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2008/01/10

超人の面白翻訳 41 余滴続

  筆者はこのスロヴェニア人の言語学者ドラゴ・ウヌク氏が書いた『スロヴェニア人が見た不思議な国・ニッポン』のエッセーを一読してまず異文化交流・接触のある感慨を覚えた。それは遠い昔、12歳の小学6年生の自分にフラッシュバックさせた。小学校の2階の端にあった図書館の確かレファレンスコーナーか語学の棚にさり気なく置かれていたドイツ語の本との出会いが筆者の異文化、当時は外国語体験だった。その不思議な文字に夢中になり、舌足らずの若くて背の小さな女性司書に質問を浴びせて困らせたことを今でも昨日のように鮮やかに覚えている。それほど異文化に接触することの興味が強かったと言えるだろう。
  さて、話はスロヴェニア人の日本印象記だ。晩秋の日本に降り立った著者は(その冬は特に寒波襲来もあって日本も寒かったけれども)、大学が提供した会館に住むがその住まいの設備が悪いのを嘆いている。もともとセントラルヒーティグ等の暖房設備は日本家屋の性質上あまり普及していない。コンパクトな暖房設備が普通だ。このことに関しては筆者のニューヨーク滞在時に会ったある中年の女性の言葉が印象的だった。

「日本の冬は寒いので帰る気になれないわ」
「どうして」
「ねぇ、家の中に風が入ってスースーするでしょ」
「それで・・・」
「その点こちらは青森と緯度が同じぐらいでも家の中は暖かいもの」
「・・・」
「セントラルヒーティグのおかげよ」

(註。日本とは石造りで二重窓等の家屋構造も違うが)

  日本人の礼儀正しさや親切さに触れて(これは多くの外国人が指摘していることだが)、日本人を褒めてはいるが多少の皮肉も含まれているようだ。この点については土井健郎著『甘えの構造』やルース・ベネディクト著『菊と刀』、最近ある先生から教えられた『アメリカの鏡』(手元に本がないので著者名は失念)などを読んでみると大いに参考になるだろう。土井健郎の『甘えの構造』は英文版もある。

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