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超人の面白読書  64 吉田豊著『牛乳と日本人』続々

 寛永8年(1631)にオランダ東インド会社総督の特使として江戸に派遣されたウィルレム・ヤンセンの日記に、平戸から荷物を送らせた中にチーズが含まれていたとの記述がある。これが江戸入り第1号だという(P.49)。また、徳川斎昭は弘道館のかたわらに医学館や薬園のほか養牛場を設けて牛酪(濃縮乾固乳と思われる)をつくらせたばかりでなく、朝食にはかならず鶏卵とともに牛乳を食膳にのぼらせ、その量は毎日5合(900ミリリットル)以上だったという。(P.82)
安政5年以前にアメリカの貿易事務官ライスが捕鯨船でやって来て、西洋式洗濯・緬羊飼育の方法や西洋式馬術・船の帆操を教えたが、農耕用の雌牛を使って乳絞りを実地指導したらしい。ハリスの件では、お吉(唐人お吉)はハリスの侍妾として領事館にあてられている玉泉寺に通っていたが、ある時牛乳を欲しがっていた病気中のハリスに近くの馬込村の農家から牛乳を調達し飲ませた。ハリスは回復したらしい。この話を聞いた当時寺院に仮寓した駐在領事たちは、牛を飼い搾乳夫をおいて乳を飲むようになる。夏はガラスの徳利に入れ井戸のなかに吊るして冷やしたという(P.88〜P.94)。
 アイスクリームの話、横浜発祥、北海道のリーダーたち等々まだまだおもしろいエピソードがあるが、あとは読者諸兄が実際に手にとって読んでほしい。どこからでも読める本だ。但し、『東京牛乳物語』と同じ時期に出た本で、発売して10年以上経過しているので入手は困難かもしれない。筆者は図書館から借り出して読んだ。自称“牛乳三部作”読破の次の目標は、最後のステージ、大冊『大日本牛乳史』を読むことだ。

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