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2005/08/08

超人の面白読書 3 Memoirs of a Geisha

あれこれ思考を巡らすも今夏一番の暑さで思考停止状態。やっとのこと買い込んだ小川高義訳、文春文庫「さゆり」をまずは文庫版訳者あとがき、名倉礼子の「息子」アーサーのこと、特別寄稿日本語版への著者あとがき、謝辞、本文最初の訳者覚書、最後のパラフレーズ、そして前回原文引用の箇所を恐る恐る小川高義訳で寝そべりながら読んでみた。原書は428ページ、この文庫版では670ページ。普通英語から日本語への翻訳は約2倍の分量とはよくいわれているが、この翻訳はそれよりは遥かに短く、京言葉に置き換えたり翻訳上の創意工夫があちこち散りばめられていて小川オリジナル小説とも取れる名訳になっている。8年前に恐らくは始めのところを読んではこれはノンフィクションかなと思ったものだ。ニューヨークに住む元芸者の女性にテープレコーダーを持ち込み、半生を回想の形で聞き取り調査するあたりを読んで・・・。結局は途中で挫折したままである。
ところで、この小説がニューヨーク・タイムズのベストセラーに載り始めたのは確か8年前の9月頃か。筆者はインターネットでニューヨーク・タイムズのベストセラー、書評欄をチェックしていてベストテン入りしていたのを読んで、これを翻訳すれば日本でもイケルと踏んである社にかけあったものの否の返事。翻訳料が跳ね上がらない前に何か手立てはないか、それにはまずは自分で原書を取り寄せて読んでみようと考え、まだ新しかったネット販売でニューヨークの有名な書店(ミッドタウンの五番街にあって以前に何回か尋ねている書店)に注文したのだった。
ところが、このネット注文でよくある失敗を遣らかしたのだ。注文する場合は、このボタンを押してくださいとはよくあるネット販売の最後の項目、これを不安になって確認のつもりで再度押してしまい、2ヶ月後にこの書店のアジア向ロジスティックセンターがあるシンガポールから船便で注文の書籍が届いたのはいいが、その一週間後にまた船便で同じ物が届いてしまったのだ。確かreturnable とは書かれていたと思うが面倒でそのままにしてしまった。無駄なことをしてしまっと後悔しきり。
そうこうしているうちにスピルバーグが映画化する話が新聞、雑誌で報道され話題に、これはイケルと再確認したが、結局文藝春秋社が翻訳権を取得、2年後の11月に刊行されたのだ。
その後2000年3月にある勉強会で東大の日本近世文化史ご専門のアメリカ出身のR先生を講師に招き、いろいろとお話を伺った後の二次会で、ひょんなことから今売れているアメリカの作家、アーサー・ゴールデンの話をしたら、その作家は私のニューヨークの高校の同級生だと聞いてビックリ。大分儲かって笑いが止まらないと言っていたのを憶えている。偶然とは言え身近にそういう人がいたとは、不思議だった。この先生も今や売れっ子である。
それにしてもだ、企画は論理で説得することも大事だが、情熱がものをいうのだと解ったときには、時すでに遅しである。
そういうこともあって、このArthur Golden著"Memoirs of a Geisha"の本を今年の12月の映画の始まる前に、英語版原書と日本語版訳書を比較しながら読み終えてみたいのだ。

追記。映画『SAYURI』の内容紹介サイトから引用。筆者も近々見ようと思っています。


SAYURI
Memoirs of a Geisha
2005年12月10日(土)日米同時公開!
sayuri

(C)2005 Columbia Pictures Industries. Inc.

2005年/アメリカ/
配給:ブエナビスタインターナショナル(ジャパン)

解説
スティーブン・スピルバーグが製作、アカデミー賞6部門に麺く『シカゴ』のロブ・マーシャルが監督を手がけ、アジナを代表するスター俳穫が結集した世紀の映像プロジエクトが誕生した.それは、絢燗たる映像美の中仁描き出される、限りなくピュアでドラマチックなラブ・ストーリー『SAYURI』。ハリウッド史上空前の話題作の完成を、いま、全世界が固唾を呑んで待ち望んでいる。

主人公は、貧しさゆえに置屋に売られたひとりの少女.過酷な運命に翻弄されながらも、彼女はやがて花街一の芸者”さゆり”として花開き、ただ一つの愛だけを心の支えに、激動の時代を誇り高く生きていく、どんな逆境の中でも、そのプライドが彼女を誰よりも美しく輝かせ、どんな絶望でも、真実の愛が彼女を希望へと導く。映画史に残る鮮烈なヒロイン、さゆり。究極の映像美と共にその一途な《純愛》を描く本作品は、全世界の心を魅了してやまない永遠のラブ・ストーリーである。
 
映画『SAYURI』は、1997年に出版されたアーサー・ゴールデン著”Memoirs of a Gaisha"(邦題『さゆり』文春文庫刊)の映画化権を、あのスティーブン・スピルバーグが獲得した瞬間から世界中の注目を集めることになった.その企画の壮大さゆえに、長年にわたり"夢のプロジェクト”とされていたが、初監督作品『シカゴ』で作品賞を含むアカデミー賞6部門を受賞し、ダイナミックでスタイリッシュな演出で全世界にセンセーションを巻き起こした鬼才ロブ・マーシャルが監督に起用されたことで、ついに実現に向けて始動した。撮影は2004年10月20日よりロサンゼルスでスタートし、2005年1月末の日本ロケにて終了。2005年の冬に、日本を含む全世界で公開される予定である。

企画のスタート時より注目を集めたのは、その豪華なキャスティングである。ヒロインの”さゆり”に抜擢されたのは、『HERO』『LOVERS』で世界的女優となったチャン・ツィイー。ヒロインが思いを寄せる"会長"役に、『ラストサムライ』でのアカデミー賞ノミネートも記憶に新しい渡辺謙。さゆりを導く芸者"豆葉"役に『グリーン・デスティニー』のミシェル・ヨー。さゆりに敵対心を抱く芸者"初桃"役に、中国映画界のトップ女優であるコン・リー。さゆりの置屋仲間の”おカボ”役には工藤夕貴。また、さゆりに心惹かれる"延"役で役所広司、置屋の女将"おかあさん"役に桃井かおりが起用され、記念すべきハリウッド初進出を果たしている。さらには『北の零年』で渡辺謙の娘役を演じ"史上最高の子役誕生"と絶賛された大後寿々花など、アジアを代表する名優たちの夢の競演となった。

スタッフには、撮影監督のディオン・ビーブ、プロダクション・デザインのジョン・マイヤー、衣装デザインのコリーン・アトウッドなど、『シカゴ』のアカデミー賞受賞チームが再び結集.脚色は『ビューティフル・マインド』でアカデミー賞に輝くアキヴァ・ゴールズマン他、音楽は『スター・ウォーズ』『E.T.』を手がけた映画音楽界の巨匠ジョン・ウィリアムズが手がけている。


ストーリー

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 貧しい漁村に生まれた少女・千代は9歳の時"花街"の置屋に売られる。そこには、千代と同じ境遇のおカボという少女と、花街一の売れっ子と評判の芸者、初桃がいた。親から引き離された寂しさ、下働きの辛さ、初桃の冷たい仕打ち…それは、幼い少女には過酷すぎる日々だった。全ての希望を見失った時、千代に運命の出会いが訪れる。ひとり涙に暮れる千代に、立派な身なりの紳士が優しく声をかけたのだ.「こんな良い日和に泣いてはいけないよ。君のように美しい子が、どうしたのだい?」`”会長”と呼ばれるその男は、千代に涙をぬぐうハンカチと小遣いを手渡すと、連れの芸者たちと共に立ち去る。それはほんの一瞬ではあったが、千代にとっては、人生は辛く苦しいことばかりではないと思い出させてくれた、永遠の出来事だった。この日から、千代は心から芸者になりたいと願うようになる。芸者になれば、会長さんにもう一度逢えるかもしれない…そんな停い願いが、千代に再び希望を与えたのだ。sayuri_2

 千代が15歳の時、人生の転機はやってくる。"芸者の中の芸者"と称えられる"豆葉"が、千代を芸者として育てたいと申し出たのだ.豆葉の厳しい指導によって、千代は芸者”さゆり”として花開く。ミステリアスな輝きを放つ瞳と、天性の聡明さで、男たちは彼女の虜となっていく。しかし、さゆりの心は、幼い頃に一度出逢ったきりの名も知らぬ”会長さん”のものだった。例え再会を果たしたとしても、結ばれるはずもない人であると知りながら…。
 そして、さゆりはついに芸者とその客として"会長さん"と再会する。例え芸者としてでも構わない、ただ一分一秒でも長く彼の側にいたいと、ほとばしる思いを必死にこらえて彼女は願う。だが、全ての人々の運命を呑み込んでしまう”戦争”という名の残酷な嵐が、すぐそこまで近づいていた…。


スタッフ
監督:ロブ・マーシャル
製作:ルーシー・フイツシャー
   ダグラス・ウィック/スティープン・スピルバーグ
製作総指揮:ロジャー・バーンバウム/ゲイリー・バーバー
      パトリシア・ウッチャー/ボビー・コーエン
原作:アーサー・ゴールデン
脚色:ロン・バス/アキヴァ・ゴールズマン
   ロビン・スウィコード/ダグ・ライト
撮影:ディオン・ビーブ
編集:ピエトロ・スカラ
衣装デザイン:コリーン・アトウッド
プロダクション・デザイン:ジョン・マイヤー
音楽:ジョン・ウィリアムズ


キャスト
チャン・ツィイー
渡辺謙
ミシェル・ヨー
役所広司
工藤夕貴
コン・リー
桃井かおり
大後寿々花

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