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超人の面白読書 129 木村 誠著『大学大倒産時代』 7

以上が小見出しであぶり出したすべて。著者は「あとがき」で大学情報関係雑誌に長年籍を置いた立場から大学の生き残りのヒントを提案しているが、やはり地方の大学の活性化がポイントのようだ。何せ来年から本格的な少子化の波がどっと押し寄せれば、どこかにしわ寄せが来るのは目に見えている。すでに潰れている私立大学が出ておりまた、有名女子私立短大も募集停止を打ち出している。国立大学は予算減、役割分担、改編に晒され、地方私大の公立化現象も起こるなど大学を取り巻く環境がまさに激変しているのだ。こうなると負の連鎖が起こるかも知れない。そういった時代状況の中で、必死に取り組んでいる大学の姿が浮かび上がってくる。これは著者の長年の取材の賜物だろう。それに説得力を持たせているのが最新データだ。これは門外漢の筆者にも大いに参考になる。そもそも18才人口が減少しているのに拘わらず、大学数は増加していること自体が変で、定員割れを起こすのも無理ないこと。外国からの留学生を積極的に受け入れているが国との関係が良くないと留学生数も減少する。アジア、特に中国や韓国を例に取れば一目瞭然、現に関西の中堅大学では留学生が激変したそうだ。しかし、筆者は大学の未来について悲観論を呈しているのではなく、高等教育機関の説得力のある交通整理が必要だと言っているのだ。戦前の教育の反省から戦後すぐGHQの要請で当時のいろいろな立場の知識人たちが教育改革について幅広い議論を行い、それが戦後教育の根幹をなしている。6・3・3制の導入をはじめ高等教育機関にも及んだ大改革である。それから70年以上が経ち社会とのミスマッチが目立ち制度疲労が露呈している。(続く)

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