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2005/08/20

クロカル超人のグルメの話 カツオ 5     

katsuo
久し振りにカツオの話。今日食べた皮付きカツオの刺身(鮮魚コーナーでもなかな手に入りません)は、宮城産の半身の半分で680円、美味。写真のカツオはその半分のもの。katsuo_kawatsuki
多少値段が高いので買うときに考えてしまいますが、結局一つしかなくつい買い込んでしまいます。3月の始めの上りカツオの時期から8月のこの時期まで、今年は黒潮の加減で高知、三重、静岡での不漁が伝えられ、鹿児島、宮崎、千葉、東京、福島、宮城産のものを食し、値段も一さく(半身の半分、これはどこかで買ったときに表示されていました)280円~880円位の値段と幅があり、大体380円~680円位で落ち着き、例年より高めで味にも当たり外れが大分あるようです。筆者は週末はほとんどですが、一週間に平均して3、4度は食べています。捕れない日(鮮魚コーナーに置いていない日)はもちろんあって、仕方なくその日はタコかマグロのブツに変わります。要するに刺身が好物なのです。ビタミンB12、DHA、EPAなどが含まれエネルギーの源でが、反面プリン体も含まれていますので食べ過ぎなどで尿酸値が高くなると通風になりかねません。ビールの方がもっと悪いのですが・・・。ちょっと気になってインターネットで調べてみたら面白いサイトがありました。抜粋してみます。


map_katsuo_in_japan

大洋を大回遊するかつおの筋肉はエネルギーのもとであり、その筋肉を支える血合い部分はビタミン類、ミネラル類など栄養の宝庫です  
かつおは魚類の中でも高タンパクです。可食部100g当りの含有量は、カツオ25.8g、マグロ24.3g、サバ19.8g、マイワシ19.2g、アジ18.7gとなっています。   カツオの血合肉には、基本的に魚に含まれるビタミン・ミネラル類のほとんどのものが含有されています。ビタミン類の中で特に多いのはB類とDです。   カツオには血中コレステロール値を低下させ、脳を活性化する働きを持つDHA(ドコサヘキサエン酸)、血液の流れをよくするEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれています(焼津市「柳屋本店」のサイト)。

かつおは、 刺身、たたきが一般的ですが、マリネにしたり、市販のドレッシングをかけてもおいしく召し上がれます。にんにくとの合性が良いので、お好みで使います。
旬は初がつおの晩春の頃から、戻りかつおの秋くらいまで。切り身を選ぶときは、血合いの部分がはっきりしているものを。丸ごとなら、エラが赤く、表面の縞模様がくっきりとしているものを。 おろした後は、赤色の退色がとても早く進んでしまう魚です(いわき市「大川魚店」サイト)。

● かつおの名前の由来は、干すと固くなる魚である事から堅魚(かたうお)と呼ばれていたのがつまってかつおと呼ばれる様になったそうです。
● かつお節の名前の由来は、かつおを干す事からかつお干しが変化してかつおぶしとなったとする説や、かつおを煙でいぶす事からかつおイブシが変化してかつおぶしとなったとする説。また、かつおを干したものを数える単位として節を使用し、一節、二節と数えていた為かつお節と呼ばれる様になったとする説がありますが、どれが定説かははっきりしていません。
● 昔のかつおぶしが、現代のかつおぶしに近い形の製造法で作られる様になったのは、江戸時代中期以降のことであり、それ以前のかつお節は、生身をそのまま干した「堅魚(かたうお)」や煮てから干した「煮堅魚(にかたうお)」といったものだった様です。
● 最も古い記述は、「古事記(712年)」に「堅魚」(かたうお)の表記があります。また、奈良時代の「大宝律令」や「平安時代」の延喜式(えんきしき)に「堅魚」・「煮堅魚(にかたうお)」・「堅魚煎汁(かたうおいろり)」といったかつお加工品と思われるものが税の対象として記載されています。
● これらのかつお加工品及びかつお節は、日本独自の調味料として作られたものであり、他国では見られない調味料であります。

■かつお節の種類
●荒節arabushicul3a_3

 焙乾とあん蒸を繰り返す間欠焙乾を繰り返す事によって、水分が20%程度にまで乾燥された節の事を荒節といいます。表面にタール分が付着し、黒っぽく見える事から鬼節とも呼ばれます。荒節を薄く削った物が花かつおであり、くん臭の効いた、力強い風味が特徴です。
●裸節hadakacul3a_4

 節の表面のタール層を、削り包丁もしくはグラインダー等で削りとったものです。枯れ節を作る為の準備段階の節で、荒節の表面の抗菌性を持つタール分を除去することによって、カビを生えやすくする為に、加工されます。荒節の表面のタール層が無くなり、節の色が赤っぽく見えるため赤剥き(あかむき)とか赤裸(あかはだか)と呼ばれることもあります。
●枯節 kobushicul3a_5

 裸節にかび付け、日乾を繰り返し行った節を枯節と呼びます。カビ付けによって上品でまろやかな風味が付与され、水分は15%程度まで低下します。

katsuo_map

■世界のかつおの分布

 世界中の熱帯海域から温帯海域にかけて、太平洋、インド洋、大西洋の広い範囲に分布します。特に太平洋では、赤道を中心に広い範囲に分布し、南洋諸島、フィリピン、インドネシア近海では、周年カツオの群れが認められます。日本近海へは、南洋方面から春になると勢いが強くなる黒潮に乗って北上してきます。二月の下旬頃九州南方海域にきた後に、黒潮に乗って太平洋沿岸に北上し、四国近海から三陸・北海道南沖へと移動して、10月頃再び南下を始めます。

目には青葉 山ほととぎす 初かつお

の名句にも見られるように、初夏から黒潮に乗って北上してくるカツオを原料としてかつお節は製造されてきました。そのため、昔のかつおぶしの製造期間は、かつおの水揚げがある、春季から秋季までの期間でありました。しかし、昭和40年代に入って、遠洋漁業の発展と、冷凍技術の向上などインフラ設備の充実により、年間を通じてカツオの入手が可能となり、それまでの季節生産から脱する事が可能となりました。現在、かつお節に加工されているカツオは、インドネシア、モルディブなど海外から輸入されている冷凍カツオも利用されています。


■各国のかつおの呼び方

国 名 スペル 読み方 言 語
ヨーロッパ イギリス SKIP JACK スキップジャック 英語
イタリア TONNETTO
STRIATO トンネット
ストリアート イタリア語
フランス BONITE ボニート フランス語
スペイン BONITO ボニート スペイン語
デンマーク BONIT ボニト デンマーク語
ノルウェー TUNFISK テュンフィスク ノルウェー語
ロシア ツーネツ ロシア語
アフリカ エジプト BENITE ビィニィート アラビア語
北米・南米 アメリカ
合衆国 SKIP JACK スキップジャック 英語
メキシコ BONITO ボニト スペイン語
アルゼンチン BONITO ボニート スペイン語
ブラジル BONITO ボニート ポルトガル語
アジア インドネシア IKAN CAKALANG イカン チャカラン インドネシア語
モルディブ MAS マス モルディブ語
シンガポール BONITO ボニート 英語
マレーシア TONGKOL
IKAN KAYU トンコール
イカン カイユ マレー語
マレー語
台湾 鰹魚 チェンユィ 中国語
大韓民国 ガダランオ 韓国語
中国 鰹魚
木魚 ジェンユィ
モクイー 中国語
中国語
日本 かつお カツオ 日本語
中近東 トルコ クルチ トルコ語

(「かつお博物館」のサイト)

サイトを一瞥した限りではプリン体については言及しておりませんでした。不思議です。
それで別なサイトでプリン体について見つけました。
ビールのおいしい季節になりましたね。
このごろスーパーなどの店頭で「プリン体カット」とうたったビールや発泡酒を見かけます。プリン体って何か悪いものなのでしょうか?
プリン体は、細胞の核に含まれるDNAの主成分で、エネルギー伝達物質のもとになる大切な物質です。「プリン」の語源は核酸代謝物の総称を表すラテン語「プリンヌクレオチド」で、お菓子のプリンとは無関係とのこと。
細胞の核に存在するので、ほとんどすべての食品に含まれ、細胞数の多い食品ほどプリン体の含有量が多いと言えます。
帝京大医学部の山内俊一教授(内科学)は「卵の粒が小さいイクラやタラコ、キャビア、ほかにはレバーやあん肝、白子など内臓や精巣、卵巣関連の食べ物には多い。同じ卵でも鶏卵は細胞が細胞1個なので、プリン体の量は事実上ゼロに近い」と説明します。
魚の場合、白身より赤身の方が含有量が多く、干物にすると乾燥によって重量あたりのプリン体が増えます。野菜の含有量は全体に少ないのですが、ホウレンソウやカリフラワー、キノコは比較的多く含まれます。
プリン体が肝臓で分解されると、老廃物として尿酸が生じます。尿酸は血液中に一定量存在し、余分なものは便や尿中に排泄されますが、一定の濃度を上回ると、血中に溶け切れなかった分が結晶化して沈着します。
先天的にプリン体の代謝異常があったり、腎臓の働きが悪く尿中への排泄が少なかったりすると、尿酸値の高い状態が続きます。こうした「高尿酸血症」になると、腎臓や尿路に結石ができたり、足の親指などの関節が痛む痛風が引き起こされるのです。
アルコール類の中で、ビールや発泡酒は特にプリン体が多いので、プリン体カットの発泡酒は、まさにこういう人のための商品というわけです。ただ、聖マリアンナ医大・難病治療研究センターの西岡久寿樹教授は「プリン体を多く含む食品を食べても、尿酸値にはほとんど影響しない」と言います。
アルコールは尿酸の合成を促進すると共に、尿酸の排泄機能を低下させるとされてきました。ところが、西岡さんらが健康な男性を対象に行った実験では、ビールを飲んだ後の尿酸値は一時的に高くなるものの、飲酒から5時間後にはほぼ元の数値に戻ることが確認されました。
「何の病気もない健康な人がストレスを解消する程度に適量のアルコールを取る分には問題ありません。むしろ、プリン体カット商品だからと安心してたくさん飲んでしまう方が、糖分やエネルギーの取り過ぎとなってよくない」と西岡さんは言います。
尿酸値の正常値は、「血液100ミリリットルあたり6.5ミリグラム以下」です。肥満や高血圧など合併症がある場合、尿酸値の高さは腎臓障害や糖尿病、動脈硬化による心疾患に移行する可能性を示します。しかし、正常値を超えていても合併症がなければ、高尿酸血症は、単独では結石と関節炎しか引き起こさず、命にかかわるような病気にはなりません。
これから暑くなると、脱水症状になりやすいのですが、水分が不足すると尿酸値は高くなって結石が生じやすくなります。尿酸値が気になる方は、できるだけ水分をたっぷり取るように気をつけてください。

(毎日新聞 生活家庭部記者 松村由利子)

ところで、カツオもさることながらあるコラムで粋な『居酒屋』が紹介されていました。
①秋葉原の『赤津加』
②浜田信郎主宰のサイト『居酒屋礼賛』
③太田和彦著『東京・居酒屋の四季』(新潮社刊)
この3点価値あるかも、少なくとも筆者には。
ジャンジャン


   

2005/08/18

超人のジャーナリスト・アイ 新聞・雑誌拾い読み 14 The New York Times Best Seller 最新版と紀伊國屋書店新書週間ベストセラー   

■The New York Times Best Sellers
Hardcover Fiction
Published: August 21, 2005
This
Week Last
Week Weeks
On List
1 LIFEGUARD, by James Patterson and Andrew Gross. (Little, Brown, $26.95.) Things go terribly awry when a lifeguard at a Florida resort agrees to take part in a $5 million heist. 1 4
2 THE HISTORIAN, by Elizabeth Kostova. (Little, Brown, $25.95.) A young woman's quest to learn the truth about her father's life and her mother's death involves research into Vlad the Impaler and Dracula. First Chapter 2 8
3 THE DA VINCI CODE, by Dan Brown. (Doubleday, $24.95.) The murder of a curator at the Louvre leads to a trail of clues found in the work of Leonardo and to the discovery of a centuries-old secret society. 3 125
4 THE INTERRUPTION OF EVERYTHING, by Terry McMillan. (Viking, $25.95.) At the age of 44, an unhappily married California woman discovers she's pregnant. First Chapter 4 3
5 THE UNDOMESTIC GODDESS, by Sophie Kinsella. (Dial, $23.) At her wit's end, a high-powered attorney decamps from London and winds up as an unqualified housekeeper in the middle of nowhere. 7 3
6 UNTIL I FIND YOU, by John Irving. (Random House, $27.95.) Tracing the experiences of a movie star named Jack Burns, whose life has revolved around his relationships with older girls and older women. First Chapter 5 4
7 THE MERMAID CHAIR, by Sue Monk Kidd. (Viking, $24.95.) On Egret Island, off the coast of South Carolina, a married woman is strongly attracted to a monk who is just months away from taking his final vows. 8 18
8 DOUBLE TAP, by Steve Martini. (Putnam, $26.95.) The lawyer Paul Madriani comes upon government secrets when he defends a soldier who is on trial for murder. 6 2
9 NO COUNTRY FOR OLD MEN, by Cormac McCarthy. (Knopf, $24.95.) Mayhem ensues after a West Texas man stumbles upon $2 million in drug money — and decides to keep it. 9 3
10 MIRACLE, by Danielle Steel. (Delacorte, $20.) When a terrible storm hits Northern California, the lives of three people are changed forever. 11 6
11 THE FIVE PEOPLE YOU MEET IN HEAVEN, by Mitch Albom. (Hyperion, $19.95.) An old man who died trying to rescue a girl finds that all is explained in the afterlife. 96
12 LONG TIME GONE, by J. A. Jance. (Morrow, $24.95.) A homicide investigator for the state of Washington probes a 50-year-old murder case. 10 2
13 CHILL OF FEAR, by Kay Hooper. (Bantam, $25.) Haunted by a murder that took place 20 years earlier, an F.B.I. agent heads to Tennessee to try to solve it. 12 2
14 ORIGIN IN DEATH, by J. D. Robb. (Putnam, $24.95.) In 2059, Lt. Eve Dallas investigates the killings of a father and son, both of whom were cosmetic surgeons; by Nora Roberts, writing pseudonymously. 14 4
15 ELEVEN ON TOP, by Janet Evanovich. (St. Martin's, $26.95.) As she tries to leave the world of bounty hunting for good, Stephanie Plum comes to realize a lunatic is stalking her. 13 7

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■紀伊國屋書店新書週間ベストセラー

◆新書 週間ベストセラー(1)◆
集計期間 : 2005年08月08日 ~ 2005年08月14日

NO ISBN タイトル 巻号 著者 出版社 出版年月 本体価
1 4334032915 さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 山田真哉 光文社 05/02 \700
2 4106101254 あの戦争は何だったのか 保阪正康 新潮社 05/07 \720
3 4845405059 禁煙セラピ- アレン・カ-/阪本章子 ロングセラ-ズ 96/06 \900
4 4047100080 決断力 羽生善治 角川書店 05/07 \686
5 4480062327 靖国問題 高橋哲哉 筑摩書房 05/04 \720
6 4569635458 頭がいい人、悪い人の話し方 樋口裕一 PHP研究所 04/07 \714
7 4061824406 QED~ventus~熊野の残照 高田崇史 講談社 05/08 \800
8 410610119X 徳川将軍家十五代のカルテ 篠田達明 新潮社 05/05 \680
9 4047100110 頭がいい人の「自分を高く売る」技術 樋口裕一 角川書店 05/08 \686
10 4845405547 ダイエット・セラピ- アレン・カ-/阪本章子 ロングセラ-ズ 98/06 \905
11 4569642160 頭がいい人、悪い人の〈言い訳〉術 樋口裕一 PHP研究所 05/07 \714
12 4121018052 考えないヒト 正高信男 中央公論新社 05/07 \700
13 4125009082 ヴェロニカの嵐 茅田砂胡 中央公論新社 05/07 \900
14 4061497960 和田の130キロ台はなぜ打ちにくいか 佐野真 講談社 05/07 \740
15 4062723298 「名将」「愚将」大逆転の太平洋戦史 新井喜美夫 講談社 05/07 \838
16 477810143X ただ一人の男 火崎勇 心交社 05/08 \850
17 4004309557 戦後史 中村政則 岩波書店 05/07 \840
18 400430959X 中国激流 興梠一郎 岩波書店 05/07 \780
19 4004309565 子どもたちの8月15日 岩波書店 岩波書店 05/07 \700
20 484540723X 女性のための禁煙セラピ- アレン・カ-/阪本章子 ロングセラ-ズ 03/04 \905
21 4047100064 健全な肉体に狂気は宿る 内田樹/春日武彦 角川書店 05/08 \724
22 440850453X 十三の冥府 内田康夫 実業之日本社 05/07 \933
23 4620106968 小樽北の墓標 西村京太郎 毎日新聞社 05/07 \819
24 4106100037 バカの壁 養老孟司 新潮社 03/04 \680
25 4480062440 八月十五日の神話 佐藤卓己 筑摩書房 05/07 \820
26 456964497X 中村天風一日一話 天風会 PHP研究所 05/08 \1100
27 4061497979 「特攻」と日本人 保阪正康 講談社 05/07 \720
28 4480687114 世にも美しい数学入門 藤原正彦/小川洋子 筑摩書房 05/04 \760
29 4896919033 葛飾北斎・春画の世界 葛飾北斎/浅野秀剛 洋泉社 05/03 \1400
30 4334076106 ルパンの消息 横山秀夫 光文社 05/05 \876
31 406182449X ST黒の調査ファイル 今野敏 講談社 05/08 \800
32 4847016084 サルヂエvol.4   ワニブックス 05/07 \952
33 4062574756 マニュアル不要のパソコン術 朝日新聞社 講談社 05/04 \1040
34 4778101456 花の束縛 魚谷しおり 心交社 05/08 \850
35 4896919475 わたしの嫌いなクラシック 鈴木淳史 洋泉社 05/08 \780
36 4062722038 生命(いのち)のバカ力 村上和雄 講談社 03/07 \880
37 487182778X 何よりも愛して 日向唯稀 茜新社 05/08 \857
38 4757514719 小説鋼の錬金術師5 荒川弘/井上真 スクウェア・エニックス 05/07 \857
39 4877231463 コサキンの中2の放課後 東京放送 興陽館 05/08 \1200
40 4480062424 高校生のための評論文キ-ワ-ド100 中山元 筑摩書房 05/06 \720
41 4596815240 夏を抱きしめて リンダ・ハワ-ド/キャリ-・アレクサンダ- ハ-レクイン 05/08 \1000
42 4004309158 コミュニケ-ション力 斎藤孝 岩波書店 04/10 \700
43 4004309603 大型店とまちづくり 矢作弘 岩波書店 05/07 \700
44 4121017129 ケ-タイを持ったサル 正高信男 中央公論新社 03/09 \700
45 433403313X 日本とドイツ二つの戦後思想 仲正昌樹 光文社 05/07 \740
46 4532166187 一目でわかる会社のしくみ 日本経済新聞社 日本経済新聞社 00/11 \1000
47 4047100056 憲法力 大塚英志 角川書店 05/07 \743
48 4047100072 列車で巡るドイツ一周世界遺産の旅 野田隆 角川書店 05/08 \857
49 4480062432 義務教育を問いなおす 藤田英典 筑摩書房 05/08 \900
50 4334032664 オニババ化する女たち 三砂ちづる 光文社 04/09 \720


2005/08/17

超人の出版文化雑感

出版科学研究所によると今年上半期(1月~6月)の書籍と雑誌を合わせた出版物の販売額は、前年同期比0.8%減の1兆1299億円。書籍0.2%増、雑誌1.7%減の「書高雑低」である。書籍の販売額は4998億円。『頭のいい人、悪い人の話し方』(樋口裕一著、PHP研究所) 『電車男』(中野独人著新潮社) 『キッパリ!』(上大岡トメ著、幻冬社』 『脳を鍛える大人のドリル』(川隆太著、くもん出版) 『香峯子抄』(主婦の友社編)の6点が100万部を超え、映画やテレビで取り上げられ売れ行きが加速する傾向と、毎日新聞夕刊(2005年8月16日)が伝えている。
筆者はこの6点のうち残念ながら1冊も完全に読破したものはない。書店で立ち読みしたのは『頭のいい人、悪い人』と『電車男』位、前者は予備校か何かの論文添削の先生、後者は今流行りの日記風簡易ホームページ・ブログから出て来た複数の書き込み集団(テレビでドラマ化し放映中)である。
雑誌は月刊誌が0.6%増の4871億円、週刊誌8.7%減の1430億円。インターネットによる情報入手が影響しているとは同研究所の分析。週刊よりは隔週刊で現状の供給過剰を対応したものとみられる。8年振りで前年を上回った昨年、出版不況の歯止めがかかったものの依然厳しい状況が浮き彫りになったと同新聞の記事。
かつては出版物が年間3兆円に届くかと思われた時代があったが、いまや7000億円以上も減少し縮んでいるのが現実、日書連加盟店も1万店以上減少し7000店強、そんななか、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡など大型書店の紀伊國書店、丸善、有隣堂、旭屋、三省堂、ジュンク堂、ブックファーストなどが大都市圏ターミナル地域で規模拡大しながら凌ぎを削っている。取次代理戦争の様相を呈しているように筆者には見えるが・・・。
そんな大型書店に立ち寄って欲しい本が手に入らないのも読者にとっては苛立たしい。全ての本が網羅されているとは所詮無理な話と分かってはいるが。だから手触り感はないが、ネット書店で注文すれば一両日で手に入る方を択ぶのも無理はないと思うのだ。最近では書店の棚を縦横に分類しコンピューターで管理する便利な在庫管理システムを導入している書店が増えている。しかし、肝心の書店員のプロ化が以前ほど進んでいなく機械任せの感が見られるのだ。一例を出そう。あるターミナルビルに入っている大型書店での話。探した本がどうしても見当たらなくやむなく書店員に尋ねると、その書店員がカウンターのコンピューターで検索した後で、その本は左側の棚のAの42のところにあると言ってくれた。再度探してみたが見当たらない。それでカウンターに行ってその書店員に再度尋ねると、それなら今品切れになってるとの返事が帰って来た。そのうちに上司みたいな人が飛んで来て、その本がないと決めつけていたのか本の物流などを説明していた。しかし、どうしても読みたかったため、今度はその棚の周辺をひとつひとつ指で追って探してみた。するとどうだろう、分類外のところにあるではないか。結局は筆者は2冊探していてその1冊に手間取ったが、内容、値段等を見て買うのを控えたのだった。これは笑える話だが、本を触っていない証拠なのだと思う。よしんば店に来た人が立ち読みして元あった棚に置かなかったとしてもだ。何故なら、棚の整理はその担当者が常日頃しているはずだからだ。序に言えば、その昔「書店棚の会」とかがあって、読者が好感持てる書店の棚づくりについて議論をしたと、ある中堅の書店員から聞いたことがある。コンピューターの中の在庫管理と実際の棚にある本との乖離がここにはあるのだ。それでは対策はないか、単純明快である。棚の本を絶えず触って専門性を身につけることだ。人手が足りないと嘆きの声が聞こえてきそうだが、そのくらい徹底性が欲しいと筆者は考える。この棚はわたしに任して下さいと、ね。夥しい新刊本、雑誌が毎日出ていて大変だが、書店の基本はそこだと思う。そういう書店には読者も安心して何度でも足を運ぶと思うのだ。書店論はこの辺で。
面白い記事が8月14日付朝日新聞に載っているので、その記事から抜粋。
話題作でたどる60年、そのなかから最近の15年間をピッククアップ。

1990年 二谷友里恵『愛される理由』
1991年 さくらももこ『もものかんづめ』
1992年 バラエティー番組『それいけメチャいけ』
1993年 ウォラー 『マディソン郡の橋』
1994年 永六輔『大往生』
1995年 ゴルデル『ソフィーの世界』
1996年 春山茂雄『脳内革命』
1997年 浅田次郎『鉄道員』
1998年 五木寛之『大河の一滴』
1999年 山崎豊子『沈まぬ太陽』
2000年 大平光代『だから、あなたも生きぬいて』
2001年 ジョンソン『チーズはどこへ消えた?』
2002年 ローリング『ハリー・ポッター』
2003年 片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』
2004年 綿矢りさ『蹴りたい背中』
2005年 山田真哉『さおだけ屋はなぜ潰れない』saodake

2006年 ?
 
この前には村上春樹、吉本ばなな、黒柳徹子、渡辺淳一、山口百恵、村上龍、田中康夫などの作品、最近では養老猛司の『バカの壁』、斎藤孝の『声に出したい日本語』などが話題になっている。この話題の本と電通などが行っている流行語大賞を並べて比較すれば面白い世相学、民間学が出来、筆者が言う時代の感性・知性のモーメントが見えて来て興味深いと思うのだ。そう、電通と言えば最近感じていることがある。新聞広告出稿の量と質が以前と比べて少なく、出版社と商品名が変わってきていることだ。経済不況の"失われた10年"とも関係あると思うが、4大紙と言われる朝日、読売、毎日、日経の新聞広告を見ていると軽くなったなぁと思わざるを得ない。硬いもの、学術関係書の広告が減っているのだ。少なくとも載る回数は減っていると思う。
一億2千万の人口で人口減少が著しい日本。出版社が6000社以上あって、一日に7万点以上刊行されている出版物は世界一、洋書でも日本は世界二番目の市場とか。それでも少子化、高齢化、読書離れの世代の到来等出版不況の材料には事欠かない現象が出現している。供給過剰気味、出版文化が危うい? 考えさせられる昨今ではある。
筆者のブログで取り上げた本、雑誌の数はこの半年で50冊弱(多少洋書も入って)。千夜千冊の松岡正剛氏には到底叶わない。せいぜい読みかけの本3冊ぐらいはこの夏季休暇中に読了に漕ぎつけたい。暑いやら地震やらあっても、そんな自然現象とも向き合いながら、ね。

2005/08/15

クロカル超人のジャーナリスト・アイ 新聞・雑誌拾い読み 13 『i feel 読書風景』 最新号(紀伊國屋書店発行)

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『i feel』最新号(No.33/2005)を拾い読み。古本屋経営者の内堀弘氏が新連載「予感の本棚・戦前の紀伊國屋書店」、第1回目のタイトル"紀伊國屋みたい"を書いている。田邊茂一氏による昭和2年創業の紀伊國屋書店、戦前・戦後を生き抜き、70年以上経って今や年商1200億円を超える日本一の大書店に成長。そもそもは大正時代、田邊茂一氏が日本橋の丸善を見て、あういう文化の香りのする本屋を創ろうと思い立ったのが発端とか。それほど当時の丸善は魅力的だったのだろう。戦前創業時の頃、戦中・戦後を新宿の街と共に歩み、その軌跡はその著『新宿わが街』(旺文社文庫)に詳しい。歩く広告塔よろしく日本テレビの番組「11PM」に出たり、駄洒落を連発するなど陽気な好々爺といった印象が筆者には残る。このページには貴重な「紀伊國屋月報」第1号(昭和6年2月刊、近代文学館所蔵)の表紙が載っていて、当時の店内を撮った写真が配されているが、これが結構イケルのだ。モダーンである。確か『新宿わが街』にも書いてあったと思うが、画廊と講堂を併設し芝居や講演会に使用、また1階にはインディーズ系の出版も扱いその手の同人雑誌、詩誌も置いていたとか。内堀氏が書いている老モダニストの話の"紀伊國屋みたい"とは、当時の紀伊國屋が、新しい文学運動などの作家達の溜まり場、言わば文化的サロンの場所になっていて、文学、演劇、芸術の雰囲気がぷんぷんしていた魅力的な本屋だったはず。それが"紀伊國屋みたい"と言わしめたのだ。
1989年頃か、筆者は詩人アレン・ギンスバークらのビートジェネレーションをはじめ詩人、作家達が出入りしていたサンフランシスコの丘の中腹にあった有名な書店(探せば判るが今名前は忘れた)をぶらりと訪ねたことがある。そう広くない店内には上を見ると作家のポートレート、下には所狭しと同人雑誌などインディーズ系のものが無造作に置いてあったのが印象的だった。そこでA5判サイズの茶色い表紙の詩誌1冊を記念に買い込んだのを鮮明に憶えている。

右上の写真はモノクロだがイメージが鮮烈、それ故当時が透かして視えるのだ

今の時代は現実が芸術の半歩先を行っているようなあらゆるものを飲み込み、咀嚼されないまま置き去りにして去っていく無表情の、仮面の、バーチャルな世界、それがポストモダン(脱近代)ー。そして、大都市圏のターミナルの地区では顔の見えないカメレオン的なブック戦争が繰り返されている。文化的創造ではなく、限りなく資本主義の申し子たらんと勝ち組を急いでいる。そこには戦前の古き良き時代のスローで粋なライフはない。「予感の本棚」からは想像力・創造力を逞しくせよと聴こえて来るかのようだ。

今日は戦後60年目の終戦記念日。アジアの近隣諸国を無視したきな臭い妖怪が一人歩きし始めている。平和に対する想像力・創造力を今こそ働かせよと声を大にして言いたい。靖国神社とは何か、日本人の感性のモーメントはどこへ行ったのか、問いたい。
追記。最近出版部創設50周年記念特別号が出た由。その内容が面白いと最近の読売新聞の書評欄で紹介されていた。まだ筆者は読んでいない。
ところで、この会社から最近届いた封書で洋書案内のアナンスメントが有料化するという知らせ。しかも1500円もする。これは解せない。やはりサービスを怠ると読者離れは起ると思うが、さて、どうだろう。推移を見守りたい。


超人の面白読書 13 森鷗外著『舞姫』エリスのモデル、エリーゼ・ヴィーゲルトを巡って   

 ある小さな雑誌に寄稿してくれた金沢大学のU先生のエッセーが面白い。エリーゼは「伯林賎女」に非ずと題したそのエッセーは、文豪森鷗外の「舞姫」Img018
のモデル、今尚鷗外研究者間では有名なエリーゼ・ヴィーゲルトについて最近朝日新聞誌上で話題になっている記事に一石を投じている。今年2月23日付朝日新聞に載った山崎國紀・花園大学名誉教授の「鴎外同級生の手紙発見」のなかの鷗外と手切れの解釈を巡って同7月6日付で林尚孝・茨城大学名誉教授が反論していることに言及しながら、鴎外の東大同窓生・小池正直が上司石黒忠悳にあてた明治22年4月16日付書簡(下記参照)に書かれた「伯林賎女」をエリーゼとして、帰独から半年ちかくたって「手切」に至ったとの消息を読取ったことに対して、明治の候文書簡の解釈に疑問を呈してエリーゼは「伯林賎女」に非ずの林氏説を取るとその根拠を述べている。

【小池正直の書簡】 
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益 御健勝 奉 賀上候軍医雑誌ハ正ニ
ロッツベッギ君へ相渡申候去十一日菊池
軍医当地へ参リ拙寓ニ泊翌日チュービ
ビンゲンへ帰申候○当地留学生中帰朝ノ
者ヤラ転学ノ者又目下休業中ニ付他ヨリ
遊ニ参シ者モ有之日々押掛ラレ候テハ
当惑ニ御座橋本春君モ烏城ヨリ飛参
十四五日間逗留ノ積ニ御座候兼而小生
ヨリヤカマシク申遺候伯林賎女之一件ハ
能ク吾言ヲ容レ今回愈手切ニ被致度候是
ニテ一安心御座候右に就いては近日総監閣下ヘ
一書可さし出候○別紙森へノ書ハ御一読之上
御貼付被下同人へ御転送被下候様希上
候同人ト争フ気ハ少モ無之候得とも天
狗之鼻ヲ折々挫キ不申候而ハ増長候歟之
怖も有之朋友責善之道ニも有之候ニ付
斯ク認候者ニ御座候不悪思召可被成下候
尚後日細報可仕候草々如此御座候也
     廿ニ年四月十六日 小池正直
石黒閣下

 U先生も林氏のこうした候文は○の位置で段落を区切って読むのが普通と述べ、最近の著書(『仮面の人・森鷗外』)のなかで、「伯林賎女」はその前に出てくる「春」にかかわる女性としたことに同意している。春とは石黒の上司にあたる橋本綱常軍医総監の息子、橋本春規でドイツ留学していた(2005年7月6日付朝日新聞の記事を引用)。

 高校の時分の現代国語で習ったか、それとも中学かは忘れたが、歴史小説と擬古文調に馴染めず『高瀬舟』、『阿部一族』、『山椒太夫』、『ヰタ・セクスアリス』他多少の作品は知ってはいるもののあまり読んでいなかった筆者だが、hotな話題を提供してくれたU先生に触発され、最寄の図書館に出かけて新聞のコピーと鷗外関係の本を借り出して読んでいる。鷗外の妹の小金井喜美子著『鷗外の思い出』、鴎外の次女の小堀杏奴著『晩年の父』と『舞姫 うたかたの記他三編』(いずれも岩波文庫)の三冊。法学者で鴎外ファンの植木哲著『鷗外の恋人エリス』の本はこの図書館には置いてないと言われてガッカリ。読みたかったのに。この森鷗外の「舞姫」のモデル、エリーゼ・ヴィーゲルトがこんなにミステリアスな女性だっとは、知らなんだ。何時だったかNHKでドラマ化されて放映していたのを思い出した。確か豊太郎役に郷ひろみ、エリス役に宮沢りえが演じ、ドイツ語がかなり取り入れらていたと思う。
 U先生のエッセーは近々刊行されるPS Journal 第7号に掲載されると訊いている。この明治の文豪、森鷗外のエリーゼ・ヴィーゲルトについてインターネットで調べていたら面白い記事を発見。茨城大学名誉教授で地理学がご専門の中川浩一氏(筆者は大分前に研究室でお会いしたことがある)が『舞姫』のヒロイン・エリスのモデルとされる実在の来日した女性について、その本名がElise Wiegertであることを横浜発行の英字紙The Japan Weelkly Mail を読んで発見したという。また、祖父君の中川一氏は文部省出身で、森有礼文部大臣遭難の時の大臣秘書官だった由。第五高等学校長も務め、かの漱石の留学手続きを進めた人だと中川浩一氏から直接聴いた富崎氏のメールを森鷗外情報2 熊本文学散歩なるHPで紹介している。もうひとつ。この書簡をもらった石黒忠悳(いしぐろただのり)は陸軍軍医総監で(森鷗外は彼の部下)、その石黒に博文館創業の大橋佐平が胃癌の疑いがあるとかで尋ね青山胤道博士を紹介してもらう。胤道は鷗外と親友で、鷗外の依頼で樋口一葉の死の直前に診察している名医だった。結局、大橋は胃癌のため67歳で亡くなる。そんな明治34年頃の話がカゲロウ日記なるHPに載っている。また、秦恒平文庫のサイトには文藝批評家・中村光夫の筆による「知識階級」についてのなかで、森鷗外の『舞姫』は小説の設定ではなく、作者の自伝と見るべきことで、この口に言い表しにくい覚醒が、鴎外の終生の文学的な仕事の基礎になったと思われると書いている。この「知識階級」は昭和34年7月『日本文化研究』初出になっているが、46年後の今読んでも新鮮である。
35ページ足らずの『舞姫』読了。雅文体の短編、実験小説っぽい。ドイツ土産三部作の一つで、これは弁明の小説とはあとがきを書いた評論家稲垣達郎氏。文豪森鷗外はペルソナの人だった?!

追記。翻訳家で随筆家の小金井喜美子(森鷗外の妹)著『鷗外の思い出』の本文始めの数ページ、森まゆみ解説の19ページ、それに終わりの「普請中」の6ページを電車の中で読んだ。そこには回想とは雖も凛とした明治の精神と鴎外のことなど明治の生活を綴る著者のやわらかい目がある。また、次の短歌から兄森鷗外を慕う妹の姿が素直に読み取れる。
    命ありて思ひだすは父と母 わが背わが兄ことさらに兄
そんな喜美子は「兄の帰朝」のなかで書いている。思えばエリスも気の毒な人でした。留学生が富豪だなどと欺かれて単身はるばる尋ねて来て、得るところもなく帰るのは、智慧が足りないといえばそれまでながら、哀れなことと思われます。主人の小金井良精氏(文化人類学者、東大教授)の周辺でも似たようなことがあったことをこの著者は知っていた由。ちよっときれい事っぽく書かれていて、鷗外云々は言及されていないのが不思議である。
話は変わるが星製薬の創設者星一と喜美子の次女精子の息子が、ショート・ショートで有名な作家・星新一。
筆者は星一のニューヨーク時代に発刊した新聞に大分関心があって探している。創刊号などが不明なのだ。
これを機会に団子坂の鴎外記念館に行って、いろいろと森鷗外についておさらいして見ようと考えている。その昔この近辺に屯していたのだが、この鴎外記念館には足を運んだのは二度ぐらいか、しかもその展示をさっと見た程度。森鷗外について何かとっつきにくいイメージが筆者にはあったのかも。。離れてみてその価値が解るとはよく言われることだが。それにしても、ああ! mottainai 。

2005/08/09

クロカル超人のジャーナリスト・アイ 新聞・雑誌拾い読み 12

毎日新聞2005年8月5日の夕刊を拾い読み。目についた記事を2、3.点。最初は今や文学賞200近く、どこに行く文学賞、作家より読者の声重視 ? という記事。芥川・直木賞は有名な文学賞であることは周知の事実、今や文学賞とつくものが驚くなかれ500近くあるという。打倒!直木賞をキャチフレーズに読者参加型の本屋大賞(04年小川洋子著『博士の愛した数式』、05年恩田陸著『夜のピクニック』)、この9月15日が締切の角川書店が創設した青春文学大賞、ダ・ウ゛ィンチ文学賞、日本ラブストーリー大賞などが誕生。素人参加の盛り上げりは見せるが、反面評価の精度が落ちる危険があるし、文学賞の乱立で賞の権威も落ちたと日大教授の紅野謙介氏のコメント。またこうもコメント。逍遥、漱石、鴎外らは、文学賞とは関係なく出てきたわけで、文学賞は文壇というシステムの成立とかかわってきた。文壇の崩壊とともに、文芸の世界は次のステージに移りつつあるのではないか。受賞者即作家となるわけではないと記者が書いたあと、どんなに小説が売れようが、賞をもらおうが、自分が一作ごとにレベルアップしていかなければ小説を書く意味がないと作家保坂和志氏の弁を引用している。いずれにせよ、たくさんの賞があるのだからどしどし応募し賞を勝ち取って話題を提供すれば、文学の活性化と読書人口を増やすことに寄与するはず。下手な権威を振りかざして★しくないなぁとは筆者の感想だ。次は草野心平、高橋新吉、中原中也らが創刊同人で後に金子光晴、宮沢賢治らの作品も掲載した『歴呈』が、創刊70周年で夏のセミナーをこの8月26日〜28日の3日間、いわき市にある草野心平記念文学館で開かれるという記事。辻井喬氏の講演、和合亮一氏を校長に粟津則雄、入沢康夫、長谷川龍生、安永稔和、新藤凉子、高橋順子ほかの講師陣。定員50人。問い合わせ先は0557-82-8424の新藤凉子方。行きたいが暇はなし金はなし、せめて草野心平の写真をじっと見る。朔太郎の長女の葉子女史も亡くなった・・・。
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そして、作家のリレーコラム欄のWEEKLY 日誌で津島佑子がちくま文芸文庫『マハバーラダ』を読み進めているが、なにしろ長いと書いている記事。筆者はこの本はインドかなと推測する以外知らず。読んでみたい本(^.^)
インドと言えば『カーマ・スートラ』が有名・・・。

2005/08/08

クロカル超人が行く 37 人気の六本木界隈

Roppongihills_thumb六本木は森ビルRoppongi hills、テレビ朝日あたり。この写真の中央に見える高級マンション。この色合いがニューヨークはuptownにあるセントラルパーク近辺のマンションの色合いとそっくり。懐かしきニューヨーク、と叫びたくなるねぇ。
そうだ、この右側の森ビル六本木ヒルズタワーの問題の回転ドアは完全撤去され、自動ドアに変わっていた。ニューヨークなどに行くとこの回転ドアが駅、ホテル、百貨店、そして大きなビルにもあって慣れないと危ない。筆者は出入り口でよく戸惑ったものだ。

クロカル超人が行く 36 今流行りの店 ②

この日の東京は36度、今年一番の暑さを記録したらしい。去年の酷暑よりはそれはましだが・・・。昼時なので以前テレビ番組で紹介していた店を思い出してその店へ。港区白金台5-4-7にあるイタリア人のMario Frittoli氏が経営するイタリア料理店『ルクソール』、luxor_map
筆者は暑い中探して行ったが、何度か番地を探してはぐるりと一巡してしまった。そこはJR目黒駅・地下鉄南北線高輪台駅の方から高輪台5丁目の信号を右折、高級ブティック、洒落たレストラン、カフェなどが並ぶ通称プラチナ通りを歩いて7分、出光のガソリンスタンドのある先を左に折れてすぐの2階。午後1時前に到着したが、店に入ってみてビックリ、初めての客か、筆者以外だれもいず、奥の二人掛けのテーブル席に通されたのだ。約60人位は入るスペース。ミラー風の店内と厨房の洒落たし切り戸、豊富なワイン、大きなオープンキッチン、4人掛け、6人掛け、2人掛けと工夫を凝らしたテーブル席、それにバー仕立てのカウンター席、全体的にシックな大人向けのリストランテではある。イタリア人をはじめスタッフは10人位、11時半からの始まりでまだ客が来る前だったのかいやに静かだった。食したランチは生野菜、パン、茄子と海老入りの細目のスパゲッティ(名前を言っていたが聞き逃したかな)、それにアイスコーヒー。〆て1,500円也。これで高いか安いかは、パンの量(黒パン風とライ麦パン風の種類の違ったパン8片、しなやかで味もシンプル、美味)、スパゲッティluxor_spagetti
が売りの(他の店とそう変わらない味。またしてもテレビにやられたかな、それとも筆者の味オンチ?長年好きでよく食べ歩いた身なのだが)この店にしては多少量が少なめ、といったところで判断すれば、やっぱり高い、なとなる。
食べ終わる頃には外国人女性一組、OL風一組、外国人と日本人女性と外国人のビジネスパーソン一組、それに男性一組が次々に入って来て、筆者だけの一人の時間はこのハイヌーンにはやはり相応しくはなかった。店もこれだけのスタッフを抱えて、客一人ではそれは赤字間違いなしである。この界隈はシロガネーゼが頻繁に出没する都内でも有名なところ。夜はこの店はさぞ賑わっているだろうな、と想像しながら店のスタッフの女性に玄関の外まで送ってもらいながら勝手にそう考えた。そして、南麻布は広尾交差点をめざした。最初に高輪台のKOBANでこの店の場所を尋ね、ニ三箇所あたってくれてはこちら高台交番、こちら高台交番と省略形で応えていたのが何となく可笑しく、また新鮮だったことを思い出しつつ。それにしても暑かった。


超人の面白読書 3 Memoirs of a Geisha

あれこれ思考を巡らすも今夏一番の暑さで思考停止状態。やっとのこと買い込んだ小川高義訳、文春文庫「さゆり」をまずは文庫版訳者あとがき、名倉礼子の「息子」アーサーのこと、特別寄稿日本語版への著者あとがき、謝辞、本文最初の訳者覚書、最後のパラフレーズ、そして前回原文引用の箇所を恐る恐る小川高義訳で寝そべりながら読んでみた。原書は428ページ、この文庫版では670ページ。普通英語から日本語への翻訳は約2倍の分量とはよくいわれているが、この翻訳はそれよりは遥かに短く、京言葉に置き換えたり翻訳上の創意工夫があちこち散りばめられていて小川オリジナル小説とも取れる名訳になっている。8年前に恐らくは始めのところを読んではこれはノンフィクションかなと思ったものだ。ニューヨークに住む元芸者の女性にテープレコーダーを持ち込み、半生を回想の形で聞き取り調査するあたりを読んで・・・。結局は途中で挫折したままである。
ところで、この小説がニューヨーク・タイムズのベストセラーに載り始めたのは確か8年前の9月頃か。筆者はインターネットでニューヨーク・タイムズのベストセラー、書評欄をチェックしていてベストテン入りしていたのを読んで、これを翻訳すれば日本でもイケルと踏んである社にかけあったものの否の返事。翻訳料が跳ね上がらない前に何か手立てはないか、それにはまずは自分で原書を取り寄せて読んでみようと考え、まだ新しかったネット販売でニューヨークの有名な書店(ミッドタウンの五番街にあって以前に何回か尋ねている書店)に注文したのだった。
ところが、このネット注文でよくある失敗を遣らかしたのだ。注文する場合は、このボタンを押してくださいとはよくあるネット販売の最後の項目、これを不安になって確認のつもりで再度押してしまい、2ヶ月後にこの書店のアジア向ロジスティックセンターがあるシンガポールから船便で注文の書籍が届いたのはいいが、その一週間後にまた船便で同じ物が届いてしまったのだ。確かreturnable とは書かれていたと思うが面倒でそのままにしてしまった。無駄なことをしてしまっと後悔しきり。
そうこうしているうちにスピルバーグが映画化する話が新聞、雑誌で報道され話題に、これはイケルと再確認したが、結局文藝春秋社が翻訳権を取得、2年後の11月に刊行されたのだ。
その後2000年3月にある勉強会で東大の日本近世文化史ご専門のアメリカ出身のR先生を講師に招き、いろいろとお話を伺った後の二次会で、ひょんなことから今売れているアメリカの作家、アーサー・ゴールデンの話をしたら、その作家は私のニューヨークの高校の同級生だと聞いてビックリ。大分儲かって笑いが止まらないと言っていたのを憶えている。偶然とは言え身近にそういう人がいたとは、不思議だった。この先生も今や売れっ子である。
それにしてもだ、企画は論理で説得することも大事だが、情熱がものをいうのだと解ったときには、時すでに遅しである。
そういうこともあって、このArthur Golden著"Memoirs of a Geisha"の本を今年の12月の映画の始まる前に、英語版原書と日本語版訳書を比較しながら読み終えてみたいのだ。

追記。映画『SAYURI』の内容紹介サイトから引用。筆者も近々見ようと思っています。


SAYURI
Memoirs of a Geisha
2005年12月10日(土)日米同時公開!
sayuri

(C)2005 Columbia Pictures Industries. Inc.

2005年/アメリカ/
配給:ブエナビスタインターナショナル(ジャパン)

解説
スティーブン・スピルバーグが製作、アカデミー賞6部門に麺く『シカゴ』のロブ・マーシャルが監督を手がけ、アジナを代表するスター俳穫が結集した世紀の映像プロジエクトが誕生した.それは、絢燗たる映像美の中仁描き出される、限りなくピュアでドラマチックなラブ・ストーリー『SAYURI』。ハリウッド史上空前の話題作の完成を、いま、全世界が固唾を呑んで待ち望んでいる。

主人公は、貧しさゆえに置屋に売られたひとりの少女.過酷な運命に翻弄されながらも、彼女はやがて花街一の芸者”さゆり”として花開き、ただ一つの愛だけを心の支えに、激動の時代を誇り高く生きていく、どんな逆境の中でも、そのプライドが彼女を誰よりも美しく輝かせ、どんな絶望でも、真実の愛が彼女を希望へと導く。映画史に残る鮮烈なヒロイン、さゆり。究極の映像美と共にその一途な《純愛》を描く本作品は、全世界の心を魅了してやまない永遠のラブ・ストーリーである。
 
映画『SAYURI』は、1997年に出版されたアーサー・ゴールデン著”Memoirs of a Gaisha"(邦題『さゆり』文春文庫刊)の映画化権を、あのスティーブン・スピルバーグが獲得した瞬間から世界中の注目を集めることになった.その企画の壮大さゆえに、長年にわたり"夢のプロジェクト”とされていたが、初監督作品『シカゴ』で作品賞を含むアカデミー賞6部門を受賞し、ダイナミックでスタイリッシュな演出で全世界にセンセーションを巻き起こした鬼才ロブ・マーシャルが監督に起用されたことで、ついに実現に向けて始動した。撮影は2004年10月20日よりロサンゼルスでスタートし、2005年1月末の日本ロケにて終了。2005年の冬に、日本を含む全世界で公開される予定である。

企画のスタート時より注目を集めたのは、その豪華なキャスティングである。ヒロインの”さゆり”に抜擢されたのは、『HERO』『LOVERS』で世界的女優となったチャン・ツィイー。ヒロインが思いを寄せる"会長"役に、『ラストサムライ』でのアカデミー賞ノミネートも記憶に新しい渡辺謙。さゆりを導く芸者"豆葉"役に『グリーン・デスティニー』のミシェル・ヨー。さゆりに敵対心を抱く芸者"初桃"役に、中国映画界のトップ女優であるコン・リー。さゆりの置屋仲間の”おカボ”役には工藤夕貴。また、さゆりに心惹かれる"延"役で役所広司、置屋の女将"おかあさん"役に桃井かおりが起用され、記念すべきハリウッド初進出を果たしている。さらには『北の零年』で渡辺謙の娘役を演じ"史上最高の子役誕生"と絶賛された大後寿々花など、アジアを代表する名優たちの夢の競演となった。

スタッフには、撮影監督のディオン・ビーブ、プロダクション・デザインのジョン・マイヤー、衣装デザインのコリーン・アトウッドなど、『シカゴ』のアカデミー賞受賞チームが再び結集.脚色は『ビューティフル・マインド』でアカデミー賞に輝くアキヴァ・ゴールズマン他、音楽は『スター・ウォーズ』『E.T.』を手がけた映画音楽界の巨匠ジョン・ウィリアムズが手がけている。


ストーリー

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 貧しい漁村に生まれた少女・千代は9歳の時"花街"の置屋に売られる。そこには、千代と同じ境遇のおカボという少女と、花街一の売れっ子と評判の芸者、初桃がいた。親から引き離された寂しさ、下働きの辛さ、初桃の冷たい仕打ち…それは、幼い少女には過酷すぎる日々だった。全ての希望を見失った時、千代に運命の出会いが訪れる。ひとり涙に暮れる千代に、立派な身なりの紳士が優しく声をかけたのだ.「こんな良い日和に泣いてはいけないよ。君のように美しい子が、どうしたのだい?」`”会長”と呼ばれるその男は、千代に涙をぬぐうハンカチと小遣いを手渡すと、連れの芸者たちと共に立ち去る。それはほんの一瞬ではあったが、千代にとっては、人生は辛く苦しいことばかりではないと思い出させてくれた、永遠の出来事だった。この日から、千代は心から芸者になりたいと願うようになる。芸者になれば、会長さんにもう一度逢えるかもしれない…そんな停い願いが、千代に再び希望を与えたのだ。sayuri_2

 千代が15歳の時、人生の転機はやってくる。"芸者の中の芸者"と称えられる"豆葉"が、千代を芸者として育てたいと申し出たのだ.豆葉の厳しい指導によって、千代は芸者”さゆり”として花開く。ミステリアスな輝きを放つ瞳と、天性の聡明さで、男たちは彼女の虜となっていく。しかし、さゆりの心は、幼い頃に一度出逢ったきりの名も知らぬ”会長さん”のものだった。例え再会を果たしたとしても、結ばれるはずもない人であると知りながら…。
 そして、さゆりはついに芸者とその客として"会長さん"と再会する。例え芸者としてでも構わない、ただ一分一秒でも長く彼の側にいたいと、ほとばしる思いを必死にこらえて彼女は願う。だが、全ての人々の運命を呑み込んでしまう”戦争”という名の残酷な嵐が、すぐそこまで近づいていた…。


スタッフ
監督:ロブ・マーシャル
製作:ルーシー・フイツシャー
   ダグラス・ウィック/スティープン・スピルバーグ
製作総指揮:ロジャー・バーンバウム/ゲイリー・バーバー
      パトリシア・ウッチャー/ボビー・コーエン
原作:アーサー・ゴールデン
脚色:ロン・バス/アキヴァ・ゴールズマン
   ロビン・スウィコード/ダグ・ライト
撮影:ディオン・ビーブ
編集:ピエトロ・スカラ
衣装デザイン:コリーン・アトウッド
プロダクション・デザイン:ジョン・マイヤー
音楽:ジョン・ウィリアムズ


キャスト
チャン・ツィイー
渡辺謙
ミシェル・ヨー
役所広司
工藤夕貴
コン・リー
桃井かおり
大後寿々花

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