典があるのかとついガメツクなるのだ。想えばこの店とは兎我野町にあった頃からのお付き合いだ。その当時は沖縄出身の姉妹(?)がいてほそぼそと経営していたようにみえた。が、今や北新地に移り、大きくしかも歌手の卵を抱えたセミプロもいたり、ふくよかな女性もいたりしてバラエティーに富んでいる。オモロイのだ。カウンター席にいつものH氏と座った。久し振りに座が盛り上がった。水割りの焼酎にウィスキーの水割りそれにレーズンバター、会話は夜の浪花を弾ませた。皆高笑いだ。この店に入る前に妙なジョークが過っていたのだった。ドバイでグットバイだと―。H氏の顔が一瞬見えなくなった。他の席は何社かの男性客で一杯だった。時間はたっぷりあると思っていたら、例の高笑いするほど笑いのサービスをしてたら時間がなくなってしまった。
いつの間にか大勢いた客が退けた。カラオケの音も止んだ。店主のピアノの弾く音だけが店内に心地よく響いていた・・・。
『エデンの東』は大阪北新地の高級飲食店のなかでは良心的でリーズナブルな店だ。
住所:大阪市北区曽根崎新地1-6-28 第2三貴ビル2階 TEL:06-6345-1248

逝く秋やエデンは西へ舵を取り

« 超人の面白読書 46 『源氏物語』の冒頭を読む | トップページ | クロカル超人が行く 98 京都 永観堂の紅葉 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: クロカル超人が行く 97 大阪北新地『エデンの東』:

« 超人の面白読書 46 『源氏物語』の冒頭を読む | トップページ | クロカル超人が行く 98 京都 永観堂の紅葉 »

2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31