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超人の面白読書 55 最近買い込んだ書籍や雑誌

Img065津村記久子著『ポトスライムの舟』(講談社 200年2月刊 定価 1365円)
第140回(2008年下半期)芥川賞受賞作品。『ポトスライムの舟』は何気ない日常を描いた小説二編。関西弁が新鮮、それに確かな言葉遣い―。著者31歳での受賞、大阪の企業(仕事の内容は書類の製本)に勤めながら書いているらしい。

Img066『モンキービジネス 2009 Spring vol.5 対話号』(ヴィレッジブックス 2009年4月刊 定価 1365円)
約80ページにわたり村上春樹のロングインタビューの掲載をはじめ、川上弘美、小野正嗣、岸本佐知子、古川日出男などがレギュラー執筆者のニューウェイブの文芸誌、その最新号。編集長はアメリカ文学者・翻訳家の柴田元幸氏。やはり翻訳ものはきちっと入っている。創刊から1周年、大分気合が入っいて、隔月刊で出している勘定だ。値段も手頃、つい採算どうなのかと気になるところだが。ぱらっと捲った感じでは面白い。確か創刊号を書店の店頭で立ち読みしたはず・・・。編集後記にあたる"猿の仕事"の欄で川上未映子の『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』(青土社)が中原中也賞を受賞したことを知った。

Img067水村美苗著『日本語で読むということ』(筑摩書房 2009年4月 定価 1680円)
『日本語が亡びるとき 英語の世紀の中で』の著者が20年間に書き溜めたエッセー、批評文集。今や二匹目三匹目のドジョウを追えだ。同時に『日本語で書くこと』も同じ版元から発売になっている。筆者はまだ雑誌「ユリイカ」の水村美苗特集を読んでいる。それと彼女が大学時代に書いたポール・ド・マンに関する論文も手に入れてこちらも読みかけ。彼女はなかなの戦略家かも知れない。

Img068絓秀実著『吉本隆明の時代』(作品社 2008年11月刊 定価 2940円)
朝日新聞の評者・柄谷行人の書評を読んで手に取った一冊。60年安保以後、あるいは現在においてもなお、日本の「知識人」の代表的存在と見なされ「戦後最大の思想家」とさえ評される吉本隆明は、どのようにそのヘゲモニーを確立していったのか。批評家としてデビューした1950年代から60年代にかけて彼が行った論争と時代背景の精緻な分析をとおして解明する。「知の巨人」の実像に迫る、入魂の書き下ろし長編評論 !(本書の帯)より
筆者は千駄木あたりを自転車を引いて歩く吉本隆明の姿を何度か見ている。腰にはタオルを下げて。彼の書く書物からはなかなか想像しがたいが。さて、この評論は読み応えはある。

雑誌「群像」5月号(講談社 2009年4月刊 定価 1200円) 第3回大江健三郎賞発表(受賞者は安藤礼二著『光の曼荼羅 日本文学論』)、芥川賞作家の諏訪哲史の創作、新鋭15人短編競作、海外文学最前線などを掲載。久し振りに文芸誌をゲット。海外最前線と大江健三郎賞受賞評を読みたかったからに他ならない。安藤礼二著『光の曼荼羅 日本文学論』は高価なので図書館で借り出し読もうと考えたが、すでに先客がいて4ヶ月先だそうな。もっと本の充実化を図ってほしいと職員に申し出たが・・・。

Img069_2世界の名著中公バックス版 マルクス エンゲルス1・2  鈴木鴻一郎・日高普・長坂聡・塚本健訳(中央公論新社 1980年初版 1999年第8刷 1 定価1890円 2 1785円)
世界の名著マルクス エンゲルス 2 を浦和の古本市で見つけゲットしたが、1 の方がその後神保町の古本屋を何軒か尋ね歩いたが手に入らず、結局この中公バックスを知人に安く買ってもらったのだ。まだ入手は諦めていない。何度挑戦しても挫折の書物だ―。

Img070J文学−英訳で楽しむ日本文学4月・5月号(NHK教育テレビテキスト 2009年4月 定価 380円)
ついに出たかとは最初この雑誌を書店の店頭で見たときの言葉だ。典型的な明治以降の文学を日英二ヶ国語で読み解く試み。第一回目はあの壱万円札でお馴染みの福澤諭吉だ。講師を見たら東大教養学部のロバート・キャンベル氏だ。NHKのクイズ番組にも出ている、今やメジャーの学者になった。大分前にある会合に講師で出てもらったことがあったっけ。放送日が午前0:25〜0:30分の5分間だ。

Img071雑誌「學鐙」春号(丸善 2009年3月 定価 500円) 今回の特集はアカデミズムの現状。村上陽一郎、船曳健夫、佐々木毅、池内了、諸熊奎治、土屋俊、馬越恵美子、福井次矢が執筆。その中で元東大教授の村上陽一郎氏のアカデミズムの現状、元東大総長の佐々木毅氏の大学改革についての一つの中間考察が示唆的だが、その他の執筆者ももちろん参考になる好小論になっている。

 ところで、この最新号の雑誌の末尾にお知らせがあった。それによると、発行が年4回から年2回にかわり、定価も一部500円に値上げするという。老舗の丸善の看板のこの「學鐙」も、そろそろその役割に終止符が打たれるのだろうか。採算ベースにのらないからカットしてしまうには惜しいPR雑誌だ。このところ出版業界も再編の動きが加速している。大日本印刷が丸善、TRCそしてジュンク堂も傘下に入れたのだ。R25などのフリーペーパーが氾濫、その編集長が書いた新書本のなかにJR横浜駅西口・相鉄線の通路では2000部もこの雑誌が出ているそうだが、印刷屋は儲かるかもしれないが、書店は大変、ネットで買えるしこういうフリーペーパーが氾濫してはビジネスにならないだろう。雑誌は休刊・廃刊が多く、前年比割れが続き、書籍も落ち込んでいる。業界全体のパイも以前の3分の2までに落ち込んでいるのだ。海の向こうのアメリカの新聞・出版界も厳しく、新聞社の廃業に続き、出版社の人員整理も加速度を増していると最近報道されたばかりだ。インターネット、ケータイなど新媒体の活用が活発で活字文化の危機だが、打開策を抜本的に考えなければ縮小は仕方あるまい。そう悪いニュースばかり言っても仕方がないので、学術系で生まれたばかりの出版社を紹介しよう。今は府中にある東京外国語大、その学長―光文社から出したドフトエフスキーの『カラマゾーフの兄弟』の新訳翻訳を手掛け100万部以上を売った亀山郁夫氏だ―が会長で東京外国語大学出版会が去年10月に発足、すでに柴田勝二『中上建次と村上春樹〈脱60年代〉的世界のゆくえ』、亀山郁夫『ドストエフスキー 共苦する力』など3点を出したばかり。今後は教養叢書「Pieria Books」シリーズ、人文関係の学術書それにテキストの三本柱で、年4~5点刊行していく方針。対外交流の盛んな今、むしろ遅すぎた感はあるものの頑張って出版界に貢献してほしいものだ。

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