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超人の面白読書 60 最近買い込んだ本など一言コメント

  第45回衆議院選挙は今日即日開票されるが、「政権交代」をキーワードに戦後政治史に転換期としての新たな1ページを刻む日になるかもしれない。480議席の獲得に各党が凌ぎを削っている。330議席まで民主党が伸ばす勢いと伝えた新聞もあるくらいだ。戦後政治の総決算とかつていわれていた時期があったが、この国の首相がころころ変わる政治レベルの不安定さは却って官僚の温存することになる情況を作ってきたのだ。去年9月のリーマンショックに端を発した100年に一度といわれる世界的不況のなか、輸出の落ち込み、産業構造の激変、デフレ現象、格差と貧困の表出、新型インフルエンザ対策などの医療問題、少子高齢化に伴う社会構造の変化、子育て、年金問題、教育問題、憲法九条を巡る安全保障問題などの問題が山積になっている。緊急を要する問題も含まれていて、この国を再生し力強く引っ張っていけるリーダーが今求められているのだ。昨日たまたま視ていたテレビ番組は、ポーランド自主管理組織「連帯」の20年の記録を追っていたが、その番組の最後の方で、ある初老の男性の次の言葉が印象に残った。社会主義であろうと資本主義であろうと家族を支えてやっていける社会的仕組みがないとどうしょうもないと・・・。日本の結果はあと3、4時間で大勢が判明する、台風も接近してきた、何かが起こるのか―。


 さて、最近買い込んだ本だが、8月はやはり"take a break"だった。そんな中で8点取り上げてみたい。

Img086_3①浅利 誠著 本居宣長・西田幾多郎・三上章・柄谷行人『日本語と日本思想』(藤原書店 2008年4月刊 定価: 3600円+税) 
藤原書店の雑誌「環」に連載された日本語で思考するということ―日本語によって作られた思想家たちを加筆訂正して単行本化したもの。柄谷の「文字論」に刺激されたにもかかわらず、逆に「構文論」の方に向かったと著者はあとがきで書いている。フランス人に日本語を教えてきた著者の日本語に対する考察が鋭い。格助詞、二つの包摂―格助詞と係助詞、「は」と「格助詞」との境界画定へ、テニヲハの中で占めるハの位置、日本思想と日本語の問題、和辻哲郎と日本語、日本的自然について語る二つの道筋、繋辞についてが目次。本文271ページ。ハの生命力を見るのが本書の到達点、助詞はが日本語の構文的なリズムを引き出すという直感が躍動しているとは文芸評論家野口武彦の評の一部だ。面白い。

Img087②荒川洋平著『日本語という外国語』(講談社現代新書 2009年8月刊 定価: 740円+税)
日本人が普通考えているのと違う視点、つまり「外国語」として考えてみようとしたのが本書の狙い。日本語はどんな外国語か ? 日本語の読み書きは難しい ? 日本語の音はこう聞こえる、外国語として日本語文法を眺めてみると、日本語表現のゆたかさを考える、日本語教育の世界へが目次。座標軸のズラし方で見えるものは大きい。

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③山本兼一著『ジパング島発見記』(集英社 2009年7月刊 定価: 1500円+税)
第140回直木賞受賞『利休にたずねよ』著者の最新作 16世紀、日本にやってきた7人の西洋人の目を通して、「日本という国」を浮き彫りにする連作短編集(本書の腰巻より抜粋)。

④熊田忠雄著『すごいぞ 日本人 !―続・海を渡ったご先祖様たち(新潮社 2009年6月刊 定価: 1575円)
海を渡った日本人を追跡、その数14ヶ国。グアテマラ、デンマーク、スロヴェニア、ケニヤ、オマーン、イランなど。著者は報道部記者出身。

⑤熊田忠雄著『そこに日本人がいた!―海を渡ったご先祖様たち(新潮社 2007年6月刊 定価: 1575円)
まだぱらぱら捲っているところ。南アフリカ、ニューカレド二ア、エジプト、イタリア、メキシコ、マダカスカル、ラオス、トルコ、チリ、ミャンマー、カーボヴェルデ、セーシェルなど22ヶ国。巻末の引用文献も参考になる。
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⑥「現代思想」7月号臨時増刊号 加藤周一 (青土社 2009年7月刊 定価: 1300円)
加藤周一的世界−思考と行動のヒントが満載。やや断片的だが。9月からは岩波書店から加藤周一自選集が出る。津田沼の古本屋には平凡社刊の『加藤周一著作集』が1万円で売っていたが、もうないか ?

⑦『地球の歩き方 ニューヨーク 2009〜2010年版』(ダイヤモンド社 2009年6月刊 改訂第23版 定価: 1750円+税)
13年ぶりでの短期ビジネス+アルファ行き用の最新ガイドブック

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⑧渡部蓊著『逐条解説 宗教法人法』(ぎょうせい 2009年刊 定価: 5000円+税)
第4次改訂版 逐条ごとに解説した唯一の書。法律の正しい理解と知識が宗教法人の適正な管理運営に欠かせない。公益法人制度改革に伴い、改訂最新版。行政実例、通達、通知、判例、審議会答申、学説等の諸資料を総合的・有機的に解説した600ページもある大著。寄贈本。最近財務関係の専門書も2日で読破したがなかなか・・・。

付記。今回の総選挙は民主党の圧勝だった。

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