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超人の面白読書 127 加藤孝男(東海学園大学教授) 太田昌孝(名古屋短期大学教授) 『詩人 西脇順三郎 その生涯と作品』 8

この長い書評も終わりに近づいてきた。再読して思わぬ発見があった。本書の前半部分は比較的短い『新潟日報』の連載記事(西脇順三郎の軌跡を追う特派員報告風)に対して、後半部分が書き下ろしの詩と解説・評釈の、いわば、二部構成になっている。筆者は最後の章を読んで思わず最初の頁に戻り、「記念室の神話」を読み返してしまった。そこには元小千谷市立図書館長新野弘幸氏の西脇洋書保存の画期的な試みが記されていた。
ということで、循環型の読書が可能ということを発見したのだ。もちろん、後半部分から読むことも可能だ。大きな活字や豊富な写真もいい。難しい詩の本から開放されて気軽に読書の楽しみを教えてくれる。
著者の太田氏はあとがきで、「小千谷そば和田」や西脇順三郎記念室・偲ぶ会の事務局長の小見山昭氏のことを小千谷の風景に溶け込ましながら、「ロンドンと小千谷に身を置いたわれわれの眼と耳が、西脇の放つポエジーに操られながら一つの定点を見据えていたことに気づいていただければ幸福この上ない」と本書を結んでいる。上質なウィスキーと上品な日本酒を交互に味わった感じのする本である。西脇本の入門書としても最適な本。読者諸氏よ、ぜひ手にとって読んでほしい。
クロスカルチャー出版 2017年5月31日 刊。

追記 2017年6月24日(土)の『新潟日報』朝刊文化欄に『詩人 西脇順三郎』が紹介されたみたい。

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