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超人の面白読書 120 PR誌『経 Kei』(ダイモンド社) No.170 2015年12月号

テレビ東京の番組に出演したフリーアナウンサーの徳光和夫は、放送業界に就職希望する学生の質問に応えて、これからの放送業界に求められる人材は万遍なくこなす人より飛びぬけた才能を発揮する人(確か取り組む人を強調していた)、言い換えれば、ジェネラリストではなくスペシャリストだと語った。驚いたことにこれはもう25、6年前に京大人文研のS教授が今の学生は何でもこなす優秀さはあるが卓越したものが今一つ足りないと語っていたことと同意見だった !
いま、国立大学の人社系が揺れている。この問題に真摯に向き合っている経済学者で滋賀大学の学長をしている佐和隆光氏もその一人だ。彼はかつてニューアカデミーを牽引した浅田彰(『逃走論』の著者)の恩師でもある。その彼がダイヤモンド社のPR誌『経 Kei』に連載しているエッセイ、ハードヘッド&ソフトハートのタイトルで大学問題について書いている。

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因みに2015年12月号(第167回)は、安倍政権が進めるピント外れの大学改革というタイトル。その中の一文を引用してみたい。「人文系学部・大学院の廃止・転換を図ろうとする2015年6月8日付けの文科大臣通知は見当外れも甚だしい。仮に国立大学の人社系学部・大学院を全廃して、余った資金の全額を理系学部・大学院に投下しても、その効果は微々たるものに過ぎまい。むしろ不毛の荒地のまま放置されている人社系分野にわずかな資金を投じて田畑を開墾するほうが、はるかに得策である。」また、こうも書いている。「学力の思考力、判断力、表現力の要素を高め、優れた研究者を養成する必要のあることは、否定すべくもあるまい。そのためには、目下、対GDP比率でOECD34ヵ国中最下位の高等教育予算を大幅に増額し、大学教員の給与を引き上げ、正規雇用の教員数を倍増するくらいの措置を講じなければならない。」
筆者はいま経済学者の岩井克人著『経済学の宇宙』を読書中だ。夫人は作家の水村美苗氏でこれまた、彼女の著作『日本語が亡びるとき』の文庫版によせてのあとがき(これが異常に長い !)のコピーも鞄に入れて読んでいる。佐和隆光氏や岩井克人氏は同じ年代にアメリカに留学してアメリカの経済学の最前線の息吹に触れた日本の東と西の著名な経済学者だ。あえて取り上げたのは人社知の営為がここにあるからに他ならない。
話は少し横道に逸れた。元に戻そう。このダイヤモンド社のPR誌『経 Kei』は新年の挨拶まわりの時にM書店のH部長から頂いたもの。バックナンバーもいくつかもらった。2015年11月号のタイトルは、人文社会知の充実こそ技術進歩のカギ。

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