北欧の企業

超人のビジネス・アイ スウェーデン生まれの大手家具店『イケア港北店』

 この9月に横浜市港北区インター近くにスウェーデンの世界的家具店「イケア」20090815_ikeya
がオープンして3年、今まであまり用事がなく、しかも交通の便も良くないこともあって敬遠していた。どういうところか興味はあったが敢て出かけるまででもなかった。このところ必要に駆られて家具用品の調達を行うためやって来たのだ。スウェーデンの企業と言えば、ずっと昔はマッチ製造・輸出、ベアリング、タイヤ、自動車のボルボやサーブ(最近は大分陰りが出て身売り話も)、通信機器のエリクソン(ソニーと合弁会社)、衣料品チェーンのH&M(写真右: H&M日本進出第1号店の銀座店正面入口)、Ca5reo3c
帽子のブランドのヴィゲーンズ、ファションブランドのWESCそれに火薬メーカーのノーベル社や商社のガデリウス等々があるが、このスウェーデン生まれの世界的な家具メーカーは現在ヨーロッパ、アメリカ、中国やオーストラリアなど36ヵ国に280店舗近くを展開、売上高2兆円、従業員10万人以上の大企業だ。1943年、イングヴァル・カンプラードが安売り雑貨として出発、1953年、同業他社との競争が激しく商品供給停止の状態に陥った。このときに自社独自のデザイナーを抱え、企画・製造・販売まで賄う現在の「イケアスタイル」を誕生させた。フラットパックだ。分解された商品は、可能な限り薄く小さく梱包されて、車のトランクに積んで簡単に持ち帰れるシステムだ。1963年、ヨーロッパ、アメリカ、カナダに進出、顧客のニーズに合わせた格安の組み立て式家具を販売、現在に至る。日本には1974年に合弁会社を設立して千葉県船橋市や神戸市に店舗展開したが、DIYが日本でそれほどでなかったせいか1986年に撤退、2002年に「イケアジャパン」を設立して日本に再進出。1号店を船橋市の屋内スキー場跡地に2006年4月オープン、ヤナセ横浜デポー跡地に2006年9月港北店を、その後神戸にポートアイランド店、大阪大正区に鶴浜店、埼玉に新三郷店をオープンさせている。物流センターは関東と関西の中間点の愛知県弥富市に置かれている。
店内は①イケア商品を使ったテーマ別モデルルーム②収納やテーブル、小物等商品別のエリア③組み立て家具の倉庫④レストラン、ビストロ(軽食)に分けられる。来訪者は、モデルルームで各商品が実際に部屋に置かれた状態を想像・把握したうえで購買対象を絞り、商品番号を頼りに倉庫から希望する商品20090815_ikeya4
をピックアップして、レジへ
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向かう流れだ。自分で持ち帰るのが前提のため、配送を依頼する場合も商品をレジに通した後で配送窓口に向かうのだ。非常に安価で上質なデザインが施されていて、不良品率は全体の2%らしい。(イケア-wikipediaを大いに参照)
地下鉄やバスを乗り継いで新開橋のバス停で下車、近くには大正製薬やヤナセがあり、ドデカイブルーとイエローのツートンカラーの建物が「イケア」。あとで気付いたことだが、バス停から近い方から筆者は入っていたがここは出口だった ! そう、大したことではないが、ルール通りに歩かないと何かと不便さもちらほら―。目的の商品を探しにエスカレーターで2階に出向く。20代~40代の家族連れが多く、この巨大なスペースを埋め尽くすほどだ。
タオルやおもちゃ、小物や香り付きのローソクなどlaw priceの商品が山盛り、そこを通り過ぎて各種の書棚、ステレオなどを収納する家具類のコーナーをさらに中へ、カラフルで斬新なデザインの机や椅子、様々なデザインのキッチン具や照明器具、ソファにベット、キッズの部屋や家具類がイケアスタイルよろしく収まっている。あっちにもこっちにもほど良いデザインが施された商品群、しかも安いのだ。果ては観葉植物などガーデニングまで用意されていて手に取りたくなるほど。先日は木製の書棚やキャビネットそれにグットデザインのtrash boxをゲットしたのだ。さて、目的の商品を探しに1階のテキスタイルコーナーへ。店員に聞いてゲット。シンプルイズベストのものを購入したかったが、生憎そのデザインものはなかった。手触りや色それに値段を見て商品を購入したのだ。また2階へ。次に小さな証明器具、序に気になっていたlaw priceのカラフルなバスタオルをゲット。スプレッド白(2490円)、バスタオルターコイズ(449円)。200908161359000このバスタオルはmade in Indiaだった ! そして遅いランチは2階のセルフ式のカフェテリアで取った。20090815_ikeya6               
オーガニックパスタ(249円)、サーモンのマリネ(399円)、オリーブオイル入りのパン(120円)、バター(30円)、サッポロビール小瓶(260円)、〆て1058円+消費税50円の1108円也。カボチャのコールドスープやスウェーデ料理の典型のミートボールやスウェーデン風のパエリヤも良いかもと考えたが、食が細い方なので諦めたのだ。味はごく普通。何かに書いてあったが、ミートボールはオーストラリアの場合は肉はオーストにリア産だとか。それではこのミートボールは日本産のもの ? 椅子に座って食事していたら、ビストロのカウンター近くが急に騒々しくなった。子どもがアイスコーヒーを自分の父親にかけてしまってコップが床に落ちたのだ。流石父親、その場では叱らなかった。それよりも透かさず中年風のスウェーデン人従業員が一生懸命タオルで零した床を二度ほど拭いていた。仕事とは言え、感心感心―。強いて言えば、このカフェテリアで見る限りでは、新しい家族の登場と言えそうだ。20代、30代そして40代のヤング、ヤングアダルト層だ。もちろん50代、60代それ以上そして10代の人たちもいることはいるが圧倒的にこの年代の層が目立つ。"イケア族"の出現である。結局1時50分に入って3時半に出た。帰りは無料のリムジンバスでJR新横浜駅へ。所要時間12,3分。この間など間違って東急田園調布駅に行ってしまったもの。行き先見ずに慌てて乗った結果である。そう、東京方面にもバス運行のサービスをしているのだ。"イケア"スタイルが日本で定着するのももう間近かも知れない―。多少の戸惑いがあっても、だ。本社はオランダ、アメリカ、カナダやオーストラリアではアイケア、ヨーロッパではイケアと呼ぶそうだ。創業者の頭文字や出身地から取ったらしい。
ここまで書いてきて終了のボタンを押したが、忘れていたことが一つあった。とても残念な知らせだ。形や軽さそして値段が気に入ってワイングラス(399円)もゲットして帰宅した。早速そのワイングラスに冷たいビールを注ぎ乾杯した。あっ、うまっと独り言を言った瞬間、何者かが背後からビールの入ったワイングラスを襲ったのだ。2,3メートル飛んでガチャン゛だと。嗚呼―。またもや猛獣・珍獣の仕業だ。悲しい麦芽色やねん!! そしてワイングラスは何処-。また、買い直しか ! 大分前にも六本木ヒルズの雑貨店で購入した軽くて形の良いワイングラス(1000円)も割れたのだった。

ここは何処私は池やチェンジの夏

付記。筆者はこの9月中旬にニューヨークはブルックリンにある『イケア ブルックリン』に行く機会があった。その日は小雨交じりの生憎の天気だったが、地下鉄9ストリート駅を出てバスに揺られること10分、海沿いに例の黄色とブルーのイケアスタイルの店舗がみえた。思わず、あった、あったと叫び、何か日本のどこかに来ているみたいな錯角さえ覚えた。下記はその店内風景。日本の店との違いをご覧あれ。


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(2009.10.8 記)


追記2 「イケアの椅子崩れ障害」、30万脚超販売との見出しが2015年1月5日の毎日新聞夕刊社会面に出た。新聞の記事によると、飲食店経営の男性が提訴、消費者庁が欠陥の可能性と。男性は2012年12月にイケア鶴浜店(大阪)で木製椅子24脚購入し自分で組み立てたが、開店準備中に1脚に座ったところ、座面が突然10センチ落下しバランスを崩し倒れた。その際に右手の親指が脱臼し曲がらなくなる障害が残り、包丁がうまく握れないという。軸受けの強度が低かった可能性があると「製品評価技術基盤機構」が調査結果を消費者庁がネット公開。イケア側は今は該当の椅子は製造していないとコメント。会社側は争う姿勢らしい。
この記事を読んで筆者の感想は、「やっぱり」と思ったのが正直なところ。安価でデザインもまあまあだが、やわいのだ。今使っている椅子も何か高いものを取るときにイケアの椅子を使いたいが、これが土台になりにくく転倒してしまいそうな代物なのだ。また、イケア製本棚は本の重みに耐えかね壊れて廃棄した。組み立てるにせよネジ他強度等が低いのだ!これはicke nej ! 彼らの言葉で“イケネイ”と発音し、「ダメダメ」という意味だ。(2015.1.13 記)

※上記は2009年10月のコラムに追記2を加えたもの。

追記3 そう言えば、JR立川駅から比較的近いところに『イケア立川店』ができているはずだ。なかなか立川まではよっぽどの用事がないと行くことがないが、知人の娘さん夫婦が立川駅近くで店を出しているのでそのうち立ち寄ることができるかも。フランスの郵便局も青と黄色のツートンカラーらしいが、このイケアカラーともいえるシンプルで明るい色に恥じない、リーズナブルでいい商品を提供してほしい。(2015.1.14 記)

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