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2007/09/29

超人の面白翻訳 25 携帯翻訳『スロヴェニア人が見た不思議な国・ニッポン』その前に

このコラムも記念の400本。今岩波書店編集部編『翻訳家の仕事』を読んでいる。岩波書店のPR雑誌『図書』に「だから翻訳はおもしろい」という題で2003年から2006年まで連載されたもの。37名の翻訳家がエッセイを書いている。ここには翻訳のエッセンスがある。まだ40ページ足らずだがおもしろい。繰り返し読んでもいい。複数の言語、複数の目、そして共通する日本語の思い、翻訳は創作なり、その道程の苦しみと完成時の充実感が行間からよく伝わってくる。英米文学者の若林正氏が紹介していた柳瀬尚紀著『翻訳困りっ話』(河出文庫)は筆者も読みたいと思って捜していた本。筆者は翻訳の難しさを実践中なのだ。
というわけで『スロヴェニア人が見た不思議な国・ニッポン』後編の始まりである。2月〜3月の京都の風情を外国人の眼で活写している。

2007/09/28

超人の面白ラーメン紀行 72 京都中京区『新福菜館三条店』

超人の面白ラーメン紀行 72
新福菜館京都三条店。近くの九州とんこつ系西山ラーメンを素通りして入ったわりにはそれほどでもなかった。少しがっかりである。濃厚醤油ラーメン650円也。誰かが本店に行ってみればもっと美味しいはずと言っていたが。この店がお台場のラーメン国技館に限定出店しているらしい。老舗は分かるがもっと清潔感がほしい。『新福菜館三条店』1.スープ★★2.麺★★3.トッピング★☆4.接・雰囲気★5. 価格★★

2007/09/27

超人の新聞書評斜め読み 3 毎日・朝日・読売・日経・東京

2007年9月23日日曜日、主要新聞各紙の書評欄からピックアップ。朝日新聞は38冊、毎日新聞は24冊、読売32冊、日経25冊、東京26冊、主要6紙で記事の長短はあるが合計145冊を取り上げていた。東京新聞書評欄が冊数では多かったか。その中から面白そうな本をピックアップしてみよう。
1. 扇谷正造著『ジャーナリズム入門』(角川文庫)川口信行氏選 【毎日新聞新聞書評欄】
2. 佐藤嘉尚編『面白半分BEST随舌選』(文藝春秋)1972年1月創刊80年8月終刊の雑誌『面白半分』は作家・吉行淳之介の命名 【朝日新聞書評欄】
3. 西尾久美子著『京都花街の経営学』(東洋経済新報社)掛け売りがお客の信用情報をえることにあると知って驚く“ビジネス5分道場”コーナー欄のエリエス・ブック・コンサルティング代表取締役の土井英司氏 【読売新聞書評欄】
4. ヴォルフガング・シヴェルブシュ著福本義憲・高木教之・白木和美訳『敗北の文化』法政大学出版局)「戦後レジューム」などといった、いささか性急ななくくり方とは異なる新たな戦後文化論の可能性を示唆しているとの書評は一橋大学教授の吉田裕氏。【日経書評欄】
5.ハリー・ハルトゥーニアン著梅森直之訳『近代による超克上下』戦間期日本の歴史・文化・共同体(岩波書店)シカゴ大学歴史学部を日本思想のメッカたらしめた著者の邦訳。評者の東大准教授の加藤陽子氏は翻訳は見事の一語につきると褒めている。【東京新聞書評欄】
目についたのは作家・吉行淳之介や吉行理恵について言及が多かったことだ(読売、朝日そして日経は「詩歌のこだま」での詩人・小池昌代氏の記事)。総じて今すぐ本屋さんへ行こうという気にさせたのは1の『ジャーナリズム入門』だが、これが絶版、なかなか見つからないのだ。図書館にでも行こか―。
ここで筆者は読み落としに気づいた。“テーマで読み解く現代”欄の情報学者の西垣通氏の連載記事だ(東京新聞書評欄)。東大出版会のPR誌ですでに概要は読んでいた影浦峡・田中久美子訳『ソシュール一般言語学講義―コンスタンタンのノート』(東京大学出版会)。記号と意味との関係は言語ごとに異なり、恣意的であり相対的であって普遍的な関係などないと断じたと書く評者。そして20世紀の記号学に大きな影響を与えた論理哲学者チャールズ・パース。評者の西垣氏はパース記号論の特徴は、記号の意味を解釈するという主体的行為を重視することであると書く。ジョセフ・ブレント著有馬道子訳『パースの生涯』は新書館刊。
ところで、ミャンマーの政治情勢が深刻化している。軍の発泡で日本人のジャーナリストが死亡した。

2007/09/25

クロカル超人が行く 70 京都「石峰寺」五百羅漢

クロカル超人が行く 京都石峰寺

クロカル超人が行く 京都石峰寺

画家・伊藤若冲作五百羅漢で有名な石峰寺。拝観料300円を払い羅漢がある裏山へ。蚊に刺されながらの羅漢鑑賞。その石仏の多いこと、素朴で今にも語りかけてくれそうだ、にょきっと後ろに現れそうな、それでいてやさしい表情、慈悲深いのである。見事。渋沢龍彦が誉め讃えたのも解るか。若冲の墓にも行った。9月 5日は若冲の命日で今年は事前にマスコミが取り上げてくれたので、いつもの6倍の300人が訪れたとはこの寺の住職のお上さん。こじんまりした素朴な寺だが、裏山は別世界。
 
静けさや竹藪にも秋羅漢顔
 
【写真上:伊藤若冲の墓、 羅漢 写真下:羅漢の入口】
 
 
 
 
 

2007/09/24

超人の面白読書 30 荒俣宏著『大東亜科学綺譚』

Img192_2荒俣宏著『大東亜科学綺譚』(1991年刊 筑摩書房)を拾い読み。勿論その中の「冷凍を愛した熱血漢 発明事業家・星一」だ。しかし、もう一つ最近注目している人物もこの中に選ばれている。「大和魂を科学した人 駿河湾の生物学者・中沢毅一」である。前口上 まぼろしの日本科学再訪と題して人造人間は微笑する 万能科学者・西村真琴、火星の土地を買った男 科学啓蒙家・原田三夫、江戸の玄獣事典 博物学者・高木春山、まぼろしの大東亜博物館 中井猛之進と"ある執念"、よみがえる徳川政治 徳川義親と昭南博物館、絶滅鳥を愛した探検家蜂須賀正氏と冒険博物学、南洋の若さ学徒たち 畑井新喜司とパラオ熱帯生物研究所、昭和天皇とアメフラシ 呪儀と科学のあいだ、ラストエンペラーの熱帯魚飼育 満州・中国ナチュラリストと11人を扱った痛快科学話。その中から星一に関する写真をいくつか引用してみよう。やはり当時としては画期的と言わざるを得ないシーンだ。

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本書から面白いエピソードを引用してみよう。
星製薬会社が大谷米太郎に渡った後、大谷は製薬工場跡地に巨大なビルを建設した。五反田のTOC(東京卸売センター)ビルがそれだ。中略。われわれはせめてこの神社(星一が建てた親切第一稲荷神社)に詣でようと思い、五反田のTOCビルへ出向いた。時刻は夕暮れに近かった。正面入口をはいったホールにたち、五十音順に出ている各階の会社名簿を調べてみた。すると驚いたことに、消滅したはずの星製薬がちゃんと出ているではないか。われわれは目を疑った。階は二階とある。すぐにエレベーターに跳び乗ったが、その表示ボタンに2の数字はなかった。とりあえず3を押すと、エレベーターは三階に停止した。
二階が存在しないのだ。
「もしかしたら二階は<幻の階>じゃないか。星製薬を記念する目的で設けた、あり得べからざる階 ! まるで怪談だね」
われわれは何だか慄然としながら階段をくだった。着いたのは、やはり一階ホールだった。そこから奥を眺めると、遠くに医院が見えた。この医院へは小さな階段を登っていくようになっている。中二階といえるようなものではなく、ちょっと高くなった玄関階段といった感じだ。
念のためにその階段を登ると、医院の脇に長い通路が伸びており、何と、その突き当たりに<星製薬>の看板が見えた。われわれは幽霊でも見たように一瞬蒼ざめ、恐るおそる扉を叩いた。応対に出たのは若い社員だった。
「あの・・・・・」
「は ? 」
「あの、こちらは星一さんが創設された星製薬でしょうか ? 」
「はい、星製薬でございます」と、若い社員は明るい声で答えた。われわれはもう狐につままれた思いで重ねて質問した。
「でも、星一さんのご遺族からお聞きしましたところでは、会社はなくなったと・・・・・」
社員はまた笑って、こと細かに事情を説明してくれた。要約すれば、星製薬を引きついだ大谷は星の名と事業とをその後復活継続させ、TOCビルの一角にオフィスを与えていたのである。社員が見せてくれた星胃腸薬も、確かに星薬科大学資料室で見たものと同じパッケージだった。東京では知られていないが、星の故郷福島やチェーン店活動が盛んだった北海道では現在もなお相当のシェアを占めるという」
屋上には親切第一稲荷神社が名前を孫太郎稲荷と変えて残っていて、毎月一日が礼祭、課長以上が参拝し年に一度は大祭もあるという。筆者も星薬科大学星一資料館とTOCビルの一角にある星製薬会社を訪ねてみたい。そのときはまた、新たな報告が出来るかも知れない。


超人の面白読書 27 大山恵佐著『努力と信念の世界人 星一評伝』

Img191失敗の研究をしようと立ち上げた「日本失敗学会」が発足してもう1、2年は経つだろうか。1990年代のバブル崩壊時期は“失われた10年”と言われてそのトンネルから抜け出すのに莫大な負の遺産整理にエネルギーを費やした。失敗から学ぶ教訓を余所に15年位過ぎた今年、都会の地価が上がり始めているらしい。そんな景気回復をバネに「戦後レジューム」からの脱却とか「美しい国づくり」とか掲げた安倍首相(追記。先程入院先の慶応病院でお詫びの記者会見をしたばかり。無責任この上なく憲政史上前代未聞の珍事としか言いようがない。表情は窶れて痛々しいくらい)は敵前逃亡ではないが、民主党党首会談直前、社会保険庁の年金問題、閣僚の事務所経費問題などで参議院選挙大敗後まだわずか、病気を理由に突然辞任してしまった。それで国会は開店休業状態が1週間、何やら自民党派閥の談合の結果みたいな元幹事長の福田康夫氏が、今日午後麻生現自民党幹事長の追い上げを振り切って自民党総裁に選出され9月25日に新首相に指名される見通し(9月23記)。事実上の総理・総裁だ。果たして失敗から何を学ぶのか。“とりあえず”のフレーズが気になる福田新総裁、一体どんな舵取りをするのか。政治改革、公務員制度改革、税制改革、金融政策、教育改革、格差社会の是正、弱者にも配慮した社会保障システム、対アジア外交と米国関係改善などなど難問が山積み状態、“とりあえず”民主党との対話路線を引いていくか―。テロ特措法が見ものだ。旧態依然の政治からビジョンを持って生き生きとした社会システムを再構築できるような改革を断行してもらいたいし、庶民の生活向上と分かりやすい政治をやってもらいたい。野党にはもっともっと具体案を提示をして議論を深めて頂きたい。組閣人事が始まったようだが・・・。派閥領袖恩義人事では民意はどこにあるのか。この際民意を反映した解散総選挙がよろしい。

さて、話は大分逸れた。そう、失敗学である。今回の書評の主は大正時代憲政党の権力闘争に巻き込まれ一大事業を築き上げた会社から借金王に転落した星製薬会社社長・星一だ。作家・星新一の父親である。Img180Img181

その自伝『努力と信念の世界人 星一評伝』(大山恵佐著オリジナル版共和書房・復刻版「伝記叢書262」大空社)を図書館から借りて読んだ。58年前に書かれたもので多少読みづらいが、ここには星一の記憶を辿った人間ドキュメントがある。明治・大正・昭和戦後を生き、清濁併せ呑んだスケールの大きい人間が綴られている。アイディアに溢れ、計画的且緻密に実行していく努力と信念の人の素顔が浮かびあがってくる。とりわけ30歳前までの疾風怒涛時代が面白い。<続く>

2007/09/21

超人の面白ラーメン紀行 71 目黒区大橋『八雲』

超人の面白ラーメン 71

今回訪ねたラーメン専門店は、初めて下車した東急田園都市線池尻大橋駅から徒歩5、6分の目黒区大橋1丁目にある『八雲』。昨日食べた永福町『大勝軒』とは同じ醤油系でもこちらはどちらかと言えば、ヌーボーラーメン創作系。でも看板は支那そば「八雲」。 テレビ東京の土曜日の人気番組「アド街っく天国」でこの周辺を特集したときに紹介されたラーメン店でワンタン麺が売り。筆者はあまり口にしたことのないそのワンタン麺(850円)を食べた。濃厚な醤油ベースにストレートの中細麺、5、6個入ったワンタン、焼豚、刻みネギ、メンマそれに海苔。全ては調和と味の祭典、特にスープを啜ったあとのワンタンの食感がいい。肉汁と軟らかな皮、焼豚も美味。そうしてじっくりと舌触りを楽しんだ。多少塩辛さが残ったのが惜しい。カウンターのみの12席。店内はコンクリートと木を活かしたシックな洒落た空間だ。支那そばは650円、味のバリエーションもあって黒のり(濃厚醤油味)と白のり(あっさり塩味に近い)の2種類。付け加えるとどんぶりの鮮やかさがこの間のラーメン探訪ではなかったか、客は最初ぽつりぽつりだったが筆者が食べている最中にほとんどのカウンター席を埋めた。その大半はリピーターっぽく筆者には見えたが。頭にタオルを巻いて頑張っている厨房の若者3人の表情はもっと明るくても良いと感じたね。
目黒区大橋『八雲』スープ★★☆麺★★★トッピング★★☆接客・雰囲気★☆価格★★★

2007/09/20

超人の面白ラーメン紀行 70 杉並区永福町『大勝軒』

超人の面白ラーメン紀行  70

節目の70回目は杉並区永福町の有名ラーメン専門店『大勝軒』。このところ大勝軒の文字に踊らされている感じだが、ここのラーメンは評判通り。美味且満腹。実は昨日仕事の帰りに寄ったが生憎休みだった。それで夏日の今日、気温29.9℃のなか再訪したわけである。こんなくそ暑い日にラーメンなんて馬鹿げているなと思いつつ、きっと客も入ってないはずとたかをくっていた。さにあらずや満杯だった。多少待ってカウンターの席に着いた。メニューはシンプルで醤油系中華麺(1050円!)のみ。あとはバリエーションの生玉子入中華麺(1100円)、メンマ入り中華麺(1260円)それにチャーシュー麺(1260円)だ。中華麺を注文。出て来る間カウンターの前に置かれた週刊朝日をパラパラ、すると小倉加代子のコラムに目が留まり一気に読んでしまった。それは関口知宏のNHKの番組「中国鉄道の旅・秋編」に言及した記事だが、佐野周二、宏×の21光とか、列車に乗り合わせた生命保険会社の社員たちが歌ったお返しに「北国の春」を全部歌ったあたりはさすが西田佐知子のDNAは健全だとか褒めちぎっていて、かつての松田聖子論の著者は結構ユーモアがあって切れ味がいい。小生は中国鉄道の旅のこのシーンは見逃したみたい!
そうこうしているうちに、中華麺がお盆に乗って出て来た。すごい、大きなどんぶりにこれまた大きなれんげ(写真でこの大きさが感じられたか不安であるが、何せ一瞬のうちに撮らなければ後の祭りなのだから・・・)スープとタレは研鑽を積んだ結果の産物、それゆえに原材料に拘っているらしい。極上の煮干しいわしのスープにストレート中細麺がうまく絡み、食感は抜群。決してしつこくはない、むしろあっさりとしていながらコクがあるのだ。暑さも手伝って額には汗が一杯、大きなれんげで啜った口にはまろやかさが一杯、ここは“永福”―。真夏日のハイヌーンのラーメンでも幸せを感じる一瞬がある。
拘り過ぎは値段にも反映していて一杯1050円也。確かに量はあるが。誰かが言っていたが麺には繋ぎが入っていないやや黄色の自家製麺だった。チャーシューもどんぶりの大きさに比べて小さく薄く感じたが、この4枚、なかなか良い仕事していて舌触りも良く柔らか、多少炙ったところの食感が何とも堪らない。メンマもシンプルだが原産地の勝利か、所謂あの硬さがない、ナルトは一切れ、刻み葱はパラパラ。これが永福町『大勝軒』(東池袋の大勝軒とは関係あるのか筆者は知らない)ラーメンのトータルティ―だ。読者賢兄よ、一度召し上がれ。その前にさり気なくこのラーメン店のホームページを見て行った方が一層美味しくなること間違なしである。若者だけではなく、中高年の客それに女性もいて客層は広いようだ。厨房はガラスで仕切られ、当主らしき人は作りながらホールの方を絶えず気にしていた。全従業員6名。たった23席で1日約680杯を捌くらしい。年商3億円とはここで出している新聞の記事。加筆していた最中に飛び込んできたニュース。アメリカの長者番付1位はマイクロソフト社のビル・ゲイツ会長で資産総額は6兆4千億円、1位は14年連続だって !!!
永福町『大勝軒』スープ★★★麺★★★トッピング★★☆接客・雰囲気★★☆価格★★

秋の日の暑さ唄えば麺恋し

追記。しばらくぶりの『大勝軒』。相変わらず並んで入ったが、今日は二度ほど驚かされた。麺とスープはそれほどではなかったが、筆者も雑誌を読みながら食べていたので周りに気づかなかったため、何が起こっているのか最初理解できなかったのだ。事はガラスの向こう側の厨房で起こっていた。有名な眼鏡をかけた店主が兄弟子筋を叱っていたのだ。理由は何やら弟子の指導の仕方、怒り方に問題があって説教していたのだ。ガラス越しと言え客の前、声も聞こえる、余り良い光景ではないかも知れない。二度目のサプライズはこちらも雑誌に夢中だったので隣に誰が座っているのか皆目視野に入っていなかった。帰り際、隣を何気なく見ると、あれっ、その顔はN氏、びっくりである。久し振りだ。何年も会っていなかったのだ。仕事があったので二言三言を交わして辞したが。
(2008年12月4日 記)

2007/09/12

クロカル超人が行く 69 ジャズバー 横浜『ミントンハウス』

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横浜は石川町の中華街入口近辺、えびす温泉の斜め前に店はあった。只今外装手直し中。筆者は兎さんご紹介のこの店をなぜか勝手に白い造りの小さな店と想像していたので、店に入ると白どころかセピア色した別世界に驚嘆。LP盤のレコードをかけて流れ出るジャズのメロディーにはどこか懐かしい世界、忘れられたアナログの音の魅力があった。その昔桜木町にあったジャズ喫茶の店を筆者は思い出した。確かカウンターに座って何時間もレコードを聴いたのだ。
この店の名前は『ミントンハウス』。今ではテレビコマーシャルでお馴染みである。例のあのシウマイは−というやつだ。固有名刺から有名処へ、店主の愛らしい表情はセピア色の動画のフレームにぴったり。時間が溶けていてしかも蠱惑的なのだ。
カチャーン、乾杯を告げる3人のグラスは幅広いものから細いものまでバラバラ、その乾杯音の響きは女性シンガーのすばらしいジャズのメロデーにかき消されてしまうほど。時間を忘れて雑談そして何曲か堪能した後、おもむろに退散を告げて外へ、すると雨だ。ここでも店主は優しかった。傘を持っていって下さい、返さなくとも結構ですの一言。感応したのか仲間の一人がぽつりと言ったこれまた一言。腰の低い人ですねの言葉がいつまでも響いた。ここはヨコハマ、ジャズの似合う街。

セピア色流れるジャズの夏余韻

2007/09/09

超人の面白ラーメン紀行 69 神田『ラーメン かやま』

超人の面白ラーメン 69 <br />
 神田『』

台風一過の土曜の午後、気温も33度の東京、お台場のラーメン国技館に行ってみようかとも考えたが、なぜかいつか来た道風に神田をぶらり。Title_2【写真右下: 「ラーメンかやま」のHPから】

JR神田駅西口を降りて西口商店街方面を入らず右折すればすぐのところにあるラーメン店『ラーメンかやま』。本当に久し振りの訪問なので、パチリとカメラに収めたい一身で何度も携帯カメラを撮り直しした後、券売機でチケットを購入。醤油か味噌か、本来ならばこの店は醤油が売りだが、筆者は味噌系が好みなのでそちらを頼んだ。カウンターに座って壁に目をやると、ここに食べに来た芸能人たちのややセピア色がかった色紙が何枚も貼ってあった。坂上二郎、見晴、中山秀征、巨人軍の高橋由伸、岡江久美子の名前もあったかな(?)等々、その中に“祝開店 99.1.26”(日付は不確か)の薬丸英裕のサインもあって筆者は、そうか、出来て8年経つんだ、その頃はこの店によく食べに来たな、と少しばかり感傷気味のところで寸断された。味噌ラーメン、スープ多めですと供された。そのラーメンにはこれぞシンプルラーメンの典型とも言っていい、刻みネギ少々、メンマ、やや生っぽいモヤシそれに細切れのチャーシューが少々と背脂が入っていた。ちょっと前の屋台ラーメンにこだわっているのだ。鶏ガラ他店独自の製法でできた半透明で淡白なスープは旨み成分を上手く引き出していて美味と言いたいが、今回はスープ多めが響いたか味が薄すぎた。マイッタ、真意が伝わっていなかったかみたい、味を変えないでスープだけ大盛りのつもりだった・・・。この注文はスープが命の店では所詮無理なのかも知れない。もともと淡白なのだから薄めたら味は自ずと知れたものだ。失敗である。こういう時もあるのだ。しかし待てよ、味が落ちた、しばらく食べていないうちにスープの濃さが足りないようにも思えたのだ。
麺は自家製ストレート中細麺。一階はカウンター席、二階はテーブル席があり30人位は入れる。暑かったせいか客は一人、二人とこの時間帯にしては少なかった。普段はもっと入っている。そう言えば店の従業員にも元気がなかったか。この辺に5年くらいいた時期には筆者は、前にも書いたように本当によく食べに来たものだ。
みそラーメン700円、しょうゆラーメン600円、うめじそつけ麺700円、しょうゆつけ麺650円、ごまだれつけ麺750円。
トッピングはチャーシューが300円、味付たまご、メンマ、葱、もやし、海苔それにコーンが100円。

『ラーメン かやま』スープ★★麺★★☆トッピング★★接客・雰囲気★☆価格★★

ついでに筆者が行きたかったラーメン国技館のHPは下記の通り。

2007年2月10日アクアシティお台場のラーメンフードパーク『ラーメン国技館』第5期がスタート。国民食となった"ラーメン"の作り手の技術を『国技』と捉え、半年で6店舗を総入替。3年間で計36店舗が、こだわりの『技』と『味』を競い合う。
公式サイト http://www.aquacity.co.jp
料理ジャンル ラーメンフードテーマパーク
住所 東京都港区台場1-7-1 アクアシティお台場5階
TEL 03-3599-4700(代表)
駐車場 有料

主なアクセス ◇新交通ゆりかもめ 「台場駅」下車 徒歩1分
◇りんかい線「東京テレポート駅」下車 徒歩約6分
電車でのアクセス ◇首都高速11号台場線(レインボーブリッジより)台場出口から約3分
◇首都高速湾岸線(羽田・横浜方面より)13号地出口から約1分
◇首都高速湾岸線(千葉方面より)有明出口から約5分
駐車料金 最初の1時間400円(土日祝は500円)、以降30分200円(土日祝は250円)
営業時間 11:00〜23:00(夏休み、年末年始など、期間により営業時間を変更する場合あり)
休業日 無休
入場料 無料
ポイント(1)
「江戸の街並み」 館内は江戸の街並みをモチーフにしており、『わっしょい/わっしょい』と威勢のいい祭りのかけ声がBGM。太鼓橋を渡り館内へ入ると、長屋、商店、武家屋敷に見立てた店舗が軒をつらねます。
ポイント(2)
「第5期突入!」 2005年1月の開業以来、すっかりお台場の定番グルメスポットに定着したラーメン・フードパーク。第5期は全店が東京初出店の全国の名店が集結しての真剣勝負を開催!前回までと同様に、各店では、自慢の看板メニューのミニサイズも用意し、食べ比べができるように配慮。
カップルベストスポット 席数は、各店26席×6店舗=156席。ゆっくりするなら食事後にエントランスからテラスへ移動
周辺の見所 アクアシティお台場、お台場海浜公園、メディアージュ、デックス東京ビーチ

江戸の街を模した館内風景Aquacity_11s_kokugi_5




〜〜〜第5期(2007年2月10日〜約半年間)を競うのはこの6店〜〜〜
■札幌らあめん がんてつ 店主:菊地 誠
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北海道産の良質なとんこつを12時間以上炊き続けたスープに、数十種類の香味野菜とスパイスを加えた秘伝の味噌ダレが絶妙。中細の熟成プリプリ麺も同店のオリジナル。これぞ札幌味噌ラーメン!という王道の味をお台場で
ラーメンジャンル 北海道・札幌/味噌とんこつ
関連サイト ---
TEL(アクアシティ) 03-3529-2432
おすすめメニュー(1) お台場限定究極の味噌らあめん 980円
おすすめメニュー(2) 辛味噌らあめん 880円


■函館塩ラーメン ずん・どう 店主:奥川 裕之
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透明感に徹底してこだわり、野菜と昆布のうまみを加えて煮込んだ鶏ガラスープとまろやかな塩の風味が自慢。細く縮れた玉子麺に香味油を含んだ揚げネギをトッピング。函館生まれ、函館育ちの店主が、塩ラーメンの新境地を切り開く
ラーメンジャンル 北海道・函館/塩
関連サイト http://www.oc-gr.com/
TEL(アクアシティ) 03-3529-2266
おすすめメニュー(1) お台場限定北海まるごと塩らーめん 1,050円
おすすめメニュー(2) とんこつ味噌らーめん 880円


■魚介とんこつ醤油 魂麺まつい 店主:山西 一成
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3種類のとんこつに上質の鶏ガラを大量投入した濃厚なベースに、煮干や貝柱など魚介のダシを加えたトリプルスープが決め手。麺は弾力がしっかり残る中細ストレート。千葉の魔術師と呼ばれる真髄は、魂をこめた絶品スープにあり。
ラーメンジャンル 千葉・本八幡/魚介とんこつ醤油
関連サイト ---
TEL(アクアシティ) 03-3529-6177
おすすめメニュー(1) お台場限定黒とんこつスペシャル 980円
おすすめメニュー(2) 魂麺スペシャル 980円


■飛騨高山中華そば 豆天狗 店主:冨田 佳浩
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創業60年の高山伝統の業、行列のできる老舗の名店が東京初進出。鶏ガラ・野菜・とんこつを釜炊きして醤油ダレで煮込み、かつおだしを合わせた和風スープ。あっさりしながらコクのある味は、細めの縮れ麺との相性も抜群だ。
ラーメンジャンル 岐阜・飛騨高山/醤油
関連サイト http://www.mametengu.jp/
TEL(アクアシティ) 03-3529-2077
おすすめメニュー(1) 特製飛騨牛W肉そば 1,000円
おすすめメニュー(2) 飛騨豚の肉そば 900円


■京都濃厚醤油 新福菜館 店主:登永 達也
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醤油ラーメンの西の横綱と呼ばれる老舗の名店。関西ならではのたまり醤油を効かせた濃厚で深くマイルドな味は、激戦区京都でも人気。1日約80kgの豚肉を投入する継ぎ足しスープとよく絡むよう断面を細工した自家製ストレート麺。

2007/09/01

超人の面白ラーメン紀行 68 『南池袋 大勝軒』 

超人の面白ラーメン紀行池袋
新しく出来た豊島区立中央図書館に寄った帰りに筆者は、南池袋2丁目界隈のラーメン激戦区へ再び出向いた。確か今年の2月に来たはずだから、まだ半年足らずでまた一軒新しくラーメン店が出来たのかしらとまわりをキョロキョロ。
『南池袋 大勝軒』はその一番手前にあるが、5,6人位並んでいたので吸い取られるように入っしまった(やはりミーハーである)。以前に食べた横浜店とは味が違ってて欲しいと祈りつつ。券売機でチケットを買った後40席もある比較的新しい店の奥の方のカウンターに座った。見渡すとこの店の売りである「つけ麺」を頼んでいた人が大半、筆者はごく普通のラーメン(650円)を頼んだものの、物足りないと思いチャーシュー(300円)と味付け玉子(100円)を追加した。最初は以前食べた時よりずっとスープも美味しいし、自家製太麺との相性も抜群、これはいけると思い、今度はチャーシューを齧り始めた。思っていたほど硬くはなく美味、ううんと唸りながら2、3枚をペロリ。ところが、このラーメンは意外とボリュームがあるのだ、最後のところでギブアップしてしまったのだ。麺とチャーシューが少し残った。どうやら筆者の胃の調子が良くなかったらしい。店の野人スタイルの5人衆(その中の一人は中国人、女性も一人)には申し訳なかったね。出ようと思って振り向くとすでに壁側に7、8人並んでいた。そして、汗を拭き拭き外に出てサプライズ。なにっ、この行列、じっくり見るとお隣のラーメン店(正確には1軒隣)だ。あれっ、もしかすると高田馬場のあのラーメンかっ。みんな、何とも言えないボリュームたっぷりの醤油ラーメンが目当てなのだろうか、一瞬筆者の足がそちらへ、“二郎さん”の方へ向いた。その先には『一風堂』の看板も見えた。
ここは池袋ラーメン激戦区、元気な街である。

『南池袋 大勝軒』スープ★★麺★★☆トッピング★★☆雰囲気・接客★★★★

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