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超人の面白読書 46 堤未果著『ルポ 貧困大国アメリカ』 2

本書は雑誌『世界』、季刊誌『ひとりから』などに書いたものを大幅に加筆・修正して出来上がっている。
第1章 貧困が生み出す肥満国民
第2章 民営化による国内難民と自由化による経済難民
第3章 一度の病気で貧困層に転落する人々
第4章 出口をふさがれる若者たち
第5章 世界中のワーキングプアが支える「民営化された戦争」

一読してアメリカ社会の現実はアメリカンドリームとは程遠く疲弊しているということだ。今朝のNHKニュースのニューヨーク情報コーナーでは新しいファッションを紹介していて華やかだが、一歩中に入ると弱者に厳しい現実の顔があるのだ。特にニューヨークは成功者には限りない拍手を送るが、一方失敗者には冷たくただ黙って立ち去るのみらしい。それでも世界中から一攫千金を夢見て集まってくるのだ。
つい最近もハリケーン・ハナ、グスターフ、アイクとハリケーンが続いてハイチなどに被害をもたらした。幸いにニューオーリンズは100万人避難と騒がれたがハリケーン・ハナの勢力も弱まり大きな被害はなかった。そのニューオーリンズは4年前にハリケーン・カトリーナの上陸で大被害を受けたことは記憶に新しい。復興中のニューオーリンズだが沿岸部に住んでいたアフリカ系アメリカ人などが立ち去った後に、替わって不動産屋が売り出して高級住宅化しているとリポートは語る。また、当時も問題を醸し出したFEMAの緊急出動態勢や救出活動について元職員の話としてあのハリケーンは自然災害ではなく人災だったと語らしめている。貧困が生み出す肥満国民の章では著者はある統計を引用する。アメリカ国勢調査局の2006年度の資料だ。それによると、貧困の定義は4人家族で世帯年収が2万ドル(220万円)以下の世帯を指し、その家庭の子どもを「貧困児童」とする。2005年度のアメリカ国内貧困率は12.6%%、うち18歳以下の貧困児童率は17.6%(約6人に一人)で、2000年から2005年の間に11%上昇した。これは5年間で新たに130万人の貧困児童が増えた計算になる(本文P.18)。そしてブッシュ政権では保育援助基金の5年にわたる凍結で貧困児童を急増させているという。

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