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超人の面白読書 51 最近買い込んだ本の紹介と短評

最近買い込んだ本と短評。

Img027①ノーマ・フィールド著『小林多喜二』―21世紀をどう読むか(岩波新書 780円)
母が日本人、父がアメリカ人の日系アメリカ人が書いた小林多喜二論。著者はシカゴ大教授で日本文学、日本文化が専門。参考文献、略年譜付。

②小林多喜二著『蟹工船・党生活者』(新潮文庫 400円)
平成20年12月25日で114刷 ! 再読用

Img028③高田里恵子著『グロテスクな教養』(ちくま新書 740円)
雑誌「scripta no.10」(紀伊国屋書店のPR雑誌最新号)の文芸評論家斉藤美奈子のコラム<中古典のスヽスメ>で庄司薫著『赤頭巾ちゃん気をつけて』を取り上げたのを読んで。庄司薫の女性側からの見解をちょっと覗こうと手に取ったが、なかなかどうして、教養、あるいは「男の子にいかに生くべきか」、戦争、そして教養がよみがえる、出版社、この教養の敵、女、教養と階級が交わる場所、と内容はおもしろい。巻末には学術的なものまで含めた教養に関する文献が記してある。2005年刊だが続編もある。
 ところで、上述の雑誌「scripta no.10」で斉藤美奈子は最後にこう記している。
 『赤頭巾ちゃん・・・・・』からすでに40年。知識人と大衆の相克どころか時代はさらに転換し、いまや「をひっぱたきたい」と語る世代が現れている。階層化が再び顕在化している現在、いまの18歳はこの小説をどんな風に読むだろう。確かに時代状況は違うのだから単なる都会小説的に読むだろうと筆者は想像するのだが・・・。

④吉見俊哉著『ポスト戦後社会』(岩波新書 780円)シリーズ日本近現代史⑨
 著名な社会学者の現代史。著者はあとがきで日本近現代の時間と主体が自壊していく過程をテーマにしたと書いている。歴史学者の視点とは違う、自壊という痛点が響く歴史書だ。

Img029⑤ロナルド・トビ著『「鎖国」という外交』(小学館 2400円)日本の歴史 9
毎日新聞夕刊のコラムで教えられた本。朝鮮通信使関係に新解釈を施しながら、視点のおもしろさが光る本。外国の日本研究者の活躍が目立つがこの人もその一人であろう。イリノイ大学教授で日本近世・近代が専門。

⑥小松 裕著『「いのち」と帝国日本』(小学館 2400円)日本の歴史 14
田中正造研究者の日本近代史。足尾銅山鉱毒事件―もうひとつの「近代」の章が出色だが、全体的にもテーマ・視点がいい。たまたま足尾銅山事件に関するちょっとした展示会が開催されるということを聞いて手に取った一冊。

⑦ジョン・アップダイク作・寺門泰彦・古宮照雄訳『ケンタウロス』(白水社 2001年刊 2800円)
 ギリシャ神話のケイロン(半人半馬のケンタウロス族なかで一番の賢者)の物語から借りた父性愛がテーマの初期長編作品。ジョイスの影響が濃厚の作品である。この作品を含めてこの多作の作家は小説、詩、評論、エッセイなど生涯60の作品を書いたそうだ。

Img030⑧John Updike : RABIT, RUN with an afterword by the author, Published in Penguin Classics, 2006.
The first sentence of this novel begins : "Boys are playing basketball around a telephone pole with a backboard bolted to it. " The afterword by John Updike is very interesting.

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