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超人の面白読書 42 石川榮吉著『欧米人が見た開国期日本-異文化としての庶民生活』 3

 本書は幕末期の庶民生活を外国人の目を通じて再現しているが、彼らの好奇心、関心は多肢にわたっていて精緻、たまには大いに首を傾げたくなる事柄にもぶつかるけれども大方観察が鋭い。特にアレキサンダー・フンボルトの描いた絵は当時の庶民生活の実態が知れて貴重だ。この中の一枚、「寺子屋」(本文P.231)Img002
には勉強に飽きたのか眠りこけてる女性もいて今と何ら変わらない"学校風景"が見える。
 さて、目次を追ってみよう。はじめにーこの本の意図 第一章 日本人の容姿 1 日本人の身体特徴 2 醜い日本の男 3 美しい日本娘 第二章 花の命は短くて 1 剃眉とお歯黒 2 入浴好き・熱湯好き 第三章 1 混浴と羞恥心 2 変わる羞恥心 3 性の防波堤 4 売春天国日本 第四章 男尊女卑うらおもて 1 蓄妾のすすめ 2 三行半 3 女の実力 第五章 庶民の服装 1 非活動的な日本の着物 2 地味好み 3 奇妙な履物と雨具 4 扇子と懐紙は必需品 第六章 庶民の飲食 1 肉を食べない日本人 2 粗食・小食の日本人 3 刺身はうまい 4 日本人は喫茶・喫煙王 5 不可解な食事マナー 第七章 簡素な庶民の住居 1 プライバシーのない家 2 家具がないー畳は万能 3 枕は日本文化の謎 第八章 矛盾だらけの日本人 1 不誠実な日本人 2 正直で親切な日本人 3 日本人は勤勉でいて悠長 4 礼譲でいて無作法 5 清潔好きの清潔知らず 第九章 印象あれこれ 1 音楽を知らない日本人 2 日本人は天性の芸術家 3 日本人は自然愛好家 4 動物愛護は日本が本家 5 日本人は宗教に無関心 6 躾上手の日本人 7 日本人は総中流 ? おわりにー異文化理解の心得 引用書目 刊行にあたって(須藤健一)

今日の毎日新聞書評欄には普及版『現代語訳 特命全権大使 米欧回覧実記』全5巻(編集・久米邦武、訳水澤周 慶應義塾大学出版会刊 定価1680円~1890円)刊行の紹介記事が載っていた。2005年に刊行されたときに何度も立ち読みしたが高価でちょっと手が出なかったのだ。この本は当時(明治4年、1871年)の岩倉使節団約50人の日本人が外国をどう見てどう理解したか、いや、吸収したかが如実に分かる本だ。もちろん当時のアメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなど10ヶ国を1年9ヶ月かけて見聞している。記述の間違いも現代語訳では注で解説・訂正している。本書『欧米人が見た開国期日本』といわばin and out の関係で読める本である。
<続く>


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