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超人の面白読書 39 石川榮吉著『欧米人が見た開国期日本―異文化としての庶民生活』 5

 今北海道・洞爺湖では先進国首脳会議 G8 HOKKAIDO TOYAKO SUMMITが地球温暖化対策、食糧高騰、原油高騰、北朝鮮問題などもはや先進国だけの問題では片付かない問題解決に向けて新興国やアフリカ諸国入れての拡大版で開催中だが(世界の金持ちの数では今年はインド、中国、ブラジルらロシアがランキングしているとはあるラジオ番組での話)、今から150年前のアジアの極東の国・日本にはサミットに集まった国々の祖先たちが覇権と利を富まそうとやって来ては(聞こえは悪いが)好き勝手なことを書いている。今はアメリカから政府専用機で11時間、ヨーロッパからでさえ14、5時間で来れる時代、テクノロジーの発達はすごいがそれだけ負の遺産も抱え込んできたともいえるのだ(かつてのイギリスの産業革命がもたらした明暗、アメリカの大量生産と失業、日本の工業化と公害そして最近の中国などを見れば一目瞭然)。各国の要人と仲介する通訳者達のご苦労も分かるというものだ。
 ところで、今筆者はこの本の書評の最後を書いているが、この著者が歴史学者ではなく文化人類学者に注目、その庶民の生活を複数の外国人が活写しているところに注釈と異論を施している点が誠におもしろいのだ。賛辞、羨望、理解、誤解、偏見、差別、侮蔑などが外国人が書いた書物に多い。それはもしかしたら驚きと無知さ加減の代償だったかも知れないと想像したくもなるのだが・・・。
 日本の既婚女性のお歯黒と剃眉には開国期・幕末期と言っても士農工商の身分社会に残る笑えない生活習慣、当時日本を訪れた外国人はその醜さに呆れていると著者は書いているが、面白いことに、それでは今の時代劇に見られる女性みんなは未婚者かそれとも妾なのかととぼけて書いている。そのくせ男性は威張っていて女性もつくるが働き者でしっかり者の女房に負けていると福井でお雇い外国人の世話係を担当している一家の行動をこの主の米国人がつぶさに観察している。日本人の熱湯好きには例えば、伊豆の銭湯を訪ねて、なに裸、なに混浴、なに不潔だのと日本人の生活習慣にケチをつけている外国人もいる。清潔好きな日本人が不潔とはお門違いもいい加減にしろと言いたいのは著者とは大分年も違う筆者も同感だ。銭湯は社交場、憩いの場また、疲労回復の場、即ち明日への鋭気を養う重要な役割を担っても来たのだ。西欧流のbathingとはちと訳が違うのだ。しかし時代はこの銭湯の習慣を忘れかけて内風呂の個人主義に陥り銭湯が街から消えている。最近では健康志向も手伝って、スーパー銭湯が出現、多少盛り返してはいる。
話は逸れた。外国人が見た開国期日本の話だが、異文化体験からどう異文化を理解していくのかが著者の言いたいことだろうことは容易に想像がつくのだ。「〜観」を突きたいのだ。最後まで書こうと思ったが瞼が閉じ始めてきた。続く。
追記。この本でも紹介しているが『横浜市史稿風俗編』(昭和6年刊)が面白い。また、神奈川新聞社が来年横浜開港150周年に併せて開港資料館監修の「横浜開港新聞」を刊行していて6回になるらしい。今筆者の手元にないが、頼んでいるので何れこの書評と引っ掛けて紹介してみたい。

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