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超人の面白読書 98 安田純治・澤正宏対談『今 原発を考えるーフクシマからの発言』 続

今原発関係の書籍がどのくらい刊行されているか。ある書店のwebsiteによると、3月7日現在622冊も刊行されている。相当な数だ。書店員の悲鳴が聞こえて来そう。食傷気味の感じなのだ。Yamanishobo_genpatsu今年も3.11までのカウントダウンが始まった。メディアは大震災・原発事故から2年になるのを記念して特集を組んでいる。しかし、約40年も前に原発の危険性と問題を指摘していた裁判はほとんどなかった(日本初の科学技術裁判である伊方原発訴訟以外)。本書を手に取って読んでみると、参考資料編の推薦文(この推薦文は『福島原発設置反対運動裁判資料』第二回配本全4巻の内容見本の推薦文)中で物理学者の安斎育郎氏がいみじくも指摘しているようにその闘いの過程は大変だった様子がよく分かる。

忘れないで欲しい。破局的な福島原発事故の被災地に、40年近くも前、厳しい嵐に抗しながら、傲慢不遜な国家と電力企業を相手に、弁護士や科学者と手を携えてこの国の原発政策の是非を根底から問い、懸命に闘っていた人々がいたことを。
文字通り、村八分・監視・恫喝・懐柔などの攻撃にさらされながらも、彼らは信じるところに従って生きようとした。中略。
1970年代、福島の住民や弁護士とともに原発批判に取り組んでいた私は、「反国家的イデオローグとみなされ、アカデミック・ハラスメントを受けた。

本書はいつどこでも気軽に読めるようにと編んだ冊子形式(リブレlivret フランス語でブックレットの意味)だが、講演会の対談もさることながら、参考資料編には『福島原発設置反対運動裁判資料』(全7巻)の目次、安田先生の解説の一部、澤先生の解題、内容見本の推薦文、概要とその英訳など盛り沢山だ。福島から忘れないで欲しいと新たに発信するには英文は不可欠だろう。この概要は独文も出来上がっていて、仏文もまもなく出来上がる予定とか。ぜひ手にとって読んで欲しい本だ。【写真: 福島県いわき市平のY書房 筆者撮影】

追記 澤 正宏先生が編集・解題・解説した、初の科学訴訟『伊方原発設置反対運動裁判資料』第1回配本・全4巻(2013年9月刊)に続いて、今回第2回配本・全3巻が発売になりました。澤先生の力作「伊方原発関連年表」がピカイチ、なんと39頁にわたって詳述している。読ませる、いわば、物語年表だ。

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