« 超人の面白ラーメン紀行 169 町田市『ラァメン家 69'N'ROLL ONE』続々 | トップページ | 超人の面白読書 98 安田純治・澤正宏対談『今 原発を考えるーフクシマからの発言』 続 »

超人の面白読書 98 安田純治・澤 正宏対談『今 原発を考えるーフクシマからの発言』

20130305104213_00001_4

冒頭から少し長い引用になるのをお許し頂きたい。

訴状には、地方自治体の財政問題についても書いてあります。原発マネーで麻痺した自治体のありさまは、今、問題になっていることですが、当時は麻痺しつつあった。そんな自治体のありさまを細かく調べて、どういうふうに原発マネーが流れたかを書いた準備書面もあります。まさに地方自治論まで書いてあります。
そして最後に、使用済み核燃料の後始末をどうするかという問題まで書いてあります。訴状の段階で、すでに地震・津波で事故が起きると書いています。弁護団内部でも反対もあったのですが、航空機の墜落事故まで書いていて、ニューヨークの貿易センタービル事件が起きて、先見の明がある人もいたんだなと感心したものです。
答弁書をみると、地震は今までの最大級の地震を想定して対処していると書いています。津波・高潮についても同じです。いかに安全神話というものがいい加減か。この頃は貞観津波のことはまだ知られていませんでした。後に東電が貞観津波のことを知ってからも具体的な対策をしませんでした。
東電は、今もって人災だと認めていません。謝るけれど人災とは認めていない。なぜかと言いますと、原子力災害の法律のなかで、無過失責任というふうに決めているので、東電は自分たちも被害者だと考えているんです。つまり、過失はなかったんだけれども、天災によって、無過失だけれども責任をおわされる。だから、自分たちも被害者だという意識が心の底にある。ご迷惑をかけましたと謝るけれども、悪うございましたとは今もって言わない。それが損害賠償にすべて響いてきて、金を払うのを絞ろうとしているわけです。
我々弁護団は、交通事故と同じように不法行為、過失責任として払えという主張です。
ところが彼らは無過失責任だとして、あなた方も被害者だけれども私も被害者だという態度です。悪いのは天災だという姿勢がどこかにあるので、ずっと厚顔無恥な態度を続けていられるのだと思います。
予見可能性と結果回避の可能の二つがないと過失成立はありませんが、問題は地震・津波・全電源喪失・水素爆発について予見可能性があったかどうか、次に結果回避の可能性があったかどうかです。原告は予見したわけですし、結果回避もできたわけです。それを仮想事故と称して原発建設を強行したわけですから、この裁判は今になって非常に意味合いが出てくるんです。われわれに言わせれば、この事故はあくまでも人災なのです。(本文21頁〜22頁)

約40年前にすでに福島原発事故を指摘していた資料集、『福島原発設置反対運動裁判資料』の解説者で福島原発弁護団長を務めた安田純治弁護士と西脇順三郎研究家で原爆文学にも詳しい澤 正宏福島大学名誉教授(解題者)の冊子形式(CPCリブレ創刊号、A5判80頁、参考資料付。定価1,260円 、発売中)の対談集だが、上記の安田純治弁護士の発言は注目に値する。長い裁判闘争の最中で”勝ち得た”ものだろう。80歳を越えてもなお、補償問題と廃炉に生命を捧げると言明している。〈続く〉

|

« 超人の面白ラーメン紀行 169 町田市『ラァメン家 69'N'ROLL ONE』続々 | トップページ | 超人の面白読書 98 安田純治・澤正宏対談『今 原発を考えるーフクシマからの発言』 続 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/77059/56888757

この記事へのトラックバック一覧です: 超人の面白読書 98 安田純治・澤 正宏対談『今 原発を考えるーフクシマからの発言』:

« 超人の面白ラーメン紀行 169 町田市『ラァメン家 69'N'ROLL ONE』続々 | トップページ | 超人の面白読書 98 安田純治・澤正宏対談『今 原発を考えるーフクシマからの発言』 続 »