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2007/08/12

クロカル超人が行く 67 パシフィコ横浜『第92回世界エスペラント大会』会場

Img16311日午後1時6分過ぎ横浜相生町の道路を一台のルージュの車が通り抜けて行った。外国産のオープンカーだ。見事なハンドル捌きの主は、何を隠そう、あの詩人の谷川俊太郎だ。ミーハー的な筆者が携帯カメラで撮る余裕のないほど一瞬の出来事だった。筆者の目に狂いがなければの話だが。若いねぇー、谷川さん、颯爽としていたね。多分今この近くの横浜パシフィコで開催中の世界エスペラント大会の閉会式に出席した帰りだったかもしれない。びっくりである。
雑誌「論座」(朝日新聞社)9月号に“誕生120年エスペラントが拓く世界”のタイトルで言語学者の田中克彦と谷川俊太郎が対談していた記事をつい3日ほど前に読んだばかりなのだ。特に印象的だったのは、田中克彦氏の発言だ。エスペラント語もギリシャ・ラテン語のように話し言葉というより書き言葉としての教養言語になっていけたら理想的だいう内容だったと思うが筆者も同感である。
それで、もう遅そうだが会場に行ってみようとしていた矢先の偶然の出来事だった。詩の朗読はすでに別な会場で終了していたが、ともかく一仕事終えて会場の横浜パシフィコに駆けつけた。すでに全日程は終了していた。谷川俊太郎氏が推奨していた『ウィリアム・オールド詩集』と今回のプログラム一式が纏められているエスペラント語の本を手に入れられたことは幸いだ。確か日本エスペラント協会の会長は作家の井上ひさしだ。
眼科医のポーランド人・ザメンホフのおかれた環境が偉大な人工言語のエスペラントを創らしめた。筆者のコラムにもザメンホフに言及した松岡正剛の千夜千冊が引用されている。最近では日本の誇るエスペランティスト・宮澤賢治について書いた小論「宮澤賢治の造語『イーハトヴ』」(「PS Journal 2006 第9号」所収)が新しい。それにしても残念である。最後に会場に来ただけだとはー。世界各国から来ているらしく会場のロビーではエスペラント語はもちろんのこと、英語やフランス語なども飛びかっていた。ヨーロッパの方々とその家族が多かったみたい。複雑な言語事情が今もって反映しているか、バベルの塔の話ではないが。女性の参加者も多かったようだ。

ウィリアム・オールド詩集より。

エスペラントを学ぼうとしない恋人に

きみはエスペラントをやろうとしない
それでもいいさ 理由は分かっている
エスペラントがぼくの口から突いて出ると
きみはご機嫌斜め

そうさ そんなとき君が一瞬 息を呑むのを
ぼくが知らないとでも思っていたのか
きみはエスペラントに嫉妬しているのさ ぼくの愛を
半分ずつ 分け合わないといけないのだから

でも考えてごらん 些細なことに
執着してもしょうがない ザメンホフ先生の
模範例文集にでも 取り組む方がましさ


そうすれば きみは今よりいっそう人間らしくなる
ぼくに対立するのではなく 共感するようになる そして
何より ぼくの書いた詩を読めるようになる

 Al mia amatino neesperantista

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