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最近買い込んだ書籍など拾い読み 5 季刊雑誌「A Public Space」5号・最新号他 

 この3月中旬過ぎから読書量が鈍っている。1年に何度かこの「読書の鬱」の状態がある。忙しくしている方が好きなタイプで、電車の中での読書、音楽、テレビを見ながらの読書など多角的、重層的な仕方が性に合っているのかもしれない。それとどうも「気分が乗らないこと」も最近は大いに関係しているようだ。
 ということで久し振りに買い込んだ書籍・雑誌の紹介・拾い読み。

A PUBLIC SPACE ISSUE FIVE 2008年1月刊 アパブリックスペースリテラリープロジェクト社 ニューヨーク
アメリカの文芸季刊雑誌「パプリック スペース」第5号・最新号Img009_2

定期購読の期間が切れて更新手続きが多少遅れた雑誌。今回は特集は見当たらず。翻訳詩を含めた12編の詩、小説5本そしてエッセイやドキュメンタリーの構成で書き手25名、201ページ。パラパラ捲ってみるとかつて日本の日欧現代詩フェスティバルにも出席し自作朗読もしていたスロヴェニアの詩人Tomaz Salamunの名前に出くわした。

THE DETOUR ACROSS THE DELAWARE
・・・
TOMAZ SALAMUN
Translated from the Slovenian by Thomas Kane & the author

Inebriating. We're inebriating. Seasons are
clay windows, we climb through them
all radiant. We count our push-ups.

With yoga, the leg might go into the mouth.
I noticed you're trimmed.
The most intresting to me was

the epic route that only remained in segments,
as dead bricks. Still, the underworld
knows what it knows. It knows

how to stuff the dead animals, how
to paint the upper layer of the little hands.
Don't cry because they

licked it. Only time gets exausted from
rubbing. We're children in bran,
all three with hair. Beauty

corrodes our face. I take Yahveh's
prick and write with it,
because it lay on the table,sun!

田村紀雄著『海外の日本語メディア 変わりゆく日本町と日系人』
世界思想社 2008年2月 本体2800円Img010


『米国初期の日本語新聞』(共著編、勁草書房 1986年)、『アメリカの日本語新聞』(新潮社、1991年)などの著書をもつ著者の最新刊。ここにはこの分野で先行研究した著者のその後の成果が散りばめられている。筆者も前著に刺激されて新聞史料を漁っている一人だ。最新情報だと貴田さんのあとでも日本語新聞をニューヨークで続けている人がいるらしい。

長島要一著『日本・デンマーク 文化交流史 1600−1873』
東海大学出版会 2007年9月 318ページ 本体5800円Img011


岩波新書『森鴎外 文化の翻訳者』の著者の本格的な日本・デンマーク交流を歴史的に考察した学術書。
今朝の毎日新聞書評欄でも江戸時代の異文化交流史に偉大な痕跡を残したシーボルトに関する本が取り上げられていた。現在コペンハーゲン大学異文化研究・地域研究所アジア部長の職にある著者が、江戸時代の鎖国時期に日本はオランダとは交易があったが、本書は当時の文献を渉猟しながら主にそのオランダの東インド会社に勤めていたデンマーク人に光りを当てることで近世の日丁関係史を構築する。1803年にすでにコペンハーゲンに日本人が滞在していたという。本格的な交流が始まるのは明治時代、岩倉使節団が米国・ヨーロッパを視察旅行しデンマークやスウェーデンなどを訪問してからだが、その克明な旅行記は久米邦武の『米欧回覧実記』に詳しい。誤記も大分あるが筆者などは海外旅行のときに持参している本でもある。著者は5年前にDe dansk-japanske kuluturelle forbindelser 1600-1873( Museum Tuschulanum, Copenhagen 2003)のタイトルでデンマーク語ですでに上梓している。本書はその日本語版的要素を含んでいる。同じような史料を多少齧っている筆者には大変示唆に富んでいて面白い。

古城健志新訳『ストリンドヘリイ小作品』
コスモヒルズ 2007年7月 157ページ Img012


昨年亡くなった北欧映画の巨匠、イングマール・ベルイマン監督は自国のスウェーデンの作家アウグスト・ストリンドベリイから大きな影響を受けていることは良く知られた事実だ。自然主義文学が流行った明治・大正時代にはかなり翻訳書も出たが今はほとんど絶版の状態だ。当時はドイツ語からの重訳が多かった。今回「夕立」(1907年)、「より強きもの」(1907)や「恋とパン」(1882年ごろ)をスウェーデン語から翻訳したもの。それにしてもスウェーデンで出ている『アウグスト・ストリンドベリイ全集』は全100巻だからその規模に驚く。

軽部直・片岡龍編『日本思想史ハンドブック』
新書館 2008年3月 本体2000円 

本書は比較的若い研究者38名が書いた日本思想史入門書。巻末には入門編を終えた人のための次なるステージが用意されていて(ブックガイド。著者が選んだ65冊の本)便利だ。本文は入門書だが比較的若い研究者の考え方が伺えて参考になる。238ページ。

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