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2019/04/18

超人の面白読書 137 出版社のPR誌をよみくらべる 6

次に広告関係。裏表紙を覗いてみよう。『図書』は公益財団法人日本バレー協会の広告。由緒あるバレー協会の活動よろしくと、黒が目立つ。『ちくま』は河出書房新社の書籍広告だ。平成最後の衝撃小説とやや大袈裟なキャッチコピーの、赤坂真理著『箱の中の天皇』。『一冊の本』の広告はひのきの家を讃えるサイエンスホーム。抽選でひのきの柱プレゼントだと。『図書』と『一冊の本』の裏表紙の広告は、直接出版とは関係ないものだ。ついでに裏表紙の裏面は『図書』が、法政大学出版局、北海道大学出版会、ヨベル、新教出版社、『ちくま』がみすず書房、ミネルヴァ、文藝春秋、吉川弘文館、『一冊の本』が文遊社一社のみでユニーク。新学期の時期としては各社とも地味だ。『図書』の自社広告は33頁、『ちくま』16頁、『一冊の本』が8頁で『図書』が断トツに多い。頁内のタテ3分の1の広告では『図書』が3本、『ちくま』が7本、『一冊の本』が11本の順で『一冊の本』が一番多い。しかも『一冊の本』は表紙裏面に作品社、平凡社、吉川弘文館、勉誠出版の4本の書籍広告を載せている。インパクトのある広告は少ないようだ。無難におさめた感じだ。この手の広告は発行部数や社の方針によって違うが、1本10万円以上とか。ここで気づいたことだが、『一冊の本』が他の2誌と比べて頁数も多いが広告本数も多いのだ。事業にかける熱量が違うのだろう。それとも広告もしっかりやらないと維持できないということなのか。少しはゆったり感もほしいところだ。岩波朝日文化それに筑摩を加えて典型的な硬派出版社(揶揄されることも)のものを見ていくと、『図書』に掲載された書籍の数が圧倒的に多いのがわかる。ここで読者は、岩波書店の出版物の近刊、新刊、既刊、重版、品切などについての情報が得られる。また、一瞥して最新の出版傾向が会得できるのだ。それにしても相変わらず硬い本が並んでいる。硬い本が売れなくなっている昨今だが、これだけ出ているのだからPR誌の役割は益々重要になる。そうそう、出版社は企画力、“岩波文化人”をフル回転しなければならない――。

 

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