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超人の面白読書 97 河合武著『不思議な国の原子力ー日本の現状ー』

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毎日新聞の原発関連の記事で見つけた本。この本は51年前の原発導入時期に毎日新聞原子力担当記者が取材ノートをもとに書き下ろしたもの。昭和34年発行で定価160円。角川新書。因みにネットで探すと1冊ヒットし、価格がなんと1万円以上もする。購入を諦めて図書館で借り出して読んだ。昭和20年代後半から昭和30年代前半の原発導入時期の動きを克明に追っていて大変興味深い。
著者ははしがきで次のように書く。賢明な読者諸氏は半世紀以上前の日本の現状を想像しながら追ってほしい。

原子力が、人類にとって、大きな幸福をもたらす、可能性をはらんだ萌芽であることは間違いない。日本のような、資源、エネルギーの乏しい国にとっては、その期待が大きいのは当然のことである。
だが、現実の世界は、新時代のホープ「原子力」の若い芽が育つには、あまりにも汚れすぎているようである。日本の原子力の歩みを見つめる時、私はますますこの感を深める。

次に目次。

序章 夢と現実
第一章 ゆがめられた出発点
第二章 利用された原子力
第三章 忘れられた立地条件
第四章 場当たりの安全対策
第五章 期待できぬ損害賠償
第六章 無計画の結果は・・・
終章 原子力のすべて

235頁足らずの一般読者向け新書版だが、特に巻末20頁に及ぶ1945年(昭和20年)から1961年(昭和36年)までの原子力年表は、日本における原子力の歩みを見るのには貴重かつ有益な年表である。そこには1945年(昭和20年)8 6 広島に原爆(ウラン235型)投下されるから始まって、1961年(昭和36年)1 23 原子力委、長期計画専門部会解散まで441の項目が記述されている。もちろん1946年(昭和21年)8 1 米原子力法成立(原子力委員会、発足)、1952年(昭和27年)10 3 英、最初の原爆実験や1954年(昭和29年)6 27 ソ連最初の実規模原子力発電所(出力5,000kW)運転開始などの外国の動きも記述されている。〈続く〉
追記。日曜朝の民放テレビのニュース番組で評論家の佐高信氏が、何かのコメント(今思い出せないでいる!)に触れる前に、書籍の新聞広告は新刊案内ばかりではなく、旧刊案内も出してくれた方が助かるのにと言っていたが、この本はまさしくその類に当てはまる本かも。<続く>

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