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超人の面白読書 45 梅森直之編著『ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る』

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 森直之編著『ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る』(光文社新書 2007年5月刊)をこの暑い中読み終えた。新書版にしては内容が濃くいろいろと考えさせてくれる本だ。もともとは2005年5月に行われた早稲田大学21世紀COE-GLOPE&CAS共催国際シンポジウム「グローバリゼーションと現代アジア」での講演が基になっている。講義1日目と2日目、アンダーソン事始、『想像の共同体』再説、グローバリゼーションの思想史に向けて、アンダーソンをめぐる14の対話からなる227ページ。講演録のあとは編者がやさしく解説を施したベネディクト・アンダーソン入門書だが、概念理解が型通りに行かないところが憎い。ナショナリズム、グローバリゼーション、国民国家、本質主義、構築主義、均質で空虚な時間、出版資本主義、巡礼、海賊行為、公定ナショナリズム、メシア的時間、クレオール、リゾーム上の歴史等々。概念作りが巧いのだ。と同時に座標軸をずらして見える視点がいい。
筆者は最近異文化理解や言語について考えているが、ベネディクト・アンダーソンは講演の締括りで語っている。日本語と英語だけで考えていてはダメで、本当の意味での国際理解は異言語間のコミュニケーションでもたされるという。これは前に書評した水村美苗の評論でも言及されている。続く

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