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2006/09/09

超人のジャーナリスト・アイ 42 New arrival: 最新雑誌拾い読み  

  隔月刊雑誌『遠近』Img067
最新号No.12(2006年8月1日 国際交流基金発行 山川出版社発売)が世界は村上春樹をどう読んでいるかを特集している。これは今年3月に東京、神戸、札幌で村上春樹の翻訳者を招待して、シンポジウム「春樹をめぐる冒険ー世界は村上文学をどう読むか」が開催された契機に組んだらしい。その雑誌の翻訳することと、翻訳されることのページで村上春樹自身が書いている。僕は、自分が過去に書いた作品を、よほどのことがなければまず読み返さない。中略。自分の創り出した文章世界が、他の言語システムに入れ替えられることによって、僕は僕自身との間に一つの乖離をつくることができたような気がして、結構ほっとするのだ。また、こうも書いている。僕が僕の作品の翻訳に、何をいちばん求めるかと言えば、個人的に偏見に満ちた愛だ。今や世界のハルキ・ムラカミである。映画評論家・ 四方田犬彦、新たなアメリカの文芸雑誌『A Public Space』の日本特集を編集したRoland Keltsのエッセー、韓国の春樹ブーム、ロシア人が村上文学に見いだすもの、大井浩一毎日新聞学芸部記者の同時代現象としての「村上春樹」、世界で読まれ始めた現代日本文学など内容は盛りだくさん。現在、世界で30数カ国(1989年からの翻訳。アメリカ、韓国、中国、ロシア、ポーランド、チェコ、スウェーデン、アイスランド、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、ギリシャ、タイ、スロベニア、ハンガリー、ルーマニアなど)、167冊以上にも上る翻訳書がある。ハルキ・ムラカミワンダーランドの面目躍如といったところだ。村上文学には川端、三島、谷崎文学など今までの日本の作家たちとは違った世界発信・受信できる普遍性を持ちえるコードが備えられているのだ。それは伝統あるいは日本的な特殊性から離れた、現代の無国籍的都市空間での人間の眼差しを描いた文学に世界の人々が共感していることなのかも知れない。定価500円。

  紀伊國屋書店出版部発行『SCRIPTAImg027

創刊号(2006年10月1日発行)。コストカットした紙面での「I FEEL」後続PR雑誌として登場。「I FEEL」で連載していたコラムが読めるのがいい。レイアウトなど紙面作りには一工夫必要だが、読めて楽しい雑誌にして欲しい。田辺茂一のエッセー集もどこかの出版社で出すと最近何かの新聞で読んだが。思い切ってこの雑誌で田辺茂一物語を連載したらおもしろいのに。
追記。2006年10月1日付朝日新聞書評欄に紹介記事が出た。
  本日届いたアメリカの新文芸雑誌『A PUBLIC SPACE』Img069Img070

(ISSUE 2 SUMMER by A Public Space Literary Projects Inc.)の最新号は、ロシア特集。Russia:Reality Invented by Natasha Randall、創作Andrey Platonov他書き手14人で50ページを割いている。HOME-MADEと題したVladimir ArkhipovのCollection of Contemporary Russian Folk Artifactsが面白い。後はLauren RendnissのCentury girl:The last living star of the ziegfeld folliesのレトロ調のイラストガイド、David MitchellのAckowledgements他小説3本、詩が9編、エッセー他が主な内容である。
  ところで、以前にこの新興文芸出版社にネットで前払いで定期購読を申し込んでおいたのだが、その後の雑誌も送って来ないのでどうなったのか不思議に思い、ちょうどニューヨークに旅行中のK・I氏にメールで連絡を取り合いニューヨークの書店でこの雑誌を購入して欲しい旨依頼した。送ったメールのコピーを持って彼は書店員に尋ねたらしいが、分からないとの返事だったらしい。さて困ったな、入手困難かと思っていた矢先にこの出版社から直接一通のメールが届いた。つい最近のことだ。それがこれ。
2006年9月6日付。
Dear kind souls,

For whatever reason (it¹s a little unclear at this point and may never
become clear), many of you haven¹t received your subscriber copies of Issue
2 yet. We¹re deeply embarrassed and sorry about this, and will do everything
in our power to prevent this from happening again.

In the meantime, in order to rectify the situation, drop me an email if you
haven¹t gotten an issue, and we¹ll get one out as soon as humanly possible.
All I need is your name and current address.
Thanks,

Tom Roberge
A Public Space

そして筆者は返信のメールを送ったのだ。
その先方の返信に曰く、

2006年9月7日付。
I think this is a matter of slow international mail. Sorry. Could you let me
know when you do get it?

筆者は届いたのは本日2006年9月10日と知らせるつもだが、この雑誌は本当はいつ出来ていたのか、単なる通信手段の問題だったのか、単純に送付するのを怠っていたのかそれとも名前と住所が何かの調子で書き残されていなかったのかいずれにせよ、経緯を知らせてくれるのが誠意と言うものではないかと思った次第。

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