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超人の面白読書 91 羽田 正著『新しい世界史へ―地球市民のための構想』 5

閑話休題。筆者はもう4年近く前にある構想をある研究者(1960年代に刊行された岩波書店の『世界歴史』をあげると言ってくれた研究者で、この本は古本で高値がついているよとも。結局遠慮申し上げたが)に持ちかけた。それはスケールの大きい構想だったので、その研究者も学内外に基本構想の賛同の呼びかけをしてくれた。ある研究者からは構想趣旨の軌道修正を促され、構想自体の存続すら危ぶまれた。構想を持ちかけた研究者曰く、しばらく沈思、曝すことにしたよ、と。それから約3年後件の研究者から構想再開の知らせ、テーマは地球規模、執筆者は25名位に膨らんで目下執筆者への最終調整中だ。ここで重要なことは、構想力と時間軸に曝して熟成度を高めて行く協働作業だ。早まって生硬し過ぎたり、遅すぎて機会を逸したりと“よむ”力が試されるが、何より自らの問題意識の深さを再認識することだった。まだ進行中なのでこれ以上は言えないのが残念。ネタばれで大失敗したら大笑いになるからだ。多少違いはあるものの、このことはこの本の著者が推薦していた『二宮宏之著作集 Ⅰ』を借りてパラパラ巡ってみて感得。フランス社会史の専門家は先駆的なオーガナイザーでもあったことが、月報やあとがきの福井憲彦氏の文章を読めば理解できた。で、ついでにこの著名な著作集を全部ある書店の軒先で巡ってみた結果、古い論文を編んではいるが『著作集 Ⅰ』が良いかもと素人なりに判断してある箇所をじっくり読み込んでみたいと考えている。それはとりもなおさず筆者が構想中のものに刺激的なアドバイスを与えるに違いないことを確信したからに他ならない。

さて、最後の章第四章 新しい世界史の構想に移ろう。1 新しい世界史のために 共同研究「ユーラシアの近代と新しい世界史叙述」(http://haneda.ioc.u-tokyo.ac.jp/eurasia)の成果、ここでは著者は自分たちの共同作業の中間報告の形で具体的な世界史構想を述べる。世界史を記述する言語、英語を鍛える、非対称のパラドックス、複数の新しい世界史と続くが、この項でも著者の主張にしばし耳を傾けてみよう。〈つづく〉

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