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2018年6月

超人の面白読書 133 大西比呂志著『横浜をめぐる7つの物語』

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大西比呂志著『横浜をめぐる7つの物語』は、副題が地域から見る歴史と世界、と付いているように、港ヨコハマの内と外のつながりを幕末から現代まで分かりやすく繙いた、新書版フェリス ブックス シリーズ、約200ページの近現代史。著者は前任者から引き継いで長らく大学で横浜学を講じている。分かっていることは更に確認することで掘り下げ、また、“知らなんだ”ことは知識の幅を広げることに一役かって豊穣に。読書はほんの些細な書物から啓発されることや再発見することがしばしば。その度に己の無知を恥じるのだが止められない。それが時間を割いた読書の醍醐味である。それはさておき横浜学の書評だ。

第1章 横浜の風車とあるデンマーク人
第2章 二つの開港記念日
第3章 関東大震災と朝鮮人
第4章 シアトルの石灯籠とバラ
第5章 ドイツから来た家族の物語
第6章 戦争遺跡が示すもの
第7章 占領のまち横浜とザンダー先生

実は第1章のデンマーク人と風車の話が、毎日新聞神奈川版連載第1回目に登場して興味深く読んだ(その記事を読むはこちら→「横浜の中の世界 ①コスモポリタンたちの現代史」)。
そのネタがこの本なのだ。現在会社の役員をしている子孫がいることまで足跡を辿っている。風車windmillは風頼りで他力本願的、色鮮やかでどこか19世紀的なのどかさがある。生活用水に欠かせない実用的な風車だが見た目はメルヘンチック。しかし、デンマーク人グランが横浜山手のフェリス学院に建てた風車は街にマッチしたと容易に想像できるが、グランが日本人と結婚して横浜の郊外の田園風景(都筑郡田村)が広がる小高い丘に風車を建てたことは、当時の地域の人々にとってはさぞビックリしたに違いない。いやいや、著者が書いているようにその地域の目印landmarkとしても威力を発揮したかも。折しも今年は日本デンマーク交流150周年でこれを機に日本で活躍した新たなデンマーク人が掘り起こされるかも。北欧に興味のある筆者には本書の第1章は大変興味深い。デーン人の面目躍如といったところだろうか。(続く)


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スウェーデンの夏至祭 midsommar 2018

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【写真: ①夏至祭を祝う ②すばらしい夏至祭 ③夏至祭に多くの雨】

日本は今梅雨。今朝は梅雨の晴れ間で快晴、気温も真夏並みに。ところで、スカンジナビアでは今は夏至祭で休日だ。
その一コマをスウェーデンの小さな新聞記事『8 sidor』から。

『8 sidor』の記事を読むはこちら→http://8sidor.se/sverige/2018/06/glad-midsommar-2/

つい最近スウェーデンの第3の都市マルメの中心にあるカフェの前で襲撃され、3人が射殺され3人が怪我した事件が起きたばかり。いずれも20代の若者で仲間の抗争らしいが、物騒だ。マルメはスウェーデン南部の港湾都市(デンマークとはエーレスンド橋【英語 】Öresund Bridge: 【瑞語】Öresundsbron 【丁語】Øresundsbroenで結ばれ、そのスウェーデン側がマルメ)として栄えるも、90年代にはその経済が失速、最近では回復しているらしい。市には裕福層と貧困層の格差も広がっているとも。マルメといえばベルイマンの舞台や映画と馴染みが深い地、1998年にはマルメ大学も創設されている。筆者は知らなんだ。この大学には日本では考えられないユニークな国際移住民族関係学部がある。

追記 スウェーデンのマルメに言及した記事が『図書』2018年7月号に載っている。執筆者は哲学者でスウェーデン文学の翻訳者でもある。その記事を読むはこちら→「冨原眞弓『1968年、戒厳令の夜、マリはプラハを去った』」 この1968年の「プラハの春」では筆者も当時チェコにいたペンパルが国外に脱出して最初はボルゴグラード(昨夜FIFAワールドカップロシア大会で日本とポーランドが対戦したサッカースタジアムのある都市)にいたがそれからイギリスに渡った。それはイギリスから届いた手紙で判明したのだが、そのあとは消息が途絶えた・・・。で、それっきり。チェコ語の辞書まで贈ってくれた。その辞書は今筆者の本棚にある。その女性ズデンカさんは今何処?
筆者の関係でも「プラハの春」で翻弄された人がいたのだ。(2018.6.29 記)


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超人のジャーナリスト・アイ 172 大阪北部地震での流言

最近千葉県で地震が多発していてそのうち大地震が来るのではと考えていた矢先に、今朝(2018年6月19日午前7時58分)大阪北部を中心としたマグニチュード6.1の地震が発生した。この地震で9才の子どもを含め4人が犠牲に、300人以上が負傷した模様。ちょうど通勤電車の中で1923年(大正12年)の関東大震災、横浜の被害についてある本を読んでいたのだ。それは日本の近現代史では有名なコリアン暴動の流言(デマ)の話だったのだが、この大阪北部地震でもやれ京阪電車が脱線したとかご丁寧に矢印写真付で大阪京セラドームの屋根が崩壊したとかの流言(デマ)がSNSなどで流れたらしいのだ。実際はフェイクだった。現代はSNSなどでいとも簡単に拡散できるから尚更怖い。

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超人のジャーナリスト・アイ 171 シンガポールでの米朝首脳会談

2018年6月12日午前10時、シンガポールのホテルで史上初の米朝首脳会談が行われた。焦点は北朝鮮の完全非核化と朝鮮半島の平和維持それに金正恩体制の保証等だったが、結果は期待していたほどでもなかったようだ。完全な非核化に至るまでの道筋はまだまだで、これから決めていく感じだ。では、何が話し合われたかだ。詰めるまでには時間が足りないということなのか。来週にもトランプ大統領の側近が平壌に飛び更なる具体的な完全なる非核化の詰めに入るという。経済制裁はまだ続けるといい、一方で米韓合同演習は止めて駐留軍隊を引き上げるとも。記者会見でトランプ大統領は、莫大な経費の削減にもなるとも述べた。やはり“政治ショー的”色彩が濃かったと見るべきかも。特にトランプ大統領と金正恩委員長とが二国の国旗を背景に歩み寄りちょうど真ん中で握手するシーンは、世界中に映像が配信された。見事な演出と言わざるを得ない。また、トランプ大統領の記者会見が始まる前アメリカが用意した北朝鮮の近未来を描いた短いビデオが流された。非核化後の北朝鮮の経済発展を促すビデオだ。共同宣言では結局北朝鮮の体制維持は盛り込まれたものの、あれだけトランプ大統領が強調した完全な非核化は具体的には盛り込まれなかった。日本の拉致問題も言及されたがあとは二国間で交渉を、とのようだ。帰国直後のトランプ大統領が記者から人権無視の北朝鮮金委員長は大丈夫かと質問され(2018年6月14日朝8時台のNHKBS世界の放送局から。ABCテレビ)、一方で、北朝鮮の国営テレビは首脳会談の成果を強調していた。今後の推移を注視するしかないようだ。拉致問題を含め対話路線で朝鮮半島の実質的な平和と朝鮮戦争の終結を一早く実現してもらいたい。それにしてもワーキング ランチは質素なものだった。ともかく世界中から3000人もの報道人が集結した(日本のテレビもキャスターを現地に送り込んでいたが・・・)一大政治ショーは終わった。“チビっ子 ロケットマン”と“老いぼれ”と互いに罵り合って、一触発の危機もあったアメリカと北朝鮮だが、1年後にこうなるとは誰も予想だにしなかったことだ。平和への道は確かに一歩前進したのだ。たとえ中身が薄くとも。要はこれからが勝負だろう。ディールだけを考えずに、互恵関係を築きながら根気よく続けていくことだろうか。

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超人の面白ラーメン紀行 251 再びの東急池上線大崎広小路駅『平太周 味庵』

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11年振りの再訪。しっかりとやっていた!店員に外国人風の人がいた以外は以前とそれほど変わらない様子。カウンターが黒光りしていて老舗の貫禄を感じた次第。この日は暑かったが店No.1の特製ラーメン(830円)を頼んだ。背脂たっぷり、麺はストレート、スープは濃厚豚骨醤油、トッピングのチャーシューもうまっ。それにしても見事な背脂である。
池上線大崎広小路駅『平太周 味庵』1.スープ★★2.麺★★3.トッピング★★4.接客・雰囲気☆☆5.価格★☆


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超人の映画鑑賞 マルクス・エンゲルス(原題: THE YOUNG KARL MARX)

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日本でも20年以上前からか中間層が氷解し、新たに格差や貧困が社会問題化してきた。そして、最近ではアメリカや中国でも再びマルクスが注目されているという。そんな中、神保町にある岩波ホールで〈岩波ホール創設50周年記念・カール・マルクス生誕200年記念作品〉ラウル・ペック監督作品『マルクス・エンゲルス』(原題: THE YOUNG KARL MARX)を観た。若きマルクスに焦点をあてたフランス・ドイツ・ベルギーの合作映画。
時は1840年代のヨーロッパ。産業革命が生んだ社会のひずみが格差をもたらして、貧困の嵐が吹き荒れ、人々は人間の尊厳を奪われて、不当な労働を強いられていた。20代半ばのカール・マルクスは、搾取と不平等な世界に対抗すべく独自に政治批判を展開するが、それによってドイツを追われ、フランスへと辿りつく。彼はパリでフリードリヒ・エンゲルスと運命の再会を果たす。『共産党宣言』(この有名な本は、「今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である」で始まる)の執筆に至るまでの日々を描く(この映画のチラシから)。マルクスとエンゲルスの共働の理論形成の様子や苦悩それに友情、それらに劣らず支えあう夫人たちの姿も観る者に感動を与える。筆者は昨夜の睡眠不足と仕事帰りのせいか少し居眠りしてしまった。気を取り直して観ているうちに、映画の最後のクレジットのシーンでボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」の曲が流れたのにはプチサプライズ。この映画の現在性を強く感じた。
2017年/フランス・ドイツ・ベルギー合作/仏語・独語・英語上映時間118分。

追記 最新のマルクス関連記事二つを読むはこちら→「ひもとく カール・マルクス(朝日新聞)/マルクスと『心』の吟味(毎日新聞)」

追記2 南米のマルクス主義者といえばチェ・ゲバラがチョー有名だ。その チェ・ゲバラについては過去何度かテレビのドキュメンタリー番組で観ているが、先週の金曜日にもETVで放送していた。詳細はこちら→https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/4471/1418010/index.html


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超人の面白読書 131 ジョージ・オーウェル『1984』 5

北朝鮮でまた金正恩委員長の親戚が脱北してヨーロッパへ逃亡、これを金委員長の命を受けた刺客が暗殺に動き出しているという。不穏な動きである。こういった人権無視の恐ろしい出来事がなぜ起こるのか、疑心暗鬼の独裁体制の不信感の果てなのか。私たちはほんの少し前の歴史を顧みるとき、旧ソ連や中国で酷い粛清が行われた、また、戦前の日本でも軍部が暴走して多くの犠牲者を出した負の遺産に遭遇するが、体制維持を金科玉条のように振りかざしたがる権力者をどうチェックしたら良いか、確か歴史から教訓を引き出したはずなのに最近ではその歴史が繰り返されようとしているような風潮が目立つ。日本国の政治も権力者の利害に絡んで政治が歪めら、改竄が行われた事実。そう、権力者へのそんたく、もりソバ・かけうどん問題だ。論理のすり替えなど巧みな政治手法で逃れようとしている。国民を騙し続けているのだ。まさしく『1984年』の2+2=5の論法だ。憲法が謳う「国民の幸福の追及」はどうなっているのか。

主人公ウィンストンが働いているオセアニアの党機関のテレスクリーン(双方向モニター。ジョージ・オーウェルの近未来を予測させる情報操作機器の創作)ではBig Brother is watching you. ビッグ ブラザーはあなたを見ている、という文字が流される。定期的に流される2分間憎悪と体操。党のスローガンは、War is Peace.戦争は平和なり Freedom is Slavery.自由は隷従なり Ignorance is Strength.無知は力なり、の皮肉たっぷりのdouble think二重思考である。(続く)

追記 『図書』2018年7月号に文芸ジャーナリストの佐久間文子氏の「ディストピア小説の現在」という記事が掲載されていてなかなか面白い。その記事を読むはこちら→「20180629161725.pdf」をダウンロード(2018.6.29 記)

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超人のラーメン紀行 250 大和市『らーめん久久』

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記念の250杯は大和市。予想だにしなかったこと。今や日本のラーメン店数は33000店以上。第1位は山形県らしい。
今回のラーメン店は、大和市立図書館から5、6分のところにある鶏白湯ラーメン店『ラーメン久久』。夏日を思わせる快晴の日曜日の午後3時半過ぎに店に入ったが、ガラガラで客はいず、店主(?)がカウンター右端にいたのみ。事前に少し調べた店の情報とは違っていたみたい。時間帯が時間帯、致し方ないか。
さて、ラーメン。初めて入る店では定番ものを食べるのが筆者の流儀。こくまろ鶏らーめん(650円)を頼んだ。久しぶりの鶏白湯(パイタン)ラーメンだ。白濁だが濃い。あおさ(海苔)をトッピングしてなめらかな味にアレンジ。麺はストレート系、まあまあ。トッピングはチャーシュー、メンマ、卵にネギと青菜、これもまあまあ。全体的にはごく普通の鶏パイタンラーメンである。先週食べた菊名のラーメン店はトンコツ系でごく普通の一杯(ここと値段は同じ)だが活気は2倍あった。開店5周年だそうな。下手な字でわけのわからない文言(この内容は陳腐すぎる、思いのたけは分からないでもないが)をウィンドウに貼るくらいなら、店内の別なところで(もっと整理してコンパクトにするとか)一工夫も二工夫もして活気を出してほしい。

大和市『らーめん久久』1.スープ★★2.麺★★3.トッピング★★☆4.接客・雰囲気☆5.価格★★

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超人の面白ラジオ聴取 ヴァイオリニストサラ・オレイン

土曜日のFM放送の番組『Peace of Mind 土曜の朝のサラ・オレイン』(8時30分~9時)を聴いた。冒頭、 澄んでいて爽やかその上少しパワフルで始まった、アイスショーでのコラボ曲(彼女の歌は冬の時期が多いらしい)。今回で2回目。先週は映画音楽、今週はFIFA世界サッカー大会がこの6月にロシアで開催されるのにあわせて、世界から愛を込めてTo Russia with loveと題してロシア音楽をいくつか紹介していた。東大三鷹寮(サラは東大留学中は三鷹寮に住んでいた)の先輩の歌手加藤登紀子から紹介。彼女の唄う『100万本のバラ』はロシアの歌謡曲、『カチューシャ』や『トロイカ』など“dark”で影のある感じ(“哀愁”のあると言ったほうがぴったりするが。この辺の話は作家五木寛之の専売特許だ)の唄は日本人に馴染み深い唄、ディズニー映画『眠れぬ森の美女』の曲は実はチャイコフスキーのバレー音楽が元、また、エリック・カルメンの唄はラフマニノフの曲にインスパイアされたものと知られざるエピソードを披露。懐かしい『ローズガーデン』の唄も流れた(1968年アップルレコードから発売。当時FEN放送でよく流れていた!)。これもロシアのロマ(今は差別的意味合いがありジプシーを使わずロマを使用)は音楽に歌詞をつけたものだと。今秋田犬で話題のロシアのザギトワなどスケート選手を輩出しているロシアに憧れ、行ってみたいと思っていたが、なぜかモロッコに旅行してしまったと、オモロイ。本当かしらと本人は言っていたが、ロシアの血も流れているとか(そう言えば、大昔NHKテレビロシア語講座に講師として出演していたロシア人女性に似ていたか。その同時だから今はもういいおばあさんにはなっていると思うが。笑)。また、こんな話も。コンビニのレジでロシア人ですかと間違えられたが、コンビニを出たあと気づいて、ひょっとしたら領収書が要りますかと聞き違ったかもと、おー、恥ずかしいだと(真相は分からないがとも)。笑える、笑える。カワイイ!!番組の最後はサラの“From Russia with love”の曲で締めた。
番組のwebsiteはこちら→http://www.tfm.co.jp/peace/

追記 この番組をラジコ(ラジコradiko.jpでサラ・オレインを入力すると期間限定でこの番組を聴取できる)で再聴取した。いろいろな発見があって新鮮。

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超人の面白ラーメン紀行 249 東横線菊名駅『武蔵家 菊名店』

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東横線菊名駅『武蔵家 菊名店』のラーメン(650円)。豚骨醤油系だが、筆者的には少し塩辛かった。海苔が異様に存在感を示していた。
東横線菊名駅『武蔵家 菊名店』1.スープ★☆☆2.麺★★3.トッピング★★4.接客・雰囲気5.価格★★


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