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超人の面白読書 61 アメリカのベストセラー A Gate at the Stairs

 ローリー・ムーアの新作『A Gate At The Stairs』のカバーにはちょっとした作品評と内容紹介が書かれている。また、カバーの後ろには簡単な著者紹介も写真入りで掲げている。私訳をしてみよう。

 ベストセラー本『Birds of America』ではローリー・ムーアは、男女間の断絶、崖っぷちに立つ女性の脆弱性、孤独それに損失について書いた。
さて、眩しいほどの新作―10年以上経っての新作だが―ではローリー・ムーアは、9.11以後のアメリカの懸念と断絶、人種差別の陰険さ、戦争の盲目的な置き去り、愛の名において他人に対するリスクの少ない押しつけなどに目を向ける。
 アメリカが中東戦争を速め始める頃、「ケルトジン ポテト」で評判な農夫の中西部の娘である20才のタッシー・ケルトジンは、大学生として大学町にやってきた。彼女の頭はチョーサー、シルビア・プラスやシモーヌ・ド・ボーボワールで一杯だ。
 学期の間には彼女はアルバイトをしている。
彼女が働いている家庭はミステリアスだが素敵な家庭で、タッシーは子どもたちが退屈しているのに気がついたが、自分のこととのように新しく受け入れた幼い女の子の世話をやき守るようになる。
年月が過ぎるにつれて彼女はお互いの生活に深く引かれる。彼女の家に戻った生活は以前とくらべてさらに空々しくなる。彼女の両親はますます脆くなり、無目的で高校退学の弟は軍隊に入ろうと目論んでいる。タッシーは自分自分感じている以上によそよそしくなっているのがわかる。生活と愛は劇的に解され、衝撃的と言えるほど彼女は変わった。
 20年前に最も期待された作家のこの長く待たれた新作は、リリカルで可笑しく、移ろいやすく、また、幅が広い。ローリー・ムーアの最も野心的な本だ。粗削りで再構築しているが賢い本だ。

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